2009年02月


◆ 大阪で無登録給油所が4ヵ月間営業
    
(2月27日付)


   大阪府泉南市のプライベートブランド給油所が品質確保法に基づく登録義務をしないまま、4ヵ月間にわたり営業を続けていることが明らかになった。石油業界の根幹を成す品確法の基盤を揺るがす事態に、関係者は当事者だけでなく監督官庁である近畿経済産業局にも「問題意識の欠如」と怒りをあらわにしている。
 無登録状態のまま営業を続けているのは日商有田・セルフィックスりんくう泉南給油所。泉南市でも最も価格競争が激しい地域に2008年11月初旬オープンし、隣接する元売子会社給油所、地場量販店との間で府内最安値ともいえる価格競争を繰り広げてきた。
 同社は和歌山県に2給油所を運営しているが、両給油所とも品確法の登録をしていることから、関係者は「事前届出による登録義務を知らなかったでは済まされない。無登録の状態で営業しているとなれば、品確法という法律の存在意義さえ問われる」と、事態が深刻であることを指摘。地域において法律を執行する立場にある近畿経産局に「登録もせず、分析もせず野放しでよいのかということになれば、だれも法令を守らなくなる。もっと真剣に対応してしかるべきではないか」と責任を追及している。




◆ コスモ石油も4月から週決め仕切り導入
  (2月23日付)

   コスモ石油は4月から燃料油の仕切価格体系を現行の月次価格改定から、週次仕切価格改定に変更することを決め、各特約店への説明を始めた。3月中に各特約店と覚書を締結し、4月から正式に移行する方針だ。元売各社が相次いで週新仕切り体系を導入したことによるコスモの月次仕切改定との間に生じる価格改定タイミングや、価格構成要素の違いによる特約店とコスモ双方のリスクを回避するのが狙いだ。
 特約店筋によると、コスモが提示している新仕切りフォーミュラは、対象油種を給油所向けと産業燃料向けのガソリン、中間3品とし、毎週木曜日に特約店に通知。当週土曜日から翌週金曜日の適用価格とする。仕切りフォーミュラは2方式で、各特約店はいずれかの方式を選択する。
 ①には上限および下限を設定。上限は石油情報センターが毎週水曜日に発表する小売価格マイナス5円/リットルとし、下限は②の要素となっている週次のみなし通関CIF価格+自家燃コストを適用。
 ブランド料は特約店ごとの規模格差を考慮し、給油所向けは2.5円/リットル以上、産業燃料向けは1円/リットル以上。変動費は0.5円から4円程度とし、6ヵ月ごとに改定する。ボリューム格差は給油所向けが最大1.5円、産業燃料向けが最大1円程度としている。また、販売店向けの卸格差も特約店ごとに設けている。
 給油所向けは、4月からのスタートを前に、3月28日から4月3日までの価格を3月26日に各特約店に通知するという。






◆ 不当廉売1日1給油所ペースで「注意」
  (2月18日付)

   2008年4月から09年1月16日までの間に、石油製品の不当廉売になるおそれがあるとして公正取引委員会が「注意」した件数は計295件に達していることが判明した。1日1件強のペースで取り締まり当局から「注意」を受けているもので、今年度の「注意」件数は過去最多となる可能性が高まっている。
 公取委が2月17日、これまでの不当廉売・差別対価への業種別対応状況について公表した。家電、酒販に次いで「注意」が発生している石油販売については、12日に開催された自民党・独禁法調査会でも、不公正取引の是正に向けた公取委の取り組み状況について質問が出ていた。
 石油製品に対する「注意」件数は07年度に306件となり過去最多を記録した。しかし、今年度は原油価格の乱高下などの影響で市場環境が悪化していることから、活発な不当廉売申告が継続的に行われており、あと2ヵ月半の間にさらに「注意」が積み上がる可能性が高まった。





◆ 自民党・独禁法改正案を再提出
  (2月13日付)

