2010年5月



       

事業仕分けで高度化・災害対応事業に「廃止を含む抜本的改善」

(5月31日付)

 

 5月28日、経済産業省内で行われた「行政事業レビュー」いわゆる省内版事業仕分けで、全国石油協会が行う経営高度化調査・実現化事業と全石連の災害対応型給油所普及事業が取り上げられた。資源エネルギー庁は事業の意義や必要性について説明したが、8人の民間仕分け人からは「なぜこの業界だけ手厚い補助があるのか」など厳しい指摘がされ、最後に「廃止を含む抜本的改善」という評価が行われた。
 両事業の必要性や効果などエネ庁の説明に対し仕分け人からは、「経営高度化のモデル事業が実際にほかにも広がっている事例はあるのか」「(補助事業自体に)ニーズのずれがあるのでは」などの質問や、「地場産業はどの業種も厳しくなっている。石油販売業界がこれほどの支援を受ける必要があるのか」、「この業界だけを特別扱いする理由はなにか」など支援のあり方に対する指摘が行われた。
 議論の結果、8人のうち「廃止」が6人、「抜本的改善」が2人と評価。取りまとめ役の増子輝彦経産副大臣は「抜本的に災害対応型給油所普及事業についてどういうことができるのか、構造的問題がある中で給油所が自立するにはどういうことがあるのかなど抜本改善をすべき」と述べ、その点を踏まえて、「廃止を含む抜本的改善」とされた。

省内版事業仕分けで経営高度化・実現化事業と災害対応型給油所普及事業のあり方が議論された


 

 

        

事業仕分けで市況調査が廃止判定

 (5月24日付)

 

 政府の行政刷新会議は5月20日、公益法人を対象とした事業仕分け第2弾の後半をスタートさせ、資源エネルギー庁が日本エネルギー経済研究所石油情報センターに委託して実施している石油製品・石油ガス市況調査事業について、消費者・事業者などへの情報提供や国としての価格監視の必要性を認めず、“廃止”と判定した。ただ、「行政上必要であれば、その目的に則して新たな手法を検討すべき」と、新手法による事業化には含みを残した。
 議論の中で、仕分け人からは、「特別会計の特定財源であるがゆえに、より低いコストで事業ができないかという精査が甘いのでは」、「消費者にとってもSSにとっても役に立っていない」と事業の必要性が否定された。また、事業費の削減に向けても、「元売や事業者も活用しているなら、受益者にコスト負担を求めるべき」、「1社しか応札できないような仕組みになっているのではないか」などと指摘された。
 経済産業省が17日発表した公益法人改革で、新規事業者の入札参加を促すための審査基準を見直しや調査手数料の縮減によるコスト削減のほか、小売市況の月次調査を来年度から廃止するなどの改革案を説明したが、理解は得られなかった。

 

事業仕分け第2弾で石油製品・石油ガス市況調査事業は廃止と結論付けられた


 

 

        

沖縄・民主党議員に実情訴え

 (5月21日付)

 

沖縄県石油組合はこのほど、民主党議員との懇談会を那覇市内で開催し、厳しい経営環境下に置かれた給油所の実態を訴えた。民主出席議員は、喜納昌吉(参議院)、上里直司(県議)、山内末子(同)、山川泰博(那覇市議)ら。
 まず、県石油組合から業界、給油所の現状が説明された後、①復帰特別措置(揮発油税の軽減)の延長及び離島運賃補助の存続②ガソリン税の消費税タックス・オン・タックスの解消及び貸倒れ還付制度の創設③給油所構造改善支援策などが要望された。
 これら制度面の問題点を含めて現状の課題や将来展望などついて意見交換、喜納議員は給油所の置かれた厳しい現状に理解を示すとともに「問題の解決や実現に向けて取り組みたい」と語った。
 金城克也理事長は、現在の離島補助制度について、「補助がなくなったら大幅な負担増になるので、ぜひ延長してほしい」と訴え、今後定期的に情報交換の機会を設けることなった。

民主党議員に給油所業界の実態を訴えた沖縄の懇談会

 

 

       

昭和シェルが6月から仕切り変更

 (5月19日付)

 

 昭和シェル石油は、系列特約店給油所向け仕切価格の指標参照期間および価格改定日を変更する。現在、6月1日実施に向けて特約店への説明を行っている。適用期間は当週土曜日~翌週金曜日で変わらないが、指標参照期間としている前週木曜日~当週水曜日を「当週金曜日」まで延ばし、その日午後に翌土曜日からの出荷価格を提示する。現行の仕切価格は、石油製品先物価格や大手調査会社の製品別卸価格情報などを勘案して決めているが、「卸価格をより足元の市場状況に近いものにするための変更」としている。 


