2006年09月


◆ 東京が法人カードの被害調査
    
(9月29日付)


   東京都石油組合は9月26日に開いた定例理事会で、「発券店値付け法人カードの被害に関するアンケート調査」を実施することを決めた。組合員全給油所を対象に調査票を送付、被害実態を把握し、具体的な改善策を進めるための基礎資料とする。同都石油組合と都油政連は9月上旬~中旬に自民党の国会議員・都議会議員を相次いで訪れ、組合員の窮状を訴えながら不公正取引の是正を強く要望、問題意識を共有したが、その一方で議員側から被害実態の検証が必要との指摘があったことから、事例を収集することにした。
 アンケート調査では、同カードによる安値セールスで顧客を奪われたり、仕方なく価格対応して顧客をつなぎ止めたなどの影響を聞くほか、代行給油の増加で利益が減少したなどの被害実態を確認する。また、被害の発生時期を最近3ヵ月以内、4ヵ月以上1年以内、1年以上前に分け、影響を受けた発券店値付けのカード名も調べる。回答はFAXで収集、提出期限は10月13日とし、被害を受けていないケースも含めてできるだけ多くの事例を集めるために積極的な協力を要請した。
 これまで被害事例の報告は都心部給油所に集中していたが、ここにきて多摩地区からも「セルフサービス給油所が増え、自分での給油を敬遠したり、灰皿清掃などのサービスを求める同カードの利用客が地場のフルサービスの給油所に流れてきている」との指摘が続いていることから、同カードの影響が都内各地に広がっていることが予想される。




◆ 全石連が独禁法問題懇に意見提出
  (9月25日付)

   全石連はこのほど、不公正な取引方法には課徴金制度などの制裁措置をもって臨むべきだなどとする意見を独禁法基本問題懇談会に提出した。
課徴金の引き上げなどを柱とする改正独禁法が今年1月から施行された。改正法施行後2年以内に、社会情勢の変化などを踏まえ、違反行為の排除措置などを見直すことになっており、有識者からヒアリングを行ってきた独禁法基本問題懇談会はこれまでの議論を公表し、広くパブリックコメントを求めていた。
全石連は提出したコメントの中で、不公正な取引方法を刑事罰や課徴金の対象とすることは憲法の営業の自由を侵害するなどとする意見に反論する形で、「一般指定や特殊指定の内容を実態に即したものとすることによって、課徴金の要件は明確になり、営業の自由を侵害するものとはならない」と主張。また、不公正な取引方法は公正な競争を阻害する「おそれ」がある段階で違反とし、刑事罰の対象とするのは困難との意見に対しても、「公正な競争を阻害することがすでに独禁法の保護法益を侵害しており、優越的地位の濫用や不当廉売は競争制限以前の段階から大きな影響を及ぼしている。カルテルなどと同じように課徴金などの制裁措置を導入しても、理論上の不都合は生じない」と指摘している。
このほか、差止請求訴訟での文書提出命令、団体訴権の導入など、従来の主張も併せて提言した。




◆ 関東支部・「先取り値下げ」に危機感
  (9月20日付)

   全石連関東支部と油政連関東支部は9月15日、合同で会合を開催し、最近の経営問題や需給情勢について意見交換した。この中で各県からは最近の原油価格の下落傾向を受けて、ガソリン価格の先取り値下げの動きが首都圏や北関東地域などで拡大している現状について、危機感を訴える声が高まった。
 関東各県のガソリン市況は大手ホームセンターのジョイフル本田が先週から埼玉、千葉、群馬、栃木の各給油所でレギュラーガソリンを131円に値下げしたことを受けて、周辺給油所で一部追随する動きが散見されているほか、首都圏でも140円割れの価格や栃木県内でも宇都宮市場を中心に131~4円の安値が主要幹線道路沿線に広がるなど、各地で乱売競争が拡大している。
 各県からは「エクソン・モービルとセブン-イレブンとのタイアップキャンペーンで“5円引き”、ジャパンエナジーのカードキャンペーンで“10円引き”といった価格値引きだけが先行して、コスト転嫁機運に水を差しかねない」といった危機感が広がっているほか、最近の原油価格の下落傾向を受けて、10月の仕切り改定が前月比値下げの方向で推移しているため、「元売はコストは下がったものの、未転嫁コストが累積しているなどと言って、仕切りを下げてこない可能性もある。現状でも系列仕切りと業転価格との格差が広がっている中で、さらに格差が拡大する可能性もあり、系列の販売業者は壊滅的な打撃を受ける」などと、価格下落と極端なマージン不足に陥る危険性を強調する意見が相次いだ。




