2007年10月


◆ 軽油引取税問題協が発足
    
(10月31日付)


   全石連は11月29日、軽油引取税問題協議会の初会合を開催した。軽油引取税の脱税撲滅や納税適正化に向けて、軽油元売業者やフリート業者など、軽油の流通・販売に関わる関係会社などとの連携強化を図っていくのが狙い。議事では出光芳秀全石連副会長・総務部会長を会長、山田清實(伊藤忠エネクス会長)、宇佐美三郎(宇佐美鉱油社長)の両氏を副会長、河本博隆全石連副会長・専務理事を幹事役に選任し、今後、不正軽油流通をはじめ、BDF(バイオディーゼル燃料)の不正混合による新手の脱税事案など、軽油引取税を巡る脱税問題に関する情報の共有化を図っていくことを決めた。
 冒頭、全石連を代表し、出光副会長は、「BDFなどの不正混合による脱税軽油の横行が危惧されることから、軽油の流通・販売に関わる販売業者の連携強化による取り組み体制構築が必要」と提言した。また、河本副会長・専務理事は、組織活動によって実現した脱税防止に係る最近の地方税法改正の動きを説明。さらに、今後はバイオ燃料導入に向けた不正混合に対する罰則の強化や、品確法の執行強化などに取り組んでいく必要性を訴えた。

軽油引取税の脱税撲滅・納税適正化について連携強化を
図っていくことを決めた第1回会合




◆ 全国中央会でも不公正取引への「課徴金対象」を決議
  (10月26日付)

   全国中小企業団体中央会は11月25日、東京都内で開いた中小企業団体全国大会で不当廉売や優越低地位の濫用など不公正な取引方法に対して課徴金の対象とすることなどを盛り込んだ決議を採択した。これまで同大会では公正な競争環境の整備について決議しているが、この中で課徴金の対象とするよう具体的に明記したのは今回が初めて。不当廉売などへの課徴金導入を訴えてきた全石連の主張が広く反映されたことになる。
 決議文では、大目標である「公正な競争環境の整備」の最初の項目に「不当廉売などの防止および下請取引の適正化の推進」を掲げ、具体的に「不当廉売、優越的地位の濫用などの不公正な取引方法(中略)の違反行為に対して、厳正かつ迅速な対処を行うとともに、抑止力を高めるため課徴金の対象とすることも含め、その禁止規定の実効性を確保する措置を講じること」と明記した。また、同時に「不公正な取引方法の差止請求について、事業者団体訴訟制度を導入するなど一層効果的な措置を講じること」とも盛り込んだ。

不公正取引への課徴金導入などを決議した中央会の全国大会




◆ 課徴金導入など目指し11月7日に総決起大会
  (10月24日付)

   独占禁止法改正や道路特定財源問題に関する政府部内での議論が高まる中、全石連と全国石油政治連盟は11月7日、全国各都道府県の石油販売業界代表を一堂に集めて「経営危機突破 総決起大会」を開催する。来賓として出席する「一木会」「ガソリンスタンドを考える議員の会」のメンバー議員をはじめ、与党の幹部国会議員に対し、①不当廉売などの不公正取引への課徴金制度の導入②文書提出命令・団体訴権制度の導入③道路特定財源の一般財源化反対④石油販売業の環境支援対策の抜本的強化の4つのスローガンを訴える。大会後、各県代表は地元選出議員を個別に訪ね要請運動を実施する。



◆ 自民党独禁調・「課徴金導入」が最大テーマに
  (10月17日付)

   自民党の独占禁止法調査会が10月16日に開催され、独占禁止法改正問題について公正取引委員会の基本的な考え方を叩き台にして議論した。調査会にはガソリンスタンドを考える議員の会メンバーも多数出席した。公取委による「排除型私的独占は課徴金の対象。不公正取引については、不当表示および優越的地位の濫用のうち一定のものについては課徴金対象」との主旨の叩き台説明が行われた後、経済産業省からは「中小企業対策の観点から不公正取引についても課徴金適用を検討すべき」との考え方が示された。
 議論では、公取委の叩き台のうち、団体訴訟制度で「消費者団体による差止請求制度を設ける」、不公正取引に係る差止請求訴訟について「文書提出命令の特則を設ける」とした考え方は一定の評価がされたが、「排除型私的独占」に限定された課徴金制度の導入について、「不公正取引にも適用すべき」という反論が相次ぎ、「不公正取引に対する課徴金制度の導入」が最大の論点となった。
 その結果、「強者が排除型の私的独占の地位を確立した後の課徴金では完全に手遅れ。すでに中小は壊滅している。政治として不公正取引への課徴金導入を調査会として検討すべき」との意見集約が図られた。次回調査会で同テーマを集中議論し、11月中に調査会としての取りまとめを行う。

「不当廉売などの不公正取引に対する課徴金制度の導入」
の熱い議論が始まった。(中央右が堀内会長)




◆ 香川県が広域違法燃料への注意喚起
  (10月17日付)

