2009年07月


◆ 災害対応型給油所全国170ヵ所に拡大
    
(7月29日付)


   全石連は2009年度第1四半期(4~6月)における全国の災害対応型給油所申請件数をこのほど、まとめた。それによると、「自家発電機能」と「貯水機能」の両設備をもった災害対応型給油所の申請数は15給油所となった。これまで九州唯一の災害対応型給油所の“空白県”だった宮崎県からも申請があり、この結果、災害対応型給油所は全国45都道府県に広がることになった。
 09年3月末における全国の災害対応型給油所数は170ヵ所に達しており、今回申請された15ヵ所が新たに加わることで、総数は185ヵ所まで増加する。災害対応型給油所普及事業は阪神・淡路大震災で給油所が防災・復興拠点として活躍した教訓を踏まえ、資源エネルギー庁が96年度から補助制度を創設し、普及に向け支援を行っているもの。08年度に制度改正を行い、地方自治体などと石油組合が災害協定を文書で締結している場合、補助率を従来の「2分の1」から「3分の2」まで引き上げ、それ以降、普及速度が高まっている。
 また、同期における個別項目ごとの補助対象実績をみると、太陽光発電設備が3件、内燃機発電設備が20件、貯水設備が9件、井戸設備が4件、浄水設備が1件、緊急用過般式ポンプが2件、AEDが19件となった。




◆ ガソリン販売の留意点を全国組合へ徹底
  (7月27日付)

   全石連は7月22日、警視庁からの協力要請を受けて全国47都道府県組合に対して、ガソリン販売時の留意事項を示した「ガソリンなど引火性液体の販売する協力要請について」とする文書を通知した。大阪市、千葉県野田市などでガソリンを使用した放火・殺人事件などが相次いだことから、警視庁では、ガソリンを凶器として使用する事件は過去にもあり、今後さらに模倣犯が発生する可能性もあると事態を憂慮しており、再発防止の観点から、全石連に対して石油組合を通じて全国の組合員給油所への周知徹底を要請したもの
 留意事項は①セルフ式給油所では顧客にガソリンなどの容器への注油をさせない②ガソリンなどの販売にあたってはポリ容器など消防法令に適合しない容器に注油しない③言動などから使用目的に不審な点を感じた場合は、ただちに最寄りに警察に連絡する④在庫・商品管理を徹底し、万が一ガソリンなどの盗難・紛失が発生した場合には、ただちに最寄りの警察に連絡する―の4点。




◆ セルフ給油所数が751ヵ所増加
  (7月22日付)

   石油情報センターが7月17日に発表した2008年度末の全国セルフ給油所数によると、前年比751ヵ所増の7,774ヵ所に増加した。出店ペースは鈍りつつあるものの、漸増傾向は続いている。給油所数全体が減少傾向にある中で、セルフは右肩上がりで着実にそのネットワークを全国各地に拡大させており、小売市場での影響力を強めていることが浮き彫りになった。
 国の規制緩和の目玉として給油所の有人セルフサービスが解禁されたのは98年4月。当初は元売・販売業者間で模様眺めの状況が続き、出店数は伸びなかったが、一部の安値量販給油所や異業種給油所などが積極的にセルフに転換し、安値で集客力を一気に高めると、大きなガソリン需要を抱える都市部周辺の市場でセルフ化が急拡大していった。さらに、元売子会社がセルフ出店を加速させると、セルフ網は全国各地に拡大していった。
 資源エネルギー庁が先ごろ発表した08年度末の全国登録給油所数(4万2,090ヵ所)と比較したセルフ率は前年比2.6%上昇し18.5%に達した。08年度末で登録給油所数が過去最大の減少幅(1,967ヵ所減)、減少率(4.4%減)を記録する一方で、セルフは着実に増加しており、小売市場でのセルフ給油所の影響力は強まる一方だ。
 ただ、長引く景気低迷やクリーンエネルギー自動車の普及などによってガソリンの需要減が顕在化し、都市部周辺を中心とした一部の過当競争地区での低マージンの乱売競争が常態化する中で、セルフの撤退・淘汰も最近になって目立ってきており、セルフ廃止の累計は376ヵ所に達している。





◆ 東京・次世代車の展望「20年間は内燃エンジン優勢」
  (7月13日付)

   東京都石油組合経営部会は7月9日、経営情報委員会と新燃料委員会の合同会議を開いて新組織体制での活動を開始、業界周辺情勢の情報収集や意見交換をより活発化して視野を広げ、組合員の経営改善をサポートしていく基本方針を確認した。
 両委員会は早速、自動車部品メーカーとして多様な技術・商品を提供しているボッシュの山口進ディーゼルシステム事業部営業企画部長を招いて、クリーンディーゼル乗用車などの現状や展望を聞き、今後20年間は内燃エンジンの優勢が続くとの見方を示す同社の考えについて説明を受けた。
 その中で山口部長は「今後10~20年間はハイブリッド車(HEV)を含めてガソリン車とディーゼル車が主流であることに変わりない。JPモルガンの調査でも、2020年のHEV世界販売シェアは13%程度で、それ以外は既存車の延長線上にあり、電気自動車の普及拡大はその先のことと見ている。西欧では当社のコモンレール導入などを契機にディーゼル乗用車の需要が急増、現在では販売シェアの過半を占めており、日本車メーカーも3~5割程度はディーゼル乗用車だ。日本ではクリーンディーゼル乗用車も次世代車の1つと位置づけられているので、国内でも新たなモデル投入が続くだろう」などと解説した。

