2008年08月


◆ 09年度概算要求で石油流通支援5.3億円増
    
(8月29日付)


   資源エネルギー庁はこのほど、2009年度の概算要求額を明らかにした。厳しい予算編成が避けられない中、石油流通支援は08年度予算比5.3億円増の130.5億円を要求。特に環境対策として土壌汚染未然防止の観点から、土壌汚染検知検査事業が主の環境対応型石油製品販売業支援事業を6.5億円増の21.1億円に増額、補助率引き上げ、補助対象項目の拡大を目指す。石油製品市況調査も産業用燃料の納入価格調査の対象を拡大、0.1億円増の3.1億円を求める一方、離島の流通合理化支援として新規20億円の予算化を目指す。
 09年度概算要求では、環境対応型石油製品販売業支援事業を増額要求、2分の1の補助率を「3分の2」に引き上げ、補助対象も①検知検査②検知管採取分析③ボーリング分析-に加え、④表層ガス分析⑤タンク.配管2次検査⑥土間コンクリートおよび油漏洩土壌除去の3つを追加する意向。土壌汚染環境保全対策事業は12億円減の48.1億円だが、各種補助条件は現行を維持する。
 さらに災害対応型給油所普及事業は、08年度から自治体と災害時協定を結んだ石油組合傘下の組合員の申請について補助率を引き上げたことに伴い、改めて3.4億円増の7億円を要求する。また、新規に離島対策として油槽所共同化などの設備投資助成、自治体など地域ぐるみの合理化検討作業についても助成を図る考え。
 石油販売業者経営高度化調査.実現化事業は5.4億円減の5億円に予算規模を縮小、実験.実用化事業など従来メニューを継続する一方、新エネ普及が加速する中、地域の総合エネルギー販売業化など次世代型給油所構築に向けた取り組みを重点的に支援する方針。





◆ 二階経産大臣に給油所支援と実態調査要請
  (8月22日付)

   全石連の関正夫会長、小浦務参与、河本博隆副会長・専務理事、油政連の森洋会長は21日、二階俊博経済産業大臣を訪れ、原油高騰の長期化に伴い、仕入れ上昇分が小売価格に転嫁できないだけでなく、急激な需要減退が発生し、中小ガソリン専業者を中心に深刻な経営危機に陥っていることや、こうした市場環境にあるにもかかわらず、著しい需給ギャップに起因して、通常の系列ガソリン仕切りに比べて20円超も安い業転玉が横行し、それを仕入れることができる一部量販店だけが極端な廉価販売を行い、市場混乱が起こっていると説明した。
 関会長は「大幅な需要減が続いている。そうした中、給油所業界ではガソリン税などはしっかり納めているが、実際の利益は大きく減っている。メーカーは製品の生産に力を入れ、それによる業転が横行している。市場経済の中、資本力の弱い中小業者が潰れている」と訴えた。資金繰り支援などの金融対策として特別信用保証制度の拡充、公正競争促進の観点から経産省と公取委が取り交わした「不公正な取引方法に係る協力スキーム」を活用した実態調査の実施などが当面の課題であるとし、緊急要望を行った。
 これに対して、二階大臣は「ガソリン高騰を踏まえ、中小企業、地方に視点を置いた形で新・経済成長戦略の見直しを図る。うかがった話は十分に理解でき、実行できるものは迅速な対応をしていく。一緒になってこの危機を乗り越えていきたい」などと応えた。

二階大臣(正面右)に金融支援の拡充や不公正競争の実態調査などを求めた
全石連、油政連執行部




◆ スーパーメジャーの過去最高益更新確実
  (8月18日付)

   原油高によって、国際石油資本(スーパーメジャー)や産油国や高収益・収入が続いている。
 スーパーメジャーの2008年第2四半期業績(4~6月)によると、エクソンモービルの純利益が117億ドル(1兆2,850億円)、ロイヤル・ダッチ・シェルが116億ドル(1兆
2,710億円)となるなど、軒並み空前の高収益となった。EMとR・D・シェルは通年で純益5兆円ペースで業績が積み上がっているもので、4社ともに過去最高益更新は確実な情勢。
 また、米国政府機関がまとめたところによると、OPECの08年上半期(1~6月)の石油収入は1日当たり36億ドル(約3,900億円)、累計6,450億ドル(71兆円)に達した。国別ではサウジアラビアが1,920億ドル(21.1兆円)に達したほか、UAE(アラブ首長国連邦)610億ドル(6.7兆円)、クウェートとイランが各540億ドル(5.9兆円)となり、「ほぼ07年通年」、「2000~02年の3年間」、「1990~99年の10年間」に匹敵する石油収入を「わずか6ヵ月間で手にした」との分析を行った。





◆ 宇佐美鉱油グループが電子プリカの発券終了
  (8月15日付)

