2008年06月


◆ 原油高騰対策で特別利補制度の弾力的運用
    
(6月27日付)


   政府・与党は6月26日、原油高騰に関する緊急対策関係閣僚会議を開き、「未曾有の原油価格高騰が国民生活全体を圧迫している」として業種別の緊急対策の実施などを決定した。自民党の原油高騰対策プロジェクトチームが取りまとめた諸対策が主軸になっており、石油販売業については特別利子補給制度の弾力的運用などを盛り込んでいる。
 これまでも原油高騰対策を実施しているが、今回は燃料がコストの大部分を占める運輸業や漁業に対しては、燃料消費量の削減に向けた取り組みなど具体的な対策を示して支援する方向だ。
 また、本土に比べて燃料価格が高く、自動車に代わる公共輸送機関の乏しい離島などについては、石油関係事業者へのコスト差解消への取り組みを促したほか、流通合理化に向けた設備投資支援などを講じる方針。
 一方、中小企業全般の対策として、政府系金融機関のセーフティネット貸付の融資限度額の別枠・倍増化、元本返済据置期間の延長などを図る。民間金融機関に対しても中小企業向けの円滑な資金供給を周知徹底する。





◆ 三重・名張支部が出光を不当廉売申告
  (6月23日付)

   三重県石油組合名張支部は6月20日、津崎嘉孝支部長名で公正取引委員会に対し、出光興産と東海アポロ(名古屋市)を独占禁止法第45条第1項に基づいて申告した。出光のコミッションエージェント方式給油所である東海アポロ・セルフ名張給油所(三重県名張市)を6月中の不当廉売で申告したもので、「支部組織が元売本体を不当廉売申告した初のケース」とされる。
 申告された給油所は改造記念セール後、6月に入って月~水曜日はレギュラー現金165、プリカ163、まいどカード161円、木・金曜は前記の各3円引き、土・日曜はさらに各3円引きの159、157、155円を継続的に表示、「168円中心の周辺市況を著しく下回る価格で継続的に販売した」とされる。




◆ 天坊石連会長が仕切り改定「週決め」示唆
  (6月18日付)

   天坊昭彦石油連盟会長は6月16日の定例会見で、原油価格について「22日にサウジアラビアの呼びかけで産消対話が行われる。原油高に対する先進消費国の認識は一致しており、産油国側でもサウジが増産に言及するなど、原油高に対する沈静言動が目立っている。したがって、原油価格が一段と暴騰するイメージは薄い」と述べた。
 また、仕切り方式について、「今日の原油140ドル時代の10%の価格変動は、原油10ドル台の時代と比較して10倍以上も大きくなる事態に直面しており、その変動リスクを元売が担っている。出光でも現状月2回改定を週改定にするなど、さらに頻度を高める方向を検討している」として、仕切り改定期間の短縮について言及した。「価格変動を早期に市場に反映させないと、大きなリスクにさらされ続けることになる」ことに対応する考え。
 環境税については、「すでに環境対策には多くの税金が投入されている。本当に必要ならば、まず徹底的に検証するべきであり、道路特定財源の横滑りのような環境税には断固反対」と、石連としてのかねての主張を踏襲した。




◆ エネ庁へ市場正常化メッセージ発信
  (6月13日付)

   全石連の西尾恒太副会長・経営部会長と河本博隆副会長・専務理事は6月10日、資源エネルギー庁を訪れ、公正で透明な取引環境を実現させることなどを通して、適正な市場環境の整備が早急に推進されるよう改めて要請した。エネ庁側に対して、西尾部会長は「高価格時代で販売量が急速に落ち込むかつてない厳しい状況下、市場では系列と業転の価格格差が10円超にも広がる異常事態が発生している。現在、業転流通量は15~20%とされ、これを放置されたままでは系列給油所は立ち行かない。需給環境の適正化は重要で、同じ土俵で勝負できず格差の中、商売が困難になるのは納得できない」と訴え、エネ庁として公正・透明な価格形成などを通じた市場正常化の必要性に関して、強いメッセージを発信していくよう求めた。
 エネ庁の岸敬也石油流通課課長は「公正・透明な卸価格指標の必要性は十分に認識しており、それに向けた取り組みも始めている。価格格差は一定範囲ではあり得るものだが、ベース部分は同じであるべき。硬直的でなく、市場連動性があり、柔軟性もある卸価格形成が重要だと思う」などとする認識を示した。

「減販時代の著しい格差は大打撃」と訴える全石連執行部
(右から西尾部会長、河本専務、左手前は岸課長)




◆ 給油所で腐食漏洩が多発
  (6月11日付)