勉強会や意見交換を通じ、経営の視野を広げていく基本方針を確認した




◆ GS議連総会で公取委へ不当廉売ガイドラインで意見続々
  (7月10日付)

   ガソリンスタンドを考える議員の会(GS議連)は7月8日開いた総会で、不当廉売の規制基準である「総販売原価」に関し、「ガソリン不当廉売等ガイドライン」に基準的な販売経費を具体的に示すよう求めた。これに対し公正取引委員会は全石連と相談していく考えを示した。公取委の松尾勝取引部長は法改正に伴い不当廉売などの一般ガイドラインの明確化を進めているほか、業種別ガイドラインについても全石連の要望も含めた形で見直しを進めていることを説明。業界が要望している複数回の「注意」に対しては「責任者を招致して、直接注意することを検討している。何回注意しても廉売をやめない場合は、厳正調査をして排除措置命令や勧告も考えている」と述べた。総販売原価についても「供給に要する費用を著しく下回る対価の基準は、総販売原価である旨をガイドラインに明記する方向で検討している」ことを明らかにした。
 これらの説明に対し、出席議員からは「そもそも注意処分を行う際は文書で通知すべき。口頭では処分にならない」、総販売原価についても「その運用として地域別に基準的な販売経費を示し、仕入原価+基準経費という判断基準ができれば迅速対応できるはず」、「総販売原価の内容を明記すれば違法であることが明確になる。そうすれば実効性のある処分ができる」などの指摘が相次いだ。
 この総販売原価について同部長は「基準となるリストについて話を聞くことはやぶさかではない。数字が出るというなら全石連をも相談したい」と答えた。
 競争政策については「安売りで周辺業者は皆つぶれ給料も払えなくなる。それでもまた安売りをする。こんなことが続けば国がつぶれる」など、公取委の基本的な考え方を変えるよう求める意見が続いた。

正面ひな壇、左から渡辺副会長兼事務局長、大野会長、山口常任幹事、
吉田副会長、田村常任幹事、吉川経済産業副大臣 




◆ 栃木・岸エネ庁流通課長に深刻な現状訴え
  (7月8日付)

   村上芳弘理事長など栃木県石油組合執行部は7月6日、資源エネルギー庁を訪れ、岸敬也石油流通課長に深刻な県内市場の現状を訴えるとともに、秩序ある競争市場の確立に向けて、元売各社への新仕切り体系を末端市場で公正・適切に機能させるよう指導方を要望するとともに、公取委との不当廉売の協力スキームにより、早急な実態把握と厳正な対応を強く求めた。さらに、不当廉売の判断基準となる総販売原価の算定方法や構成要素の明確化に向けたエネ庁の支援を求めた。
 これに対して、岸課長は元売各社に対し、ヒアリングなどを通じて「公正・透明な競争市場の構築に向けた新仕切り体系の趣旨や、販社の経営についても給油所単位・品目単位で収益性を見るよう現場サイドまでの徹底を求めている。個別具体的な問題があれば元売に問い正していきたい」、協力スキームについても「具体的な問題に周辺情報などを付加して公取委につないでいきたい」と述べた。また、「総販売原価のストライクゾーンの幅はどれくらいなのか、合理的でわかりやすいものでなくてはならない」と、販売業界と共通の認識にあることを強調した。

岸課長(右手前2番目)
公正競争市場確立への支援を訴える村上理事長(左手前から3番目)




◆ 和歌山・二階経産大臣に品確法罰則強化など求める
  (7月6日付)

   和歌山県石油組合の森下正紀理事長、山縣弘明副理事長は7月2日、経済産業省の二階俊博大臣を訪問して、「揮発油等の品質の確保等に関する法律(品確法)」における無登録給油所に対する罰則強化と、石油協会を通じて今回実施した「構造改善促進リース助成事業」などの石油販売業向け支援策を補正予算時において再び予算措置するよう要望した。
 森下理事長らは品確法未登録でガソリン販売を続けた販売業者が全国で初めて和歌山県において発覚したが、当該事業者は最長5年間にもわたり非合法で販売活動したにも関わらず、その処分は事業の一部停止(ガソリン販売の停止)にとどまり、しかも停止期間も最長13日間程度というものであった。これに対して、品確法を遵守している多くの石油販売業者から「長年に渡り本来負担すべきコストを逃れながら不当に利益を得て、同業他社との間に不公正な競争が生じた」など不満の声が上がっているとし、課徴金などの経済措置の制定などの罰則強化を求めた。
 一方、石油販売業向け支援策については「業界内でも非常に好評で、大変感謝している。経営悪化が著しい中、多くの石油販売業者が支援を受けることができたが、早くも予算上限に到達し受付終了となっている」と訴え、同制度の補正予算化の検討を要望した。

和歌山県石油組合の要望書を受け取る二階大臣(左)