2008年11月


◆ 元売ヒアリング結果で「仕切り格差やや縮小」
    
(11月28日付)


   資源エネルギー庁は11月27日、2008年度の元売ヒアリング調査結果を明らかにした。それによると、仕切価格体系については10月以降、3社がそれぞれ新たな体系を導入。これ以外の各社もなんらかの見直しを予定または検討中とし、市場指標に連動した週単位などでの改定方式が段階的に広がりつつあることがわかった。また、各社とも改定方式の変更の際には、取引先と協議のうえ、合意の得られた取引先から移行することにしていると回答した。仕切り格差については、同一元売・同一県内の最大価格差を4月時点で比較した場合、07年の8.5円から今年は7.7円に縮小した。特約販売契約についても、公正取引委員会からの指摘を受け、元売が(一方的に)決定するとの規定を設けているのは(元売会社全体で)1社のみ(07年は9社)に減少した。
 販売子会社に対しては一般特約店と同じ仕切り体系を適用し、特別な優遇は行っていないとした。一般特約店との卸価格は販売子会社のほうが、07年の1.8円安から1円安に幅が縮小した。
 発券店値付けカードは10社中7社が発行。発行枚数は昨年からほぼ横ばいの400万枚。元売とのカード契約については、7社中2社が発券店値付けカードを含め、各種カードを一括して取り扱う契約となっていたが、2社とも発券店値付けカードのみ取り扱わないことが可能になるよう、09年4月を目途に見直しを行うと回答した。一方、代行給油手数料の水準を含め、見直しを検討しているところが1社あった。




◆ 税制改正実現へ要望活動を強化
  (11月28日付)

   政府・与党の税制調査会での議論に向けて全石連と油政連、さらに石油連盟は11月25、26、27日にかけて自民党本部や議員会館で税制改正に理解を示す議員への要望活動を活発に実施。さらに全国の石油組合や油政連県連も地元選出議員に対する要望運動を強化している。
 関正夫全石連会長は25日、「ガソリンスタンドを考える議員の会」(GS議連)の吉田六左エ門副会長に会い、ガソリン税と消費税のタックス・オン・タックス廃止などを強く要望。全石連の河本博隆副会長・専務理事と石油連盟の山浦紘一専務理事は町村信孝前官房長官に石油業界要望に対する支援を要請した。
 26日には油政連の森洋会長、河本全石連副会長・専務理事、山浦石連専務理事らがそれぞれ連携して要望運動を展開した。税制調査会の顧問でもあり一木会メンバーでもある野田毅議員をはじめ自民党の選対副委員長である菅義偉議員に直接実情を説明し、強力なバックアップを要請した。
 GS議連の田中和徳幹事長、松島みどり、梶山弘志議員にもそれぞれ要望したほか、萩原誠司、上野賢一郎議員に実情を説明したうえで要望実現を求めた。
 27日には税調副会長でもあり一木会メンバーでもある尾身幸次議員に先週に続き面会し、石油業界の税制改正要望の実現を訴えた。

町村前官房長官(写真左)をはじめ税制改正に理解を示す議員へ
石油業界の要望に対する支援を要請した




◆ 給油所過疎への総合的対策を提言
  (11月19日付)

   全石連給油所過疎地対策調査研究会が11月18日発表した「給油所過疎地対策のための調査研究」事業報告書によると、給油所の収益悪化や経営者の高齢化などから10年後には給油所がゼロになるような地域が増加すると警鐘を鳴らした。そのうえで、過疎地市町村に対し、実態調査による現状把握を行い、地域住民と事業者らが一体となった燃料供給計画検討の必要性を指摘。国に対しても、町村役場などに可搬式給油所を設置できるようにするなど、設置・運用基準の緩和などを提言した。
 給油所過疎地の現況について、特に「人口が少なく、地域も低迷している一般的な過疎地型」で赤字経営が半数以上あり、今後給油所運営を継続することが困難になり、給油所がゼロとなる恐れが高いと結論付けた。過疎地対策の方向性として、①給油所過疎地の該当する市町村は、地域内の供給の現状把握し、燃料供給維持されるよう、供給計画を住民や事業者と一体となって策定する②国や都道府県は、供給維持支援のために法規制の変更や諸外国の先進事例の状況調査のほか、燃料供給維持に伴う周辺整備の検討を行う③民間事業者は事業運営安定化に向け、事業者間協業などでコストダウンを図り、廃業する給油所の受託運営への協力を行う―ことを提言した。




◆ 電気自動車の“脅威”体感
  (11月17日付)

