2010年3月


 
       

◆資金決済法が4月施行・プリカ規制を強化
 (3月31日付)

 

 

 ここ数年、複数の給油所事業者が倒産などで、プリペイドカードの不履行を起こして社会的な問題になっていたが、金融庁は4月1日からプリペイドカード販売に対する規制強化などを図るため、新たに「資金決済に関する法律」(資金決済法)を施行する。
 給油所におけるプリカ販売は自社店舗のみで使用できる自家発行型が主流を占める。今回の資金決済法では、自家発行型のプリカを取扱う事業者のうち、財務局に届出義務がある事業者に対する監視規制を強める。具体的には①対象となる自家型発行者の名簿を作成し財務局で縦覧できるようにするほか、新たに②財務局による立入検査・業務改善命令の規定③自家型発行者に対する業務停止命令に関する規定の整備を行い、これまで比較的緩やかだったプリカ販売に対して監視体制を強化した。
 立入検査・業務改善命令の規定に違反した場合は、懲役6ヵ月以下または罰金50万円以下、業務停止命令の規定に違反した場合は懲役1年以下または罰金100万円以下となる。
 一方、資金決済法では、自家型発行者の財務局への届出は、毎年3月末・9月末におけるプリカの未使用残高が、従来までは700万円超だったものを未使用残高1千万円超に引き上げ、未使用残高1千万円超の2分の1を法務局に供託しなければならなくなる。資金決済法においては、届出・供託という2つの義務に関する条件が同一水準に変更された。
 また、有効期限6ヵ月以内のものは法律の適用除外だが、6ヵ月以内の条件が明記されていても、実際には常態的に6ヵ月以上にわたって顧客が使用していると判断されるものは適用除外としない。 なお、資金決済法施行に伴い、これまでプリカ販売を規制していた前払式証票規制法(プリカ法)は廃止された。

 
 
 

◆直嶋経産大臣に業界理解と支援要請
 (3月26日付)
 

 

 

 全石連の関正夫会長と油政連の森洋会長は3月24日、直嶋正行経済産業大臣を訪問し、石油販売業界のガソリン税や軽油引取税などの徴税に係わる貢献や災害時のライフラインとしての役割や地域社会での貢献などについて実情を説明した。直嶋大臣は給油所のこうした役割などに理解を示し、さらに「今後は、次世代自動車への対応も重要だ」と話した。
 関会長は「我々石油販売業界は、懸命に正常な商売を目指しながら、地域貢献などを通してお客様から信頼を得る努力をしている。大臣にはぜひ、その実情を知っていただきたい」と強調した。
 森油政連会長は、石油販売業者がガソリン税や軽油引取税などの実質徴収者として国や地方の財政に貢献していることや、地震などの災害時に強固なつくりの給油所が、ライフラインとして大きな役割を果たしてきたことなどを紹介。一方で給油所過疎地化が進んでいることへの対応や、次世代自動車に対する燃料供給体制の支援を要請した。

 


直嶋経済産業大臣(右)に業界実情を説明する関全石連会長と森油政連会長 
 
 

 

◆東京・「JOX」活用へ向け勉強会
 (3月24日付)

 
 
  東京石商経営情報委員会と新燃料委員会は3月18日、インターネット上で日本国内石油製品の先物・現物取引の仲介を行っているジェー・オイル・エクスチェンジ(=JOX、シンガポール)の勉強会を開き、取引の実態や価格指標としての役割などを聞いた。

 同社の山本一徳COOは、従来の元売・大手商社間での取引だけでなく、市場活性化と石油流通の透明性を一層高めることなどを目的に、2009年12月から1キロリットル単位でガソリン、灯油、軽油、A重油(硫黄分1%および0.1%)の相対取引が可能な陸上現物取引を開始したことを説明。実際に取引を行うためには、IDアカウントとして年間システム使用料70万円、手数料100円/キロリットル(陸上現物取引の場合)が必要となるが、「石油組合などを窓口として、取引に参加する方法も考えられるのではないか」との見方などを示した。また、3月15日からはこの陸上現物取引も元売が週決め仕切の価格指標の1つとして一部採用している調査機関のアセスメント対象になったことも報告した。

 一方、合同委員会としての意見交換では、次世代給油所の具体像について、「地域社会から求められる店づくりと、基本接客力の向上が不可欠」との認識のもと、引き続き議論していくことにした。

 

JOXの実態や価格指標としての役割などを聞いた勉強会
 
 
 

◆民主党に業界の実情説明
 (3月19日付)

 

 

 全石連の関正夫会長らは3月17日、衆参両院の経済産業委員会に所属する民主党議員の「経済産業委員会における研究会」に出席し、わが国の石油販売業界の実情を詳しく説明するとともに、業界の課題に対する与党議員の理解と支援を求めた。関会長は「我々は平成以降だけでもガソリン税で60兆円、軽油引取税も入れると83兆円の徴税に貢献している」、「これらのわが業界の役割や社会的貢献をご理解いただいたうえで、今後の課題克服に向けて強力な支援を願いたい」と訴えるとともに、災害時のライフラインとしての貢献や地域社会での安全・安心のための給油所や石油組合の取り組みを紹介した。
 今後の課題では、給油所過疎化の進展に伴うサプライチェーンの維持に向けた対策の重要性や、需要に見合った設備削減の必要性を説明。さらには次世代自動車への供給体制整備の必要性や土壌汚染防止に向けた環境対応が急務であることなどを強調した。
 また税制では、ガソリン税と消費税のタックス・オン・タックスの矛盾やガソリン貸倒れ還付制度の必要性についても訴えた。
 出席議員からは、給油所支援の具体策などについて活発な質疑が行われ、引き続きヒアリングなどを通して検討することになった。

