2008年12月


◆ エネ庁・給油所支援に総額50億円追加
    
(12月26日付)


   資源エネルギー庁はこのほど、石油製品販売業への追加支援策をまとめた。過当競争の激化や景気後退の影響を受け、経営悪化が著しい石油販売業者の経営安定化を支援し、地域の石油製品安定供給などを担う給油所のセキュリティーネットワークを強化・拡充するのが狙いだ。給油所の立地最適化や省エネ型への転換を促すとともに、教育訓練費の補助など、人材育成による給油所の構造改善や経営高度化をサポートしていく。今年度の予算のうち、新たに50億円を石油販売業向けに組み替え、石油協会の環境・安全等対策基金を積み増し、今年度中に事業をスタートする。
 具体的には、現在、事業転換・多角化、タンクの入換・撤去に係る借入に対する利子補給制度を拡充。①複数ある給油所を集約化し、立地の最適化を図ったり、省エネ型給油所に転換するなどの取り組みを支援するための利子補給として、借入利率3%までを実質無利子化し、5年間支給するほか、②既存の利子補給制度も上限の2%から3%に引き上げ、5年間支給③事業転換・多角化に係る利子補給対象運転資金の上限も設備資金の4分の1から2分の1に拡大する。
 また、流通効率化や過疎地域の燃料供給体制を確保するための集約化・立地最適化などの取り組みに対しても、工事費やリース料などについて上限金額を定め、100%補助する計画だ。
 さらに、組合や事業者が実施する教育訓練費等補助事業として、自動車整備士・乙四など給油所従業員の資格取得に向けた教育訓練に係る経費についても、上限金額を定め100%補助することにしている。





◆ 「検討事項」実現へ向け支援要請
  (12月19日付)

   2009年度の与党税制改正大綱の検討事項に「ガソリン税と消費税のタックス・オン・タックス問題」と「ガソリン税の貸倒れ還付制度問題」が明記されたことを受け、全石連の関正夫会長、早山康之副会長、河本博隆副会長・専務理事と油政連の森洋会長は12月17日、関係議員に対し要望実現に向けて今後のさらなる強力な支援を要請した。
 石油販売業界が重点的に要望してきたこの2項目が「検討事項」に記載されてことで、09年以降の要請活動が求められることになった。関会長らは「税制の抜本改革が行われる際には、必ず、消費者、納税者のためにもタックス・オン・タックスの解消を実現していただきたい」「貸倒れの際に石油販売業者が税額分を負担していることを多くの先生に理解していただいた。今後の重要課題としてぜひとも還付できる対策の実現をお願いしたい」などと引き続きの支援を要望した。

要望実現に向けて各議員への支援要請を行った




◆ 与党・2009年度税制改正大綱固まる
  (12月17日付)

   与党が12月12日に取りまとめた来年度の税制改正大綱に、全石連と油政連が強く求めてきた「ガソリン税と消費税のタックス・オン・タックスの排除」と「ガソリン税相当額の貸倒れ還付制度の創設」が、「検討事項」の項目に初めて明記された。税務当局が否定的な見解を示す中、自民党・税制調査会などの場で多くの議員から支援発言が相次いだことから、今後の検討課題に押し上げられた。業界が長年にわたり訴えてきた税制改正の実現に向けて大きな足がかりができたことになる。
                         ◆「検討事項」の記載内容◆
①ガソリン税と消費税のタックス・オン・タックス排除
 「消費税の見直しを含む今後の税制抜本改革時に、揮発油税、地方道路税及び石油ガス税と消費税との併課に係る税負担調整の問題の解決を図る」
②ガソリン税相当額の貸倒れ還付制度の創設
 「石油販売業の厳しい経営環境等にかんがみ、揮発油税及び地方道路税相当額の貸倒れリスクについて、流通構造全体での対応や税負担のあり方などに関し、総合的な検討を行うものとする」




◆ コスモも09年4月から新仕切り導入
  (12月12日付)