   香川県はこのほど、県内で地下タンクを利用した灯油等のトラックなどへの不正使用事例が発生したことから、税務課を中心としての取り締まり・情報収集の強化とともに、関連業界、県民への注意喚起を徹底して行うことを明らかにした。県外物流業者が県内の物流業者に資金供与し、使用していなかった地下タンクを利用して灯油や重油をトラックの燃料として使用するとともに、関西方面にも輸送していた事案が発生、県内2販売店も利用されていたこともあり、県は取り締まりの強化とともに、啓発活動にもさらに注力していく。
 この事案は大阪市内に本社のある物流業者が香川県内の物流業者に資金供与し、使用されていなかった地下タンクを使って灯油や重油をトラックの燃料とすることを指示していた。この2業者は自社のトラックの燃料として使用していたほか、20キロリットルローリーを使って関西方面に輸送・販売も行っていた。この2業者が仕入れに利用した県内2販売店も地方税法により軽油引取税販売店課税が課された。
 今回の件について県税務課では「不正軽油が広域化、巧妙化している実例のひとつ。今後も起こる可能性がある」とし「こうしたことは絶対に許されないことだけに、県だけでなく、香川県不正軽油対策協議会、香川県軽油引取税特別徴収義務者組合などとの連携をさらに強化し、再発防止に努めていくことを再確認した」ことを明らかにしたもの。合わせて「情報収集は関係者だけでは限界があるため、広く県民にも呼びかけながら、県全体としての取り組みを展開し、不正軽油の撲滅を目指す」としている。




◆ 増田総務大臣に「一般財源化反対」訴え
  (10月10日付)

   全石連の関正夫会長と河本博隆副会長・専務理事は10月4日、増田寛也総務大臣を訪問し、石油販売業界の軽油引取税徴収の努力や脱税防止対策の運動について理解を求めるとともに、道路特定財源の一般財源化についても業界として強く反対していることを説明した。
 関会長は大臣に対し、石油販売業界の軽油引取税徴収を通した地方税確保への努力や、市場における脱税防止に向けた法改正要望の運動などについて具体例を示して説明。増田大臣は「関会長にはわたしが旧建設省勤務時代に大変勉強させていただいた。軽油引取税の徴収や脱税防止についての業界の努力は十分理解している」と述べた。

増田総務大臣(左)に軽油引取税に関する業界の努力について説明する
関会長と河本副会長




◆ 三愛石油がシノハラオイルを買収
  (10月5日付)

   三愛石油はこのほど、EM系特約店シノハラオイル(東京都)の全株式を取得し100%出資子会社化、11月1日から新たに運営をスタートする。子会社化後も名称はシノハラオイルで給油所運営を継続する。
 シノハラオイルは東京、埼玉にゼネラルマークで7給油所(うち自己所有2給油所)を展開する中堅特約店。業界環境が大きく変化する中、経営効率化・競争力強化を図るため、エクソンモービルを通じて、三愛石油と将来の企業戦略について検討を行い、3社の相互利益と経営強化を図る観点から今回の経営判断に至った。
 また、三愛石油はシノハラオイルを傘下に置くことで、「さらに給油所ネットワーク拡充を図れる」としている。




◆ 行き過ぎた価格表示にブレーキ
  (10月3日付)

   ガソリン・軽油の高値基調が続き、少しでも割安感をアピールしようとするがあまり、現金、会員、カード特価、プリカ価格などを複数表示したため結果的に不明瞭を招くような「“行き過ぎた”価格看板表示が目立つ」などの指摘がさらに増えてきた。大阪や東京といった大都市圏では、社会問題への波及が懸念される事例も報告されている。これを受けて大阪府石油組合では、自主的な判断を大前提に①消費者の誤認を招かないよう看板表示をすること②価格看板は整数表示とすること(特定計量機検定規則)を組合員に推奨し始めた。
 9月27日開催した全石連経営部会でも、西尾恒太部会長が「紛らわしい価格看板表示に対する消費者からの苦情が消費生活センターなどに寄せられている」などと大阪での事例を説明し、同部会としても大阪府石油組合の考え方を全国に広く提示していくことにした。




◆ 兵庫・課徴金制度求める署名1万人突破
  (10月3日付)

   兵庫県石油組合と兵庫県油政連による不当廉売などの不公正取引に対する「課徴金制度」を求める署名が1万人を突破した。9月末現在、同県石油組合の集計によると署名に応じた組合員と給油所従業員は1万6人を記録し、不公正取引是正に対する県業界の関心の高さを示した。
 課徴金制度導入については、8月に全石連の河本博隆副会長・専務理事が同県石油組合組合員と意見交換を行った際、加古川地域の組合員などから早急に実現を求める声が上るなど、業界としての関心が高かった。
 9月末現在で1万人を超える署名が集まったことについて同県石油組合の山本肇常務理事は「予想を超える結果として重く受け止めている。組合員のこの問題解決に向けた期待の高さを感じる」と話している。

1万人に達した兵庫「課徴金制度」への署名