 

全石連は国会内で行われた民主党研究会で、中小石油販売業への理解と支援を求めた 

 
 

 

◆東京・不当廉売申告の大多数が「注意」
 (3月17日付)
 
 
 改正独占禁止法の施行を受けて、販売価格差が大きい都内市場では2010年1月以降、10数件の不当廉売申告が確認されているが、これまでに約半数の回答があり、その大多数が「注意」を受けていることがわかった。申告案件のほとんどが外資系給油所の模様で、系列業者からは「当社の仕切では考えられない売値。不当廉売というより、差別対価や優越的地位の濫用を疑いたくなる」などの不信感も高まっている。 関係者によると、申告から1ヵ月程度のスピード感で回答が行われているケースが多い。また、「従来の申告では“シロ”判定が多かったが、今般は“灰色”が大半。また、市場影響度の大きい給油所業者に関してはまだ回答に至っておらず、詳しい調査が続けられているのではないか」など、法改正の効果をうかがわせる状況が生じている。
 
 
 
 

◆温暖化対策基本法案・環境新税2011年度実施を明記
(3月15日付)
 
 
 政府は2月12日、2020年度までに温室効果ガス排出量を90年比25%削減する目標を基本方針に盛り込んだ地球温暖化基本法案を閣議決定し、今国会へ提出した。環境と経済成長を両立させながら、脱化石燃料化を目指すとするが、法案には10年度の地球温暖化対策税の実施、国内排出量取引制度の創設成案化が明記され、石油販売業界への影響は必至の情勢だ。
 法案の骨子である温室効果ガス排出量の25%削減、50年までに80%削減するとする目標は、温暖化対策の国際的な公平性や実効性を前提としつつも、その実現のため明記された施策の中身は、産業界にとどまらず国民生活への影響も無視できないものとなった。中でも地球温暖化対策税は10年度の実施が明記され、今後、税制全体のグリーン化推進の一環で具体的内容を検討していくこととなった。
 2009年11月、環境省は地球温暖化対策税の具体案を示したが、同案では原油・石油製品2.78円/リットル上乗せ課税するとしている。同案が採用されると暫定廃止の値下げ分で上乗せ額を吸収するガソリンは5円減税となるが、灯油は2.78円の増税、軽油も別途検討とされたが総体で消費者負担増が予想されるなど、石油販売業界への影響は避けられない。
 また、太陽光発電など再生可能エネルギー全量固定買取制度の創設、一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を20年までに10%にする目標設定などは、まさに脱化石燃料化を視野に入れた政策といえる。今後の石油業界にとって、これらは需要減退を加速させる要因になるとともに、国内排出量取引制度の創設はバイオ燃料など代替燃料の普及を加速させることと同義となる。
 一方で、同法案による各方面への影響が避けられない中、地球温暖化対策に関する政策形成には、学識経験者、消費者、労働、産業界などから幅広く意見を集め、民意を反映させる仕組みを活用することも明記された。

閣僚委で法案趣旨を伝える鳩山首相 
 
 

 

石油協会・高度化支援事業の第1次募集は3月29日から
 (3月5日付)
 
 
 石油協会は石油販売業者の経営改善を支援する「経営高度化調査・実現化事業」の新年度の第1次募集を3月29日からスタートする。応募締切は4月9日まで。石油販売業者の新規事業への取り組みを支援する実験・実用化試験事業のほか、新規事業に関する事業化の可能性を調査するマーケティングリサーチ等事業など、4つの事業を柱にSSの経営改善や次世代化への取り組みを後押しする。
 事業内容は①マーケティングリサーチ等事業②セミナー等開催事業③実験・実用化試験事業④先進的取組事業の4つ。制度的には09年度とほぼ変わりはないが、運用面では、②セミナー事業で09年度まで実施していた経営者セミナーに加え、電気・ハイブリッドなど次世代自動車に対応するための従業員向け技術研修が補助対象となる。また、①マーケティングリサーチで09年度まで実施していた「消費者ニーズ調査」や「店頭観察調査」は補助対象外となる。 5月中旬に開催する予定の選定委員会を経て、下旬にも交付決定する見通し。2次募集については、1次募集の交付決定状況次第で判断する。石油協会ホームページ(http://www.sekiyu.or.jp)で募集要綱などの詳しい事業概要や申請方法などが掲載されている。
 
 
 
 

経営部会・元売仕切変更に懸念大
 (3月1日付)
 
 
 全石連経営部会は2月25日に開いた会合で、仕切フォーミュラについて意見交換した。元売各社が相次いで仕切りフォーミュラ改定の動きを見せていることに対して、各委員からは「依然として系列仕切と業転では大きな格差が存在する。業転買いがさらに加速する可能性がある」と、今後の過当競争激化を懸念する声が上がった。
 また、仕切フォーミュラ改定の動きに対しては、「元売は自身で決めた取引方法で失敗し、収益が得られなかった責任を総括すべきではないか」、「生き残るための財源を我々から吸い上げるようなもの。なにをやっても我々を食い物にしている」と、不信感を示す声も相次いだ。さらに、「このまま放置すべき問題ではない。こういうときこそ元売に対して行動すべきではないか」、「需給ギャップの責任を押しつけているようなもの。組合員の大多数を占めるサイレントマジョリティー(物言わぬ多数派)のためにもなにか運動すべき」など、具体的な対応の必要性を強調した。 西尾恒太部会長は「時流に乗って儲けた商売はあまり続かない。アゲンストのときこそ商売の真価が問われる」と述べたうえで、「仕切体系すべてを詳細にわたって分析し、本来のあるべき姿を模索・検討していきたい」と、経営部会として具体的に検討していく方針を示した。