   総務省消防庁は先ごろ、2007年中(1~12月)に発生した危険物に係る事故状況をまとめた。危険物施設における事故発生件数を見ると、火災が54件減の169件、漏洩事故が68件増の443件、計612件となり、統計を取り始めて以来過去最高となった。このほか、能登半島地震や新潟県中越沖地震の発生により、火災・漏洩を伴わない破損事故などは128件増の228件にのぼった。
 火災事故については、「管理不十分」が30.2%を占め、人的要因による事故が最も多かった。このうち、給油取扱所の事故は13件減の27件となった。ただ、一般取扱所、製造所に次いで高水準を維持しており、発生原因も「管理不十分」が7件、「確認不十分」が3件、「不作為」が3件など、人的要因が15件を占めた。
 一方、漏洩事故では、443件の事故中、物的要因が47.9%(212件)と最も多く、次いで人的要因が43.6%(193件)などとなっている。発生原因では腐食等劣化によるものが37.7%(167件)と最も多く、次いで確認不十分によるものが14.2%(63件)、管理不十分によるものが12%(53件)となっている。
 給油取扱所での漏洩事故は1件減の77件。「腐食等劣化」が22件と最も多く、施設の老朽化が進んでいることが浮き彫りになった。次いで「確認不十分」が11件などとなっている。





◆ 帯広石油組合が廃食油回収事業
  (6月9日付)

   帯広地方石油組合は社会貢献活動の一環として、5月22日から帯広市内組合員19社の全63給油所で家庭から出るテンプラ油などの廃食油の回収を始めている。帯広市とNPO法人十勝エネルギーネットワークが推進している廃食油再生利用モデル事業に協力するもので、給油所で回収した廃食油は十勝管内の4ヵ所の工場でバイオディーゼル燃料(BDF)に再生。BDFは市のゴミ収集車や十勝バスの燃料として使用される。市によると給油所のほか、スーパー、バスでの回収を含めて年間10万㍑の廃食油の回収・再生が見込めるという。
 道内では旭川地方石油組合が07年8月に、石油組合として全国初の廃食油リサイクル事業を開始しており、帯広は2例目。ただし、市内の全組合員給油所が回収拠点になるのは帯広が初めて。
 回収初日に宮本商産帯広南給油所で行われたセレモニーでは、高橋勝坦理事長が「家庭から最も廃食油を持ってきやすいところは給油所。7月の北海道洞爺湖サミットまでにはホクレン系を含め、オール十勝の200給油所を回収拠点にしたい」と宣言。今後も環境保全に最大限努力していくことを誓った。

「オール十勝の給油所を回収拠点に」と語る高橋理事長




◆ 2元売が特約契約改善
  (6月4日付)

   公正取引委員会は元売各社に対して「卸価格の一方的決定」や「商標保護の目的を超える制限(全量購入義務など)」を規定することは独占禁止法上問題になり得るとし、特約販売契約などの改善指導を実施しているが、全石連経営部会は5月末時点における特約販売契約の改定作業についてフォローアップ調査した結果をまとめた。
 それによると、新日本石油とジャパンエナジーの2社が価格決定に関する部分について改定する覚書を具体的に提示し、改定作業が進んでいることがわかった。
 新日石については「特約販売契約一部改定に伴う覚書の交換について」の文書を系列特約店に送付、価格決定について規定する第2条(数量、価格、受渡条件)に「新日石・特約店協議」という記載を追加しているほか、商標などの使用を規定する第7条では「新日石が売り渡し、特約店が買い受ける燃料油に限り販売する」を「新日石の燃料油に限り販売する」に変更している。
 一方、ジャパンエナジーの覚書では、第2条に「事前に甲(弊社)から乙(貴社)に通知したJOMO商品の価格について、乙が異議を述べず発注したときは、当該発注分について、甲が通知した価格で甲・乙間の合意が成立するものとする」という文言を追加している。
 また、両社以外で対象となっている主要元売では、出光興産と昭和シェル石油が今年度中に特約販売契約などを改定すると明らかにしている一方、現時点ではエクソンモービルのみが契約改定に関して言及していない。




◆ 富山で全石連総会開催
  (6月2日付)

   全石連、全国石油協会は5月30日に富山市で全国組合員500人が参加して通常総会を開催、全石連・関正夫会長、石油協会・山口梅太郎会長の再選を決めるなど新執行体制を発足させた。全石連は「組合活動を通じて経営を改革しよう」をメインスローガンに、「公正で透明な取引環境の確立」を主軸とする事業活動の基本方針を承認、中期的な視野での石油税制問題にも取り組む。関会長はあいさつで、暫定問題に対する政治・行政の対応に言及しながら、ガソリン需要減を踏まえた「知恵を発揮する経営への転換」を訴えた。また、同時開催された「SSビジネス見本市」には別途一般出席者約500人を加えた総勢1,000人が見学に訪れた。

原油高騰、需要減少など厳しい経営環境を乗り切るため、
一層の団結を誓った全石連富山総会