2009年12月


◆ 2010年度給油所関連予算は総額87億円超
(12月28日付)
 
12月25日に閣議決定した2010年度予算のうち、石油製品販売業への支援予算は09年度予算比30.5億円減の総額87.3億円を計上した。厳しい予算の中で、引き続き、石油製品の安定供給確保や環境保全の観点から、流通支援策を行う。
 10年度予算内示は、事業仕分け結果を反映し、土壌汚染環境保全対策事業は廃止するが、09年度に支出が予定されている交付決定済み案件については必要な予算措置を行う。さらに、09年度5億円を計上した社会貢献活動などの地域事業環境整備支援事業は廃止する。
 一方で、新たに、地域における石油製品の安全かつ効率的な安定供給体制の確保に向けて、過当競争の激化から近年増加する給油所の廃業・撤退による地下タンクの放置防止や、給油所過疎地に象徴される石油製品の供給不安地域における給油所事業継続に向けた支援を新規に行っていく。
 具体的には、給油所閉鎖に伴う地下タンクの撤去にかかる工事費用の一部を、1,000万円を上限に3分の2を補助するほか、給油所の事業継続に向けた安全対策として、埋設後35年以上のタンクの入換や、FRPによる内面補強、電気防食による外面腐食防止の工事費用の一部を補助する。
 給油所周辺土壌の環境負荷を低減するため、土壌汚染検知検査事業についても9.2億円を確保し、引き続き給油所の環境保全対策を後押ししていく。 また、石油販売業者の経営革新や経営改善努力を支援していく経営高度化調査・実現化事業は、1億円増の6億円に増額。クリーンエネルギー自動車の普及を見据えた次世代給油所への展開などを進める高度化事業に重点的に補助していく。このほか、石油製品の流通段階での品質の確保を図る品質確保事業は16.5億円、給油所の地域防災拠点化を支援する災害対応型給油所普及事業も3.6億円が計上された。
 
 

  

 

◆ ガソリン・軽油の税率維持
(12月25日付)
 

 12月22日、政府が閣議決定した2010年度税制改正大綱では、ガソリン税と軽油引取税の暫定税率について、当分の間、現行の税率水準で維持することが決まったほか、農林漁業用A重油に係る石油石炭税の免税・還付措置を1年間延長することが決まった。「暫定税率は課税根拠がなくなったのだから廃止すべき」と主張してきた全石連は同日、「今回の税率維持はユーザーの負担軽減につながらず、大変残念な結果となった」とする関正夫会長のコメントを発表した。
 大綱では暫定税率は廃止するものの「原油価格や小売価格が安定していること」「地球温暖化対策との関係に留意する必要がある」ことから、当分の間、現在の税率水準を維持することとした。
 その一方で、ガソリン価格が180円/リットル台に達するなど08年上半期のような異常高騰時には、暫定税率に相当する税率の課税を停止するような法的措置を講じることも発表。さらに、全石連は暫定税率廃止に伴う急激な価格下落に備えて、手持品在庫への税還付措置の実施を求めてきたが、大綱では課税停止措置の制度では「手持品在庫に係る課税上の取り扱いを含め、今後速やかに具体化を図る」こととなった。
 地球温暖化対策税については、11年度からの実施に向け検討する方針。
 一方、10年3月末に期限が切れる農林漁業用A重油に係る石油石炭税の免税・還付措置については、農林漁業事業者のコスト負担軽減のために同制度の恒久化を求めていたが、1年間の延長が認められた。これまで2年ごとの延長措置が講じられてきたが短縮される形となった。


  
  
◆ 油政連・「積極的に与党活動」確認
(12月21日付)
 
 全国石油政治連盟は12月17日、全国県連会長会議を開き、税制改正要望や業界向けの支援予算の獲得運動の現在の状況について説明。今後、引き続き各油政連県連において、地元の与党議員や県連組織などへの石油販売業界実情の説明や要望運動を継続していく方針を確認した。また、先ごろの行政刷新会議の事業仕分けでの「泥棒に追い銭」発言については、森洋会長が全石連とともに民主党や経済産業省に対して強く抗議したことを報告した。
 各県報告では、政権与党である民主党の新たな要望・陳情ルールに沿って、多くの油政連県連が、地元選出の国会議員や民主党県連組織に新たに設置された窓口を通して要望していることが明らかになった。ただし一方では、いまだ民主党の県連組織が機能していないため「要望しようにも窓口がない」ところもある模様だ。
 さらに、一部の県連には政権与党側から「業界の置かれた状況や課題についての懇談会実施や勉強会を立ち上げたいなどの提案がある」ことなども報告された。
 事業仕分けで地下タンクの撤去補助事業が「泥棒に追い銭」と例えられたことについて、組合員から強い抗議の声が出ていることが報告され、さらに強力な抗議行動を求める意見も出た。これに対し森会長がこれまでの抗議行動について詳細を報告した。

