2007年07月


◆ 東京がシンエネと東燃ゼネ石に不当廉売差止請求
    
(7月25日付)


   東京都石油組合の組合員2社と同石油組合が、不当廉売の差止を求めて世田谷区内で給油所を運営するシンエネおよび供給元の東燃ゼネラル石油を訴えている民事裁判の第2回口頭弁論が23日、東京地方裁判所で開かれ原告側の飯田金廣理事長が「組合も権利を侵害されている当事者」との立場で臨んでいることを主張するとともに、競争秩序や企業倫理を問い是正を通じた市場の適正化に期待を寄せた。
 6月の第1回口頭弁論に続いて行われた今回は、同石油組合の提出した準備書面に対して被告側が反論。次回は証拠説明を中心に弁論を行うことになったが、閉廷前に飯田理事長が裁判官に発言を求め「RIMやCIF価格を下回る廉売行為が周辺組合員の経営疲弊をもたらし給油所閉鎖を助長していると同時に、組合自体の存亡も問われる状況に追い込まれているのが実態」などと説明し損害状況や窮状を訴えた。




◆ 「不正軽油」を手口に振り込め詐欺
  (7月23日付)

   「不正軽油」を手口にした振り込め詐欺の未遂事件が千葉県内で発生した。
 これは、7月に入ってから市原市内の給油所宛てに「おたくの給油所から不正軽油が見つかった。公表してほしくなかったら指定の口座に金を振り込め」と不審な電話がかかってきたというもの。今回、この手口に遭遇した組合員は「たまたま数日前に抜取検査があったばかりで、結果が出るのが早いと不審に思った」と話す。さらに「正規の商品を取り扱っていて、そのようなはずはない」と毅然とした対応をとったため、被害を未然に阻止することができた。
 千葉県石油組合では、同様のケースが県内に複数あると見て情報収集するとともに被害防止に向けて不審な電話には従わないよう注意を呼び掛けている。




◆ 「三愛vsキグナス」で神戸市場が危機的状況に
  (7月18日付)

   兵庫県の代表市場、神戸市で三愛石油とキグナス石油の完全子会社同士の乱売競争を引き金に地場業者が危機的な状況に陥っている。わずか数日間でガソリン価格が7円も値下がりする異常事態に周辺業者からはキグナス石油の元売としての責務はもちろん、その株主である三愛石油への怒りの声が収まらない。
 数日で市場が著しく陥没したのは神戸市鈴蘭台地域。発端は7月初旬に近畿三愛とキグナス石油子会社の大阪キグナスの給油所双方ともガソリン価格を141円に乗せたが、その3日後に近畿三愛石油の給油所が突然、価格を136円にまで下方修正、これを見た大阪キグナスの給油所も追従し、ついに134円にまで値下げをする事態を生んだ。結果的に鈴蘭台地域だけが市況陥没。134円のフリー価格、プリペイド価格では130円という給油所まで現れた。
 この要因を作った三愛対キグナスという構図に地場業者は不信感をあらわにし、「三愛とキグナスは資本関係にあるいわば同一の企業体。それが市場で量販競争に明け暮れているのでは企業としてのモラルが問われる」という声が上がっている。
また、「両者が乱売をしかけるための“出来レース”を画策している」と憶測する業者まで現れ、とりわけ三愛石油への批判は強い。
 事情に詳しい関係者も「理解できないのはなぜこの時期なのかということ。ガソリンに供給面でタイト感が強いのに、これだけのことをする理由が見当たらない」と呆れている。
 すでに他社元売子会社や地場業者も徹底抗戦の構えを見せ、「同一資本の会社同士の代理戦争が事態を深刻にした」と関係者は見ている。




◆ 熊本・菊池支部が東和石油を不当廉売申告
  (7月18日付)

   熊本県石油組合菊池支部は先ごろ、東和石油を不当廉売の疑いで公正取引委員会に申告した。同社菊池サービスステーション(菊池市、フルサービス)が創業30周年企画として7月1日から周辺給油所に比べ、10~12円格差のレギュラー店頭価格「131円」を表示し販売していることに対し、「周辺給油所の経営に多大な影響を与える不当な価格であり、給油所の企業努力だけでは到底でき得ない販売価格」(大久保秋男支部長)として公取委に調査を要請したもの。




◆ セルフ化拒否の報復!? 近所に同系列量販店
  (7月11日付)