 

 

        

消防庁へ老朽タンク対策義務化の猶予4年を要望

 (5月17日付)

 

全石連の河本博隆副会長・専務理事は5月13日、消防庁を訪れ、50年以上の経年地下タンクへのFRP内面ライニング義務化などを盛り込んだ「危険物規制に関する省令改正」に対する要望書を提出した。河野栄消防庁長官宛ての要望書を株丹達也次長に手渡し、地域社会への石油製品の安定供給責任を担う給油所への影響緩和に向けて、現在示されている施行日(12月1日予定)から2年間の猶予措置について、4年間の延長を求めた。
 省令改正に向け、消防庁が公表した「規制の事前評価書」では、FRPライニングなどの対応を行わなければならない地下タンクは1,600本と想定。今後も時間の経過とともに対象となるタンクの増加が見込まれることから、2年間での設備対応は困難との危機感が高まっている。

 

株丹次長(左)に要望内容を説明する河本副会長・専務理事

 

 

        

◆モダが誤給油再犯

 (5月3日付)

 

3月に帯広など道内5ヵ所のセルフ給油所で灯油混入のハイオクガソリンを販売したモダ石油グループは4月27日、再び同様の行為を渡島管内八雲町の給油所で犯した。今度は灯油混入のレギュラーガソリンを18台に販売したと説明しているが、同グループは品質管理の徹底と再発防止策の履行の指導を道経産局から受けたばかり。「業界全体が消費者から不審の目で見られる」などと、道内業者の中にも同グループのずさんな姿勢を問う声が高まっている。
 道経産局の行政処分から20日も経たないうちに混入事故を起こしたのは、旭星クリーン(旭川)が運営する「モダセルフ八雲給油所」。当局によると、同社所有ローリーの運転手が27日午後2時過ぎ、荷卸しの際に灯油1.6キロリットルを容量45キロリットルのレギュラータンクに誤給油。18台に灯油混入のレギュラーを販売したという。経産局は28日に立ち入り検査を済ませ、同給油所は営業を停止している。
 モダ石油グループは、3月に灯油混入ハイオクを販売した5給油所の営業休止を続けている。関係者の話では、4月26日に札幌で行われた北海道昭和シェル会の役員会で、昭和シェル側から大型連休前での営業再開の発表があり、事故再発翌日の28日に東京で開かれた全国昭和シェル会では、営業再開の「白紙撤回」が告げられたという。
 道内の販売業者からは、再度の混入事故を起こした同グループと指導責任のある昭和シェルを非難する声が高まっている。「危険物を扱っているという認識がないのでは。経産局の指導だけで済む問題ではない」、「事故を起こしたグループだけではなく、業界全体が白い目で見られる」、「コンプライアンスを我々に強いる一方で、メーカーはモダグループになにを指導しているのか」など、厳しい見方が多い。

 

 

 

元売系列給油所数「3万割れ」確実

 (5月3日付)

 

2010年3月末の元売系列給油所数は前年度比4.7%減の3万339ヵ所となった。1年間で1,492ヵ所の減少で、今後もしばらくはこのハイペースが継続する可能性が高く、系列給油所数の「3万ヵ所割れ」は時間の問題となった。系列給油所のピークだった1995年3月末の5万5,851ヵ所から15年間の減少率は46%にも達する。
 社有給油所数も前年度比6.3%減の7,099ヵ所となり、全系列平均以上の減少率となった。社有給油所を含め、元売による本格的な系列給油所網の見直しが進んでいる格好だ。こちらも「7千割れ」が間近になってきた。
 一方、セルフ数は5.2%増の6,906ヵ所になった。系列セルフの「7千ヵ所突破」が目前に迫る状態だが、3ヵ月前の09年12月末比では13ヵ所の純減となり、セルフ解禁以来、右肩上がりだったセルフ数も頭打ちの傾向をみせ始めた。ただ、給油所数全体の減少が大きいため、セルフ率は23%まで上昇した。セルフ間競争が熾烈化し、市場から撤退するセルフ給油所が多くなってきている。
 系列別動向では、依然としてEMの減少速度が衰えず6.5%減を記録し、4番手の昭和シェルとの差が97ヵ所まで接近してきた。EMに次いで減少率が大きいのは出光の5.7%となった。また、太陽の3.2%増をはじめ、減少が小さい中小元売の中では三井が5%減と系列平均超の減少率となった。
 社有給油所では、新日石の減少率が平均を大きく上回る8.7%減、さらに出光が8.6%減、EMが8%減と続き、上位3社が大きく社有を減少させた。