2008年09月


◆ 自民党ヒアリングで暫定税率問題訴え
    
(9月29日付)


   衆議院の解散・総選挙が予想される中、自民党は例年より日程を前倒しして各種団体から税制改正要望のヒアリングを開始した。その初日となった9月25日、全石連の河本博隆副会長・専務理事が同党の経済産業部会と商工・中小企業関係団体委員会の合同会議に出席した。石油連盟は道路特定財源の一般財源化・増税・使途拡大に対する反対、タックス・オン・タックスの排除、さらには安易な環境税の導入にも反対を表明した。特に一般財源化問題に関しては同連盟の山浦紘一専務理事が「ガソリン代の家計支出を見ると、都市と地方の負担格差は拡大することになり、税の公平性の面で問題が多い」と説明した。
 全石連の河本副会長・専務理事は道路特定財源の一般財源化に関する問題点やタックス・オン・タックスの排除などについては石油連盟と同じ意見としながら、「08年4月の暫定税率の期限切れでドライバーが価格に敏感になり、その後の原油高騰なども重なり、売り上げはこの8月が07年同月比15%減、9月は約2割も減少している」と実情を説明。そのうえで「ドライバーはガソリン税の暫定税率の行方に強い関心を持っている」と述べ、政治的な配慮を要請した。

09年度の税制改正要望について各種団体からヒアリングする自民党合同会議(自民党本部)




◆ 「名ばかり管理職」給油所でも注意を
  (9月22日付)

   管理職としての権限や待遇が与えられていないのにもかかわらず、残業代が支払われない、いわゆる「名ばかり管理職」問題で、厚生労働省は先ごろ、チェーン展開する小売店や飲食店などを対象に実施した監督指導結果の概要をまとめた。それによると、8割を超える店の店長が「名ばかり管理職」であることが明らかになった。同省では各都道府県労働局長宛てに、管理監督者の明確な判断基準を示した通達を出し、監督指導の徹底を促した。石油販売業界でも今後、法令に則った労務管理の徹底が求められていきそうだ。
 調査は全国の労働基準監督署で、管理監督者の範囲に問題があると考えられる店舗66店(企業数53社)に対し、2008年4~6月にかけて実施。このうち、すでに見直しが行われ管理監督者として取り扱われている従業員がいなかった店舗はわずか11店で、管理監督者扱いの店長がいる店舗は全体の8割を超える55店に上った。さらに、副店長や主任など33人も管理監督者扱いにされていた。
 55店のうち、管理監督者としての扱いに問題のなかったのは10人、45人は「名ばかり管理職」だった。店長以外の33人もすべて「名ばかり管理職」だった。
 管理監督者の具体的な判断基準について、①アルバイト・パートの採用に責任と権限がない②アルバイト・パートの解雇に関与せず③部下の人事考課に関与せず④勤務割表の作成、所定時間外労働の命令に責任と権限がない⑤遅刻、早退で減給の制裁⑥時給換算した場合にアルバイト・パートの賃金や最低賃金に満たない ―などの要素を示した。




◆ 大阪で不用車買取事業スタートへ
  (9月22日付)

   大阪府石油組合は新たに『不用車買取事業』を開始する。給油所でユーザーが乗らない車を、スクラップ化を前提に買い取り、市場価値があると判断すればオークションによる転売で処分する。給油所には最低でもスクラップ化に伴う利益が還元され、オークションによりさらに高値がついた場合にはその利益も還元されるシステム。組織により不用車買取を事業化するのは全国初。同石油組合は組織主導による不用車買取を共同事業化するにあたり、12月末までを試験的運用期間とし、組合員16社に事業への参加を委託。その結果をもって、より円滑なシステム策定を目指す。すでに組合員には必要な書類なども用意され、3ヵ月間の試験運用で事業が円滑に進めば、2009年度には全組合員を対象に不用車買取業を行うことになる。




◆ 10月7日からリスクマネジメント研修会
  (9月17日付)

   全石連は10月7日から全国22会場で「SSリスクマネジメント研修会」を開催する。今年度は「SSのクレームと顧客対応力の向上」をテーマに、給油所でのクレームからの分析を元に、店頭販売姿勢など総合的な顧客対応力を向上させる研修を行うなど、クレームを受けた際の給油所の信頼の拡大を図る実践的クレーム対応策を取り上げる。
 同研修会は、給油所の持つリスクを減らし、給油所の経営体質の強化を図る目的で開催しているもので、従来は給油所店頭でのクレーム対策についての研修スタイルだったが、今年度から、次段階としてクレーム対策を単なる"処理"ではなく顧客満足度の向上対策の糧として捉え、顧客との信頼関係を一層強固なものとしていくことを目的とした研修を実施する。
 具体的には、昨今、油外収益確保を追及するあまり顧客の意向を確認せずに商品を販売し、後日大きなクレームに発展する事例が散見され、こうした行為が業界の信頼を失墜させかねない事態となっているため、業界及び個々の給油所におけるこれまでの信頼度の維持・拡大を図るため、クレーム原因の中に存在する店頭販売姿勢などについて分析を進め、その改善点をビデオ教材などを使用し、2時間程度の研修を行う。東京海上日動HRAが講師を務める。研修に関する問い合わせ、研修申し込みは石油組合まで。





◆ 出光が新仕切り改定方法発表
  (9月17日付)