   「元売の本心がこれでよくわかった。要は“方針に従わないところは退場せよ”ということか」。北陸地方のある販売業者は憤りを交えながらそう語る。
 同社にはかねてからセルフ化を元売から執拗に薦められていた物件があった。一度はセルフ化しようと計画を立ち上げたものの、投資が高額となるため折り合いがつかず、結局セルフ化を断念した。
 そんな経緯の後、同社から300メートルほどのところにある同元売のリース物件を運営していた商社系がこれを返却することになり、その後の運営者が、同系列の県内量販指向業者であることが判明した。
 「当面はフルで運営するというが、量がまとまりしだい、セルフ化すると元売担当者は言う。セルフ化を断ったことに対する報復か?」と同社社長。300メートルという至近距離。同系列の、しかも相手は量販指向業者。相当強力な販売戦略を打ち出してくるのは必至と不安は募る。
 「長年、掲げてきたマークには愛情と誇りがある。しかしセルフ化を断ったことの報復がこれだとすればあまりにひどい。イエス以外は許されない、そんな関係がはたして対等な関係と言えるのだろうか?」と嘆く。かつては頼もしく響いた「パートナーシップ」という言葉も、「いまではむなしく感じられる」、そんなやるせなさが社長の表情からうかがえた。




◆ 全石連「税制改正要望」を検討
  (7月6日付)

   全石連は4日に開催した政策・環境部会で、2008年度の税制改正要望案について検討を始めた。昨年、結論を持ち越した道路特定財源問題について今年も引き続き強力な要望運動を展開する方針だが、そのほかに消費税の増税問題が予想されることから、ガソリン税と消費税のタックスONタックスの排除などが重点要望項目として浮上している。同部会では参院選後の状況をみながら税制改正要望の最終案を取りまとめる方針とした。
 政府はこの秋から消費税問題、道路特定財源の見直し問題など税制の抜本見直しに向けて本格的な議論を予定しており、現時点ではガソリン税の暫定税率の本則税率化などが懸念されている。また、消費税の税率がさらにアップされた場合、タックスONタックスの矛盾がさらに拡大するとして強力な反対運動が必要になると見られる。
 一方で、06年はバイオディーゼル燃料の導入に際しての脱税防止対策を要求したが、今回はその対象を広げてバイオマス燃料全般の流通にかかる脱税防止対策を要求していく方針だ。




◆ 島根に発券店値付けカード売り込み
  (7月4日付)

   島根県内の石油販売業界では発券店値付けの元売カード売り込み問題に危機感を強めている。東京に本社を持つ会社が島根県をターゲットに事業所への売り込みを展開しているものだが、仕切りと10円前後の格差があるだけに、地元では「元売はなにを考えているのか全くわからない」といった不満とともに、カードが広まった場合の影響に大きな危機感を持っている。
 この会社は島根県を高値県ベスト3として、全国平均値との差が常に生じており、経費削減にメリットが大きいと記載した内容で案内している。島根西部地区の業者は「6月をベースとした価格で見ても、レギュラー131円(税込み)はわれわれの仕切価格と10円の格差があるが、これは非常に大きな問題だ。また、この価格は全国一律だけに輸送コストも含まれてはいないはず」と、異常な価格設定に大きな不満を持っている。元売(商社も含む)カードは全部で6社だが「一般の市況よりも安い価格だけに、地域の人がこの価格が正常価格だと認識することも大きな問題。カードが広まると、われわれには死活問題。とにかく、なんとか対処してもらいたい」と強く訴えている。




◆ 元売子会社の情報開示求める
  (7月2日付)

   全石連経営部会は6月28日に開いた会合で、石油販売業界の市場透明化を促進する一環として、元売各社に対して販売子会社の経営収支について「情報開示の徹底」を求めていくことで一致した。
 石油販売業界では自由化以降の著しい市場混乱で、中小業者を中心に給油所急減が止まらない一方で、精製・物流を支配下に置く元売が小売市場に参入し、販売子会社の拠点網を急拡大していることに対して、多くの販売業者が著しい不透明感を持っている。
 同部会ではこうしたことを踏まえ、今回、元売各社の連結決算対象となる販売子会社について情報開示を強く求めることにしたもの。西尾部会長は「販売業者の8割が赤字状態に陥っている中、販売子会社はどうして黒字確保をし、給油所網を拡大しているのか。また、モデル的な経営を実践しているのなら、その内容を周知することは石油販売業界の効率アップにつながり意義がある」などとし、子会社情報開示の必要性を訴えた。
 また、会合では同部会として、首都圏などで自由化を契機に市場構成が激変した「競争エリア」と、今後さらなる自由化が進んだ際、安定供給などで支障が生じる可能性が高い「過疎エリア」について市場分析を実施することを決めた。