   自民党の独禁法調査会は2月12日の会合で、不当廉売や差別対価などに対する課徴金適用を可能にする独禁法改正案を改めて今国会に提出する方針を決定した。2008年の通常国会に提出された改正案は、審判制度の見直しに反対する民主党との調整がつかなかったため廃案になった。今回は「中小企業を苦しめる不当廉売などへの実効性のある措置実施を最優先すべき」との党内の声を受け、前改正案から審判制度部分を切り離し、迅速な法改正を目指すことにした。
 再提出する改正案について同調査会顧問でもある野田毅議員が先陣を切った。「ガソリンスタンドがガタガタになっている。役所は中小の現場の悲鳴が聞こえないのか。党も他人事と考えているのではないか。法改正があってもなくてもすぐに対応できるよう対処すべきだ」と発言。「ガソリンスタンドを考える議員の会」の吉田六左エ門副会長も「不公正取引への課徴金案はもっと厳しくしてもいいほどだが、いまは早急に法改正すべきだ」と述べた。さらに町村信孝前内閣官房長官も「公取委は不当廉売などの違反摘発などでもっと熱意を示すべき」と述べ、秋元司参議院議員も「不当廉売などはスピード感が大事」と強調した。
 最後に堀内会長は「ガソリンスタンドなど小売業界で、不当廉売の当事者が利益を出しているかどうかや、メーカーによる差別対価などは特定が難しく、みな問題なしという結論になる。いまの方法ではエンドレスだ。公取委は談合やカルテルなど大きな問題を扱い、小売業界の不公正取引などは経産省などの仕事になるのではないか」と問題提起した。

改正案の再提出を決めた自民独禁調




◆ ガソリン需要に回復基調
  (2月4日付)

   経済産業省が発表した2008年12月のガソリン販売量は、暫定税率の期限切れ特需に見舞われた4月以来、8ヵ月ぶりに前年を上回る一方、1月に入っても石油連盟の週報ベースでは前年と同レベル以上の出荷状況となっており、高値によるガソリン需要の不振は底を脱した模様だ(グラフ参照)。
 528万キロリットル、07年比4.1%増となった12月のガソリン販売量を分析すると、07年は月初に6円レベルの大幅値上げとなってマイナス仮需が発生したことを勘案しても、5月以降、07年比5~10%以上ものマイナスに陥っていたガソリン需要は、大不振を脱して底を打ったものと判断できる。
 1月に入っても、石連のガソリン出荷週統計によると第1週は前年比10%増、第2週も11.5%増と前半は好調を持続、仕切りの値上がりが鮮明になった第3週は7.9%減、第4週も3.5%減と後半失速したが、日量平均では15.2万キロリットルで、前年を1%強上回っている。
 3月中にはETC搭載車への高速道1,000円などの政府施策が実行に移されることから、本格的なガソリン需要回復の起爆剤となる見通しだ。地域特性や元売ごとに増減はまちまちのようだが、短期見通しではあっても、「原油高によるガソリン需要の厳冬期は去った」との見方が台頭している。





◆ 公正市場確立へ子会社の率先垂範要請
  (2月2日付)

   全石連経営部会の西尾恒太部会長と亀井喜久雄副部会長は1月30日、新日本石油と出光興産を訪問し、販売子会社の率先垂範を強く訴えた。エネ庁にも岸敬也石油流通課長を河本博隆副会長・専務理事とともに訪れ、公正・透明な流通市場確立の必要性を訴えた。
 西尾部会長は「子会社には市場をリードしてほしい」、亀井副部会長は「三重では1月上旬に子会社給油所が86円で競争していた。原価意識が全くない」と強く批判、「カード最安値を掲示し混乱させている」と訴えた。
 新日石の松澤純販売総括部長、矢幡智彦副本部長は「子会社を特別に優遇することはない」と述べ、出光の福永青磁取締役販売部長も「何十年もの商習慣を変え、浸透させるのは力仕事」と、着実な浸透に努めるとし、価格表示は「米国では一番高価格を掲示する州法規定もある」(新日石)、「前向きに検討する」(出光)と述べた。

経営部会として、公正な流通市場の確立への協力を求めた(写真は出光)