   出光興産は9月16日、10月から始める石油製品卸価格の改定方法変更について発表した。製品別の価格変動に機動的に対応していくため、東京工業品取引所や調査会社の製品別価格情報などをもとに、週単位で改定する。
 出光はこれまで原油と為替の変動に基づき、月2回、全油種一律で改定する方法をとってきたが、原油が100ドル/バレルを超えて乱高下する中で、油種ごとに異なる需給や価格変動に対応することが困難になっていた。新価格改定方法の導入で、製品ごとのマーケット価格を指標に週単位で改定することから、需給や価格変動に即対応することができ、系列販売店をはじめ、消費者の理解を得やすいとしている。
 具体的には、東工取と調査会社の製品別卸価格情報などを勘案し、物流経費、ブランド料などを加算して、取引先ごとにタンクローリーでの持届価格を提示する。価格改定は週ごとに実施し、毎週木曜日に前週木~当週水曜のマーケットを参照し、翌週月~日曜の取引価格を提示する。
 福永青磁取締役販売部長は、「卸価格改定は各エリアごとの卸マーケットに連動した持届価格を提示する」としたうえで、元売各社の動向についても「国際価格に連動する製品ごとのマーケットを整備し、油種ごとに製品市場に連動させる同じニーズを持っている」と元売が同一の方向性にあることを示唆した。




◆ エネ庁長官に業界の窮状説明
  (9月8日付)

   全石連の関正夫会長、河本博隆副会長・専務理事は9月4日、資源エネルギー庁の石田徹長官を訪問し、石油販売業界の窮状を説明した。
 関会長は「石油販売業界の経営は自由化以降厳しくなり、給油所数も4万ヵ所台まで減少した。かつて、石油販売業界と元売の力関係は均衡していたが、現在は“1対9”ぐらいまで力の差が拡大しており、特に資本力のない中小零細業者は疲弊している。原油高騰のたびに我々は顧客に価格変動を説明しなければならない非常に厳しい立場にあることも認識いただきたい。また一方、そうした状況下にあるにもかかわらず、需給ギャップから安値業転の横行により市場混乱の問題も抱えている」と説明。
 これに対して石田長官は「石油を取り巻く構造変化は凄まじいものがある。原油高騰下にあった価格形成が必要である。給油所業界は直接消費者に接しており、価格変動の説明をせざるを得ない大変な立場であることは理解している。市場混乱などについては不公正な取引を取り締まるという観点から対応してきたい」などと応え、理解を示した。

給油所業界の厳しい立場に理解を示した石田長官(右)




◆ 水産業向け燃油高騰支援策で水産庁に監視要請
  (9月8日付)

   全石連農林漁業部会の巻田廣吉部会長、阿部宜浩副部会長、川口和孝委員、河本博隆副会長・専務理事らは9月4日水産庁を訪問し、燃油高騰で事業継続が困難になっている水産業関係者などを支援する省燃油操業実証事業の主旨と内容の周知徹底を図り、商権移動を促すなどの行き過ぎた勧誘活動が横行しないよう監視体制の強化などを要請した。
 巻田部会長は「商流が変わる危険がある。末端流通市場に混乱を来たすことがないようにしてもらいたい」と、これまで石油販売業者が培ってきた農林漁業用重油の安定供給体制を揺るがしかねない状況にあることを強調した。
 また、今回の事業開始に全国でも特に懸念が広がっている長崎県の販売業界を代表して、川口委員が県内の農林漁業用重油の流通事情や同事業が及ぼす販売業者への影響について説明するとともに、商系業者から漁協への商権移動を促すような勧誘活動や商系業者から燃油を購入している漁業者の申請を受け付けないなどの差別的扱いが排除されるよう、事業内容の周知を文書で水産業関係者並びに石油販売業界関係者に発行するよう求めた。
 これに応対した水産庁の平岩裕規漁政部水産経営課長と長谷成人資源管理部沿岸沖合課長は「今回の事業はあくまでも燃油高騰に苦しむ漁業者の緊急支援が目的であり、商流変更などを意図するような事業ではないし、また、すべきではないと考えている。事業の周知徹底を図っていきたい」と述べ、文書やホームページなどでの再周知を図る考えを示した。

要望書を手渡す巻田部会長(左)




◆ ガソリン大勢は半値下げ
  (9月3日付)

   元売各社の大幅な仕切り値下げを受けて注目された9月ガソリン市場は、価格的に大きな変化は見られないものの、9月の仕切り値下げを見越した8月の先取り値下げの影響から各地で乱売競争が激化している。首都圏や北関東、大阪市場などでは160円割れ安値も散見され、安値の中心も166~9円まで下落する状況に陥っており、今後、こうした大消費地などを中心に、「シェアアップを狙って、さらに採算度外視の乱売競争が激化するのではないか」との危機感が高まっている。




◆ 政府・与党「石油流通業の資金調達を支援」へ
  (9月1日付)

   政府・与党が8月29日に決定した「安心実現のための総合対策」に、急激な原油高騰に苦しむ中小企業のひとつとして「石油流通業」が明記された。具体策として「原油価格上昇に対応するための資金調達の円滑化」が図られることになった。全石連・油政連は8月、給油所の経営危機の実態を二階俊博経済産業大臣に訴え、支援策の拡充を求めていた。
 今回の「安心実現のための総合対策」は、世界的な原油・食料価格高騰によって中小企業者などの価格転嫁が困難化し、さらには生活関連物資の価格上昇が国民生活にダメージを与えていることから、政府の総合的な対策として打ち出したもの。
 燃料負担の大きい業種としてはほかにトラック運送業や建設業などが明記され、それぞれ独自の支援策が盛り込まれている。