   コスモ石油が2009年4月を目途に市場連動型の卸価格方式を導入することで検討していることが明らかとなった。木村彌一社長が報道機関のインタビューに答えたもの。採用する指標などは未定で、特約店などへの説明は新年から順次行っていく。特約店の混乱を避けるため、コスト連動型は残しつつ、新方式との選択制となる予定。




◆ 石油連盟と共同で緊急声明
  (12月8日付)

   全石連・石油連盟は12月5日、石油専門紙・誌との共同記者会見を行いガソリン税等の道路特定財源に関する緊急声明を発表した。石油業界は精販が一体となって、平成21年度税制改正で一般財源化するのであればガソリン税等の税率の引き下げやガソリン税と消費税のタックス・オン・タックスの解消などを要望していくことをアピールした。全石連の関正夫会長と石油連盟の天坊昭彦は税制改正が山場を迎えていることから、「タックス・オン・タックスという税体系の矛盾を直ちに解消すべき」(天坊会長)と訴え、関会長も「決して業界のためでなく、納税者のために行っていく」と、業界一丸となって要望実現にまい進していくことを強調した。
 会見の冒頭、河本副会長・専務理事が道路特定財源の一般財源化は「受益者負担原則」に反するものであると強調。道路特定財源の4分の3が石油諸税で占められることを指摘し、納税者の負担軽減を訴えた。
 緊急声明では、道路以外の用途への財源の使用は約束違反であり、①一般財源化するのであれば、ガソリン税等の税率を引き下げるべき②ガソリン税と消費税のタックス・オン・タックスは直ちに解消すべき③消費税引き上げを含む税制の抜本的見直しの際には、ガソリン税・軽油引取税等の税のあり方について廃止等の措置を講ずること ―を21年度税制改正大綱に盛り込むことを訴えていく。

業界一丸となって要望実現に取り組むことをアピールした全石連・石連首脳




◆ ガソリン販売ルート・元売直営10年で3.6倍に
  (12月3日付)

   資源エネルギー庁がこのほど明らかにした2007年度のガソリン供給別販売実績によると、前年度比1.7%減の6,122万キロリットルに減少した。供給ルートに占める「一般特約店」の比率は2%減の63.4%に減少し、さらに10年前の1997年度との対比(円グラフ参照)では19.7%も低下するなど、著しい商圏喪失に見舞われている実態が浮き彫りになった。一方で「元売直売」と「商社」のシェア合計が前年度比2%増の32.1%に増え、このうち元売シェアが1.8%増の17.5%を占めるなど、ガソリン市場での影響力をさらに高めていることが判明した。
 07年度販売実績を見ると、「一般特約店」は前年度比4.6%減の3,877万キロリットルに落ち込んだ。逆に「元売直売」と「商社」のルートで7.1%増の1,968万キロリットルに増加した。
 97年度比では、「元売直営」が12%増の17.5%、「商社」が 8.3%増の14.6%にシェアを急拡大させた。販売量でも「元売直営」が3.6倍増の1,075万キロリットル、「商社」が2.6倍増の893万キロリットルに増加。07年度販売実績に当てはめると、実に1,324万㌔に相当する量が、「一般特約店」からシェアを年々着実に高める元売、商社に流出したことになる。
 一方、「一般特約店」ルートの内訳を見ると、「特約店直営」が43.3%(2,649万キロリットル)、「販売店」が12.9%(788万キロリットル)、「その他」が7.2%(439万キロリットル)となった。
 10年前と比べ「特約店直営」がシェアを15.2%減の43.3%、「販売店」が8.9%減の12.9%と大きく商圏を減らしている一方で、「その他」が4.4%増の7.2%と躍進していることが注目される。また、「商社」ルートの内訳でも「その他」が10年前の0.5%から5.7%へシェアを拡大している。自由化やセルフサービスの解禁を契機に、プライベートブランドの増加や異業種からの参入が拡大したことが要因と見られる。