2009年05月


◆ 全石連・今年度スローガン決まる
    
(5月29日付)


   全石連は5月27日開いた理事会で平成21年度の活動スローガンを決めた。「組合活動を通じて経営を改革しよう」を基本方針に、今年度新たに「財政基盤を強化し組合活動を活性化させよう」を加えた6項目の具体的な方針で、全国の石油販売業者の経営改革をサポートする。
 石油製品需要の減少や次世代自動車の普及動向、新エネルギーの導入など、今後の「需要変化に対応できるSS(=給油所)経営の確立」を後押ししていくほか、国民生活を支えるエネルギーの安定供給体制の維持に向けて、「公正で透明な適正取引の実現」に向けて、「ガソリン不当廉売等ガイドライン」の早期改定や不当表示に対する業界自主ガイドラインの策定などに取り組んでいく。
 また、地球温暖化問題や省エネ意識の高まりなど、国民の環境意識の高まりに対応した「環境重視・省エネ型SSへの転換」を図っていくとともに、給油所の社会インフラとしての認識を深め、「『安心・安全・信頼』のSSネットワーク」づくりを進める。
 このほか、石油組合の活動に対する組合員の期待に応えていくため、「財政基盤を強化し組合活動を活性化」させる。
 こうした組織活動の強化・拡充と活性化に向けて、機関紙「ぜんせき」による情報提供活動の強化や、組合員の福利厚生や経費削減に資する「共同事業」の拡充に努めていく方針だ。





◆ 昭和シェルも7月から週仕切り
  (5月27日付)

   昭和シェル石油は5月26日、これまで月次改定していた仕切価格を7月1日出荷分から週決めに変更すると発表した。改定期間は前週木曜日~当週水曜日のマーケット価格を参照し、毎週木曜日に土曜日から翌週金曜日に出荷する価格を提示する。「東京工業品取引所などの石油製品先物価格や大手調査会社の製品別卸価格情報などを勘案し、取引先ごとの価格を提示する」としている。対象は給油所向けのガソリン、灯油、軽油。今後、油種ごとに前週との変動幅の全国平均を毎週木曜日に公表、第1回目の公表は7月2日の予定。




◆ 店頭看板表示でガイドライン検討
  (5月25日付)

   全石連の「給油所店頭表示に関する専門委員会」は5月22日開いた会合で、不当表示防止ガイドラインの素案について検討した。給油所店頭でのガソリン小売価格などの表示方法が複雑化し、消費者に誤認を与えるおそれがある表示事例が増えていることからガイドライン作りに着手しているもので、消費者保護や安全走行の確保などを前提に検討している素案に、道路交通法や消防法など関係法令への対応も含めた内容に修正し、公取委や消費者団体にも示し意見を聞くことにした。
 会合では、公取委が議員に対し「複数の価格を表示すること自体は問題にならない」と説明していることについて出席委員から「あくまでもドライバーが容易に認識できるよう、店頭の見やすい場所に簡潔にわかりやすく表示することがガイドラインの基本」「給油所での複数表示は価格の誤認だけでなく、走行中のドライバーの安全などにも影響を及ぼすもので問題」など強い疑問が出された。
 委員会では現在、公取委に図っている素案をもとに消費者が最も認識しやすい価格表示のあり方や、合理的根拠のない誘導的な表現の防止策などについてさらに検討。今後、ガイドライン修正案について業界内だけでなく消費者団体などにも開示して意見を反映させていく方針を確認した。




◆ 高度化事業で成功事例の報告会
  (5月18日付)