◆ 栃木が「保守・管理サポート事業」に着手
  (9月15日付)

   栃木県石油組合は9月11日に開いた理事会で、新たに「SS保守・管理サポート事業」の共同事業化に着手することを決めた。
 これは、同石油組合で参加組合員給油所をデータベース化し、集計・管理するもの。地下タンクや計量機、消防申請などの情報をデータベース化して組合で一元管理することで、参加組合員の消防申請等の代行や、二重殻タンクの入れ換え、FRPライニング施工など、集約した情報を基にした効率的な事業提供を実現化させ、主に組合員の給油所施設等の安全性の維持・改善と経費節減を図るのが狙い。
 今後は、支部単位の事業説明会を順次開催しながら参加組合員を募る予定で、事業の詳細などについても、共同事業委員会で協議を重ねながら調整していくとしている。




◆ 10月から各地でリスク研修会
  (9月6日付)

   全石連のリスクマネジメント研修会が10月初めからスタートする。2006年度のテーマは給油所での盗難や強盗などのリスクに対するセキュリティー対策。8月30日未明、東京都八王子市内の給油所に凶器を持った強盗が押し入り、約260万円の売上金が奪われる事件が発生するなど、こうした凶悪な事件が急増しており、研修会では具体的な事例を再演したビデオを教材にしながら対処法を共有する。
 全国のトップ切って開催される研修会は10月3日の胆振地方石協(北海道)で、同月中に愛媛など7組合、11月には岡山など9組合、12月には沖縄と京都の2組合、来年1月の山形まで20組合での研修会が予定されている。なお、全石連では研修会参加者として約1,300人を見込んでいる。




◆ 長野県の価格表示認定制度の撤廃申し入れ
  (9月1日付)

   長野県が2006年4月、(消費者の)大きな関心事であるガソリン等石油製品を価格表示が必要と認められる物品に指定し、さらに価格表示認定を県の競争入札参加資格要件にしたことに対して、長野県石油組合の組合員の間からは、「価格表示は本来、経営者個々の判断で行うもので、行政が認定制度まで設けて促進すべき事項ではない」と異論を示す意見が大勢を占めている。さらに、県の競争入札参加資格要件とは本来全く関係のない、価格表示認定制度を新たに資格要件に設け、「認定を受けていない事業者を入札から排除することは公正競争の観点から問題ではないか」との反論や、「給油所を有しない事業者で石油製品を取り扱う者が同制度の対象外となっている」などと、同認定制度の運用が不公正・不公平であるとの問題点を指摘する声も強まっていた。
 また、軽油引取税の徴収などを通じて、地域社会・地元経済の発展に貢献し、さらに「まちの安心ステーション110」運動を中心とした給油所の地域社会貢献活動を通じて、県民生活の安心・安全の確保に寄与してきた石油販売業界にとって、「長年にわたって築き上げてきた行政との信頼関係を行政自らが踏みにじる行為である」と、不信感を強めている。
 このため、同県石油組合では、「長野県経済の長期的・安定的発展の阻害要因になる」との危機感から、価格表示認定を県の競争入札参加資格要件にすることに断固反対することを県に申し入れることにした。