   全石連は11月13日、東京電力とオートモーティブエナジーサプライの協力を得て、電気自動車(EV)の説明会と試乗会を開催した。当日は東京電力のEVへの取り組みやバッテリーの性能などについて説明を受け、同社が実証実験で使用している三菱自動車のiMiEVに試乗し、乗り心地や性能を体感するとともに、富士重工のR1eを使い、動力部分の構造や充電方法などについて説明を聞いた。
 EVへの充電は家庭用100V電源を利用した場合、8~14時間(電池容量の違い)かかるが、急速充電器を使えばわずか15分で終了する。コネクタの形状や充電する最に車両と充電器との間で交わされる信号の規格は統一されており、急速充電器1台ですべてのEVに充電することが可能となるため、東電では「給油所で電気を売る」ことは難しいとしながらも、EVの普及が進んだ場合でも急速充電器を給油所に設置し「使用料」として対価を得ることは可能ではないかと指摘する。
 試乗した参加者からは「加速力がすごく、スムーズな乗り心地」と性能を評価する意見が多く聞こえたが、「商売に結びつくのはタイヤやワイパーなどの外周りで見えるところだけではないか」「一般ユーザーへの普及はもう少しかかると思うが、給油所にとっては脅威になる」と普及後の商売を危惧する声もあった。

参加者は電気自動車に試乗して性能を体感した




◆ 自民党経済活性化税制議連でタックス・オン・タックス排除主張
  (11月12日付)

   政府・与党内で道路特定財源問題に関する議論が活発化している。11日、自民党本部で開かれた経済活性化税制議員連盟では石油業界と自動車業界からヒアリングが行われた。
 石油連盟の山浦紘一専務は「一般財源化については納税者の理解が得られていない」ことを強調。環境税など地球温暖化対策財源への振り替えについても「容認できるものではない」と発言した。一般財源化が行われた場合の問題点として、地方と都市の税負担格差が拡大することや、石油諸税が特定財源であることを理由に廃止や軽減などの措置が講じられなかった消費税のタックス・オン・タックスの問題を指摘した。
 一方、河本全石連副会長・専務理事は「5兆4,000億円の道路特定財源のうち4分の3を占める4兆1,000億円が石油関係諸税。一般財源化するのであればガソリン税、軽油引取税を全面的に見直すべきだ」と強く求め、「国民全体が便益を受ける一般財源は、国民に広く負担を求めるべきであり消費税の見直しを踏まえて検討すべき」と訴えた。さらにマーケット問題に触れて「小売価格の急落で仕入代金の支払いに大きな影響が出ており、年末の資金繰りが深刻化している」と実情を訴え、国の支援を求めた。
 出席議員からは「業界の主張はまさにその通り。国民にしっかりと理解を得るため税調で議論すべきだ」などの発言があった。

全石連・石連が一般財源化の問題点を指摘した
経済活性化税制議員連盟のヒアリング




◆ EMが「日決め」仕切りを追加
  (11月12日付)

   エクソンモービルジャパンは11月10日付で系列代理店・特約店に対して、2009年1月からガソリン、灯・軽油の仕切価格を新たな決定方式に移行することを文書で通知した。同社は現行、ガソリン、軽油などについて小売市況との連動性などを踏まえた週仕切り方式を実施しているが、09年1月以降は現行の週仕切り方式に加えて、①RIM陸上物②RIM海上物―を各指標とする「日決め価格決定方式」の2方式を追加する。系列仕切りの日決め方式導入は国内では初。なお、同社では新価格体系への円滑な移行を目指すため、12月までに代理店・特約店と協議のうえ、いずれかの選択を求め、合意したい方針。




◆ 西尾経営部会長が公取委へ「カード問題注視」要請
  (11月7日付)

   全石連経営部会は10月30日開いた会合で、新日石の発券店値付けカード問題に対する公正取引委員会の見解について意見交換し、引き続き同カード問題の改善を求めていくことにした。
 また、西尾恒太部会長は同日、公正取引委員会の中島秀夫取引部長を訪れ、元売各社による発券店値付けカードが中小給油所などに対して与える影響について改めて実態を説明した。
 同カードに関しては公取委が新日石に対して調査を行い、優越的地位の濫用という疑いを避けるため、新日石が「従来の一括加入方式を変更し販売業者が同カードの取り扱いを自由選択できるようにする」と先ごろ申し出たばかりで、公取委でも同カードに係る制度および運用の状況を引き続き注視していくとしている。
 こうした中、経営部会では同カード問題の改善について今後も継続的に取り組む姿勢を示すとともに、元売のカード戦略やPOSなどのシステムに縛られ、中小給油所が元売に対して交渉の余地が非常に少ないという厳しい状況にある実態を説明。西尾部会長は「新日石以外の他元売の中にも同様のカードを積極的に発券しているところがある」と指摘し調査要請を行った。
 西尾部会長は同部会として元売による優越的地位の濫用にあたるケースがあるのではないかと問題意識を持ち、給油所リース契約の実態について調査、分析を行っていることを説明した。