   全石連政策・環境部会は5月13日開いた会合で、石油協会の経営高度化調査・実現化事業に係る事例報告会を行った。長野県茅野市内で灯油の共同配送に取り組む『エコ・配・チノ有限責任事業組合(LLP)』と、愛知・岐阜県の販売業者が行っている顧客管理ネット『インタラクティブ・カーライフ・サービス(ICS)』の取り組みについて聞いた。
 報告会にはエコ・配・チノの朝倉祐一社長(朝倉石油)と竹村征晃社長(三浦屋)が出席。茅野市内の3業者がLLPを設立し取り組んだ灯油共同配送事業について説明した。同LLPでは新潟県で共同配送に取り組む『灯油宅配ニイガタ』で稼動しているシステムを参考に、3業者の経営状況にあったシステムにカスタマイズして、灯油を中心とした石油製品の共同配送・配送効率化事業を2008年10月に立ち上げた。システム開発に遅れが生じたものの、コスト削減計画はほぼ計画通りに遂行でき、灯油の販売実績も2月が記録的な暖冬で販売量が大幅に落ち込んだものの、3月は目標実績を上回り、当初の計画通りの実績を上げたことを報告した。朝倉社長は「補助事業を活用できたことで、我々の知恵や考えを行動に結びつけることができた」と、経営高度化事業の有効性を強調した。
 一方、ICSからは酒井康吉社長(各務原石油)と橋本和明社長(満油商事)が出席。携帯電話で顧客と給油所が個々の車両情報を共有化し、給油所のカーライフサポートサービスの強化・拡充に取り組んだICSの事業概要を説明した。この中で、顧客と給油所が車両情報を共有することで生まれる共通認識や顧客のニーズを元にした相互信頼関係が構築されたと指摘。また、オイル交換やコーティングなどの油外収益の顧客へのアプローチや手順をシステム化・マニュアル化したことで、従業員の行動基準が明確化され、「油外収益の取りこぼしがなくなった」と、収益アップに大きく貢献した。

エコ・配・チノの朝倉社長(右)と竹村社長


ICSの事業について説明する橋本社長(右)と酒井社長




◆ 品確法違反で和歌山の5給油所に業務停止命令
  (5月15日付)

   経済産業省は5月13日、未登録、未分析でガソリン販売を継続していた和歌山県有田市の日商有田の5給油所について、揮発油等の品質の確保等に関する法律(品確法)違反で事業停止命令の処分を発表した。
 和歌山県、三重県、大阪府にある同社5給油所が最短で3ヵ月、最長で4年10ヵ月にわたり、品確法に基づく変更登録を受けずに未登録でガソリンの販売を行い、また、ガソリンの分析を行わず販売を継続していた。事業停止期間は6日間から13日間となっており、停止日は18日から。




◆ 給油所過疎地調査事業の公募スタート
  (5月13日付)

   全国石油協会は5月11日から総額50億円の給油所業界向けの追加支援の1つ「給油所過疎地調査事業」の2009年度第1回公募をスタートさせた。同事業は、経営悪化に伴って給油所数が急減し、地域住民への石油製品の安定供給に支障をきたす恐れがある地域を「給油所過疎地」と位置付け、各都道府県において、人口密度と比較して給油所数が過度に少ない地域や今後、安定供給に懸念が持たれる地域の特定などの正確な実態把握、さらに安定供給の確保に向けた対応策をマスタープランとして策定することを目的にしている。
 事業概要は個別調査事業と総合調査事業の2つに分かれる。
 個別調査事業は①都道府県内の給油所過疎地の確認と供給不安地域の特定②給油所過疎地内に所在する給油所経営者へのヒアリング③給油所過疎地内に居住する一般消費者へのヒアリング④給油所過疎地対策のための個別マスタープランの策定などを実施することが必要になるほか、応募要件として当該都道府県の石油組合や自治体と連携して事業に取り組めることとしている。
一方、総合調査事業は①給油所過疎地問題の全般に関する調査・検証②個別調査事業によって得られた調査結果や個別マスタープランについての分析・評価および総合マスタープランの策定などを実施、応募要件としては全国的な給油所動向が把握でき、かつ給油所過疎地問題に対して効果的な対応策を示すことができるうえ、各個別調査事業と連携して取り組むことが可能であることとなっている。
 今後の事業スケジュールなど詳細は協会ホームページ(http://www.sekiyu.or.jp/)参照。




◆ 自民党独禁調に不当廉売ガイドライン改定を要請
  (5月11日付)