税制・予算に関する運動状況や泥棒発言への抗議行動を説明する森会長
(中央正面)
 
  

 

◆ J本田の群馬2店舗目計画に周辺危機感
(12月18日付)
 

 関東各地の市況に強い影響力を持つジョイフル本田が、群馬県内で2給油所目を開設する計画が浮上しており、周辺部では早くも過当競争の激化を懸念する声が高まっている。
 周辺部の地場給油所業者の話によると、オープンは2010年度後半と見られる。ジョイフル本田の出店計画によると、県内では太田市の新田店に続く2店舗目として、千代田町にホームセンターやスーパーマーケットを併設した大型ショッピングセンター(SC)を建設。この一画に給油所の建設計画が浮上しているもの。建設予定地は、埼玉県との県境に位置し、仮に給油所が建設されると群馬県内のみならず、行田や熊谷、羽生など、埼玉県北部一帯を巻き込む広域的な影響が懸念されている。
 群馬県内でも2給油所目の出店となるだけに、オープン後の市場動向に強い危機感が広がっているほか、埼玉県北部地域の販売業者の間からも、「もし給油所がオープンすれば、その商圏は群馬だけでなく、埼玉県内もターゲットにしてくるはず。市況の影響力は強く、元売子会社や広域フリート業者が追随することは明らか」と指摘。「J本田が進出した周辺地域では、地場給油所が閉鎖・廃業に追い込まれている」と、乱売競争による中小販売業者への影響を危惧する。


  
  
◆ 経営部会・元売4社歴訪し市場環境で意見交換
(12月4日付)
 
 全石連経営部会の西尾恒太部会長、亀井喜久雄副部会長は11月2~3日にかけて元売4社を歴訪した。2010年1月から不当廉売、差別対価などに課徴金を適用する改正独占禁止法が施行されることを踏まえたもので、新仕切価格体系や発券店値付けカードの代行手数料のあり方についても意見交換を行ったが、各社の販売トップは法の遵守と現下の市場環境に強い危機感を訴えるとともに、給油所子会社に対して「収益重視」を強く求めていると強調した。
 西尾部会長と亀井副部会長は改正独禁法施行を踏まえ、総販売原価を下回るような不当廉売行為を行わないよう販社の率先垂範的な行動を求めたほか、公平・公正な競争環境づくりを意図したはずの新仕切り体系だが依然として不透明感が強く、狙い通りには機能していないことなどを質し、特に「市況観に対する販社と地場業者との認識の相違」を指摘した。 これに対して、2日訪問した新日本石油の中村雅仁取締役常務執行役員小売販売本部長らは仕切り格差問題について、「新仕切り体系移行後も不透明な価格決定している“ブラックボックス的な元売”がある」と問題提起。また、3日訪れたジャパンエナジーの宮川雅夫専務執行役員らは「需給適正化と、スルーマージン全体の底上げが必要。販社に量を追えと要求したことはここ何年もない」、コスモ石油の小林久志常務執行役員販売統括部長は「子会社には率先垂範を求めている。業績改善のため、ともに心を1つにしなければならない」、昭和シェル石油の亀岡剛常務執行役員は「想定以上に需要が落ちている。子会社には連結決算への貢献、収益の最大化を求めている。マージンが取れないものを増販しても仕方がない」などとの見方を示した。
 
元売4社を歴訪し、問題意識を伝えた(写真はジャパンエナジー)
 

  

 

◆ 北海道消費者協会が店頭価格表示の統一義務化を要請
(12月4日付)
 

 北海道消費者協会はこのほど、給油所が掲げる価格表示の統一義務化を求める要請書を消費者庁に送付した。
 同協会は、給油所店頭の価格表示の方法が店によって違っていることを疑問視。特に一般価格ではなく、会員価格を表示する給油所が全道的に増えており、非会員の一般消費者には表示より高い価格で請求する営業姿勢が各地で見られることに問題を指摘している。 消費者庁に送った要請書では、「ガソリン価格の会員価格表示は一般消費者に誤認を与える表示であり、景品表示法の有利誤認に抵触していると考えられるため適切な対応を願う」「ガソリンスタンドの価格表示は一般消費者の業者選択のうえで、極めて重要な情報であるため、国内で販売する燃料価格の表示を義務付けし、統一した表示を望む」と訴えている。