   宇佐美鉱油グループ(名古屋市)では、同社グループが発行する「宇佐美電子プリカ」の発券及び利用の順次終了と新プリカへリニューアルを行う方針をこのほど明らかにした。
 現プリカの発券(再発行)は9月30日まで、入金は11月30日まで、利用についても09年3月31日までですべて終了とする。
 これに伴い同グループでは、新プリカ「U・P・カード(ユー・ピー・カード)」の発券を08年10月から開始。新カードは「これまでのICチップから磁気カードに変更、後方で情報管理することで発券コストを抑えるとともに、集客・囲い込みという戦略から、決済に重点を置いた形へと顧客管理サービスを考え直す。割引などのサービス機能など詳細については今後詰めていく」としている。
 なお、「宇佐美電子プリカ」は約10年前から発券、ICチップ搭載型のカードとしては先駆け的存在。会員特典の5%割引を目玉に会員を増やしてきたが、昨今の急激な原油高騰による値引き負担の過重さから、カードサービスの運営廃止を避けるため、この7月には3%に値引き率を引き下げる措置を取っていた。




◆ 9月仕切り原油コストが10円低下へ
  (8月13日付)

   原油相場が続落、12日のドバイ原油は3ヵ月ぶりに110ドル/バレル台となった。一方で為替は1ドル111.18円(TTS)と7ヵ月ぶりの円安水準となり、円建ての値下がり幅を抑制しているが、それでも現相場環境が続くと9月の元売月決め仕切りの原油コストは10円/リットルを超える大幅値下がりとなる見通し。値下がりは6ヵ月ぶりで、値下がり幅は過去最大級となる。
 一方、国内製品卸市況(消費税別)も軟調に推移している。超高値に跳ね上がっていた中間3品が調整局面に入り、京浜海上ベースで灯油は先物92円台、現物93円台で、いずれも前月比25円前後の大幅安を記録、軽油(軽油引取税別)も現物92円台で同27円安と「アジア・プレミアムが剥がれた」状況。ガソリン先物は9月限は139円台(ガソリン税込み)で期先は12月限136円台の先安傾向にあるが、現物は145円前後で、現物高の様相にある。




◆ 第1四半期・元売系列給油所ハイペース減少
  (8月6日付)

   6月末の元売系列給油所数は3万3,238ヵ所となった。2008年度第1四半期(4~6月末)の減少数は432ヵ所となり、前年比で増加傾向で給油所減少が依然ハイペースで継続していることがわかった。一方、社有給油所は7,896ヵ所で、四半期の減少数は前年比で82ヵ所減少となったが、系列給油所数が1.3%減少したのに対して、社有数は1%減にとどまった。
 一方、セルフ数は6,149ヵ所に達し、四半期の増加数は143ヵ所となった。前年同期の増加数210ヵ所と比較すると、増加数は伸び悩んだ。ただ、給油所総数が減少したため、セルフ化率は四半期で0.7%増加し18.5%になった。社有セルフは3,338ヵ所で四半期中に72ヵ所増加した。社有セルフ率は42.3%となった。
 また、系列別ではEMの給油所減少が依然衰えず、第3位の出光との差が60ヵ所程度まで縮まり、年内中に逆転する可能性が高い状況になった。セルフ化についても新日石、出光、昭シ、JOMOが同半期中に20ヵ所以上、増加させたのに対して、EMは8ヵ所増にとどまった。





◆ 関会長が新日石と出光へ危機感訴え
  (8月1日付)

   8月の元売仕切りアナウンスが、上げ下げが交錯する事態となったことに対して、全石連の関正夫会長ら執行部は7月30日に急きょ、出光と新日石を訪ねた。同行動には早山康之、森洋、河本博隆(専務理事)の3副会長が同行した。
 8月の仕切りアナウンスが下げとなった出光では「7,000万人ドライバーが下げと誤認しかねない」、「消費者を上手にリードすべき元売が、ミスリードしかねない事態」と危機感を訴えた。対応した福永青磁取締役販売部長は、「月2回改定の出光は上げ下げともに他社よりも早く出てしまう」との事情を説明、原油高に対する累計上げ幅は同一となることから、「転嫁不足が生じているため、実勢は他社と全く同様。需給面や子会社SSで市場を下支えする」との言質を得た。
 新日石では中村雅仁常務執行役員小売販売本部長が応対、「元売のちぐはぐな対応によって生じるお客様の消費行動が、8月のSS小売市場にしわ寄せされる」、「このままではお客様の信頼を失いかねない」との危機感に対して、「石油業界としてエンドユーザーに正しく理解される努力が必要」と対外広報に一段と努める姿勢を示すとともに、「迅速な需給調整によって市場健全化を支援する」とバックアップを約束した。