   全石連、油政連は5月8日、自民党の独禁法調査会の堀内光雄会長(山梨2区)、後藤茂之事務局長(長野4区)に対し「ガソリン不当廉売等ガイドライン」の改定を要望した。この要望には両議員の地元から輿石保山梨県石油組合理事長や林八郎長野油政連会長らが同席した。
 堀内会長に対し河本博隆全石連副会長・専務理事は「不当廉売のおそれありとして数多くの注意が行われていても電話で伝えるだけではなんの効果もない。繰り返し行う場合は厳重注意とするなどの措置を講じていただきたい」と要望、森洋油政連会長が「週単位の仕切り改定で、元売子会社の小売価格改定が常に遅れるなど、取引上の不公平が発生している」と説明したのに対して、堀内会長は「卸元である元売のそのような行為は優越的地位の濫用になるのではないか」などと述べた。
 山梨県石油組合の輿石理事長は「廉売の判断は販売コストを加えた総販売原価でみていただかなければ、中小の組合員給油所は潰れてしまう」と訴えた。
 後藤事務局長は実効性のある注意処分の方法として「書面で通知するのは当然として、悪質な業者は呼び出して厳しく通知することは必要」との考えを示すとともに、多重価格などの不当表示の防止についても「消費者庁ができてからなどというのではなく、公取委として対応する問題である」と述べた。

堀内独禁調査会長(右から2人目)に実情を訴える森油政連会長、
輿石山梨石商理事長




◆ 元売系列給油所数が1年で1,834ヵ所減少
  (5月4日付)

   2009年3月末の元売系列給油所数は前年比1,834ヵ所減の3万1,836ヵ所となった。年間2,000ヵ所に迫る給油所数の減少が発生しており、年間減少率は過去最高の5.4%に達した。原油乱高下と新仕切価格体系の導入、さらに本格的な需要減などで給油所業界の経営環境が厳しさを増したことがうかがえる結果となった。一方、社有給油所は7,581ヵ所で、前年比397ヵ所減少した。給油所全体と比較すると低いものの減少率は5%に達し、減少傾向が鮮明になってきた。
 系列別では大幅減が続くエクソンモービル(EM)を抜き、出光が給油所数第2位に浮上した。また、九州石油を合併後、1万ヵ所台超を回復した新日石が再び大台を割り込んだほか、コスモが4,000ヵ所台を割った。一方、キグナス、太陽は給油所数を増加させた。
 セルフ数は6,565ヵ所に達し前年比559ヵ所増加した。給油所総数が減少したためセルフ率は21%に上昇した。系列別では新日石がトップ、EMが続き、この2元売が1,000ヵ所台を超えた。この1年間で最もセルフ数を増加させたのは昭和シェルで、純増数は133ヵ所に達した。また、社有セルフは3,476ヵ所で210ヵ所増加した。社有セルフの傾向では、この1年間で65ヵ所増加させた昭和シェルを筆頭に、ほとんどの元売が純増を記録してネットワーク網の拡大に意欲を見せる中、EMのみが5ヵ所減とネットワーク網を縮小させた。





◆ 東京・代行給油実施率は9割超
  (5月1日付)

   東京都石油組合は全組合員に対し3月に実施した「発券店値付けカードに関する調査」報告書を公表した。度重なる問題提起と具体的行動などを経て発券店カード問題への関心が高まり、公正取引委員会が給油設備を持たない発券業者に対する差別対価の恐れを指摘し、新日石がカードシステム一括加入方式を改め選択制にするなどの対応が見られたが、依然として実効的な前進が図られていないなどの問題意識から調査を実施したもの(回答率20%)で、系列元売が同カードを取り扱っているとの回答は86%だった。
 代行給油の実施率は92%と極めて高く、一方、発券の実施率も59%に達し、運営給油所数が多いと発券率が高まる傾向も見受けられた。また、オリックスカード(AMSカード以外も含む)の給油を行っている回答者が全体の51%と過半にのぼり、そのうち顧客移動を伴ったケースも28%あり、影響力の大きさが改めて浮き彫りになった。販売量全体に占める平均代行給油量はガソリンが17%、軽油が27%で、ガソリンは40%以上も9%、軽油は50%以上も27%など、代行ウエイトの高さが際立つ組合員が相当数あることがわかる。
 さらに、発券店カードシステムを選択制に変更するとの通知有無については、公取委による審査の経緯で一括加入方式を選択制にすると申し出たことで審査終了に至った新日石およびコスモ以外は変更通知がなく、「通知の有無に関わらず、選択できるとしたら取り扱いを続けるか、やめるか」では82%が続けるとしたものの、継続する理由として「不満はない」は11%にとどまり、「脱退したいが、代行給油の割合が多く、減収を考えるといまさらやめられない」が63%を占めた。
 同石油組合では、いまなお組合員からの実被害報告が相次いでいることなどから、政治支援も得ながら是正運動を継続していく方針だ。