2006年04月


◆ GS議連が製販格差是正へ総会で決議文採択
    
(4月28日付)


   「ガソリンスタンドを考える議員の会」(GS議連)は4月26日、自民党本部で総会を開き、規制緩和後の10年間で石油販売業界の経営がさらに深刻化し淘汰・撤退が続出している一方、元売各社は子会社による小売進出やシェア拡大を進め巨額の経常利益を計上するなど、精販の経済格差が拡大しているとして、同会として格差是正を求める決議(別掲)を全会一致で採択した。公正取引委員会や資源エネルギー庁などに強く働きかける方針。
 総会にはメンバーの31議員が出席。エネ庁からは村松秀浩石油流通課長、公取委の野口文雄取引企画課長らが、全石連からは関正夫会長をはじめ副会長や支部長が出席した。
 大野松茂会長は「当議連は給油所の経営安定を支援するために設立したが、給油所の苦労はさらに増している。さらに強力な取り組みにするための検討を求めたい」とあいさつ。関会長は「死ぬか生きるか、一生懸命努力して生き抜く覚悟でいる。ぜひとも先生方の強力な支援をお願いしたい」と要望し、河本博隆全石連副会長・専務理事が石油販売業界の現状と当面の要望事項について説明した。
 出席議員からは、元売による恣意的・差別的な商標権の濫用や片務契約に関して「契約で一方だけを縛り付けるのはおかしい」「業転を買うなと言うなら元売にも業転を出させないようにすべき」などの批判が出る一方、市場での給油所と元売子会社給油所の競争についても「公正な競争とはいえない」などの指摘が相次いだ。
 公取委に対しては「議論している間に給油所が死んでしまう。強い調査権限を持って対応すべきだ」など不公正の是正に早急な取り組みを求める一方、GS議連自身が告発することも視野に入れるべきとの考え方も示された。
 全石連は27日、各都道府県石油組合に対し、GS議連総会での決議と業界の現状を地元選出議員に説明し、フォローアップ運動を徹底するよう連絡した。





◆ 千葉の軽油密造拠点が激減
  (4月26日付)

   千葉県総務部税務課が、県庁内8部局24課で設置している「不正軽油撲滅のための庁内連絡会議」の取組状況を報告した。
 同連絡会議は2004年9月、悪質な脱税と不正軽油製造によって発生した硫酸ピッチの不法投棄が社会問題化する中で設置。県、市町村消防、地元警察署等と連携しながら調査を実施してきた。今回の取組報告によると県内の不正軽油製造所の減少、硫酸ピッチの不法投棄の減少及び不正軽油の使用車両の減少が数値として顕著に表れる結果となった。
 同県内で確認された不正軽油製造所の数は04年度の14施設をピークに減少。05年度には12月までに2施設が確認されるにとどまっている(グラフ1)。また、硫酸ピッチの不法投棄数は、03年度には全国で発生した不法投棄本数4万649本のうち県内の不法投棄本数が7,428本だったが、05年度12月までに確認された硫酸ピッチの不適正保管数は1本だけとなった。さらに03年度から毎年10月に実施している「全国一斉路上調査」において同県登録の車両から不正軽油が発見される率は、全国一斉路上調査の開始された03年度の約7.6%以降、毎年低下し05年には3分の1以下となる2.44%まで減少している(グラフ2)。
 しかし、原油高騰に端を発した燃料価格の上昇と、さらなるコストダウンを迫られるユーザーの心理に付け入ろうとする、不正軽油を製造販売するビジネスが依然として全国的に存在しており、全国一斉路上調査でも不正軽油の発見率は全国合計では3.15%(03年度)から3.84%(05年度)とわずかながら増加の傾向を示している。こうした不正軽油の製造や供給が依然として減少していない実態の中で、同県では庁内8部局24課ならびに各市町村等との連携をさらに深めながら、根絶に向けて今後も監視指導の強化を図るとしている。







◆ エネ庁に流通政策の検証迫る
  (4月19日付)

   総合資源エネルギー調査会石油部会石油分科会石油政策小委員会は4月18日、石油流通について議論した。
 河本全石連副会長・専務理事は今後も石油販売業界として、①安定供給の確保②環境問題への取り組み③社会にやさしい給油所ネットワーク展開―の3点を積極的に実施するとしたうえで、自由化後、給油所数が激減し、給油所当たりの人口、車両数は米国と同水準になったこと、さらに給油所減が続くと給油所ネットワークの安定供給機能に「ひび割れ」が入るほか、ほぼ半数の給油所が「赤字」経営に陥っている現状では、環境対策やバイオエタノールなど、新燃料供給に係る新たな設備投資が極めて困難であると説明した。そして、給油所経営の基盤強化のためには「公正競争の確保が重要だ」と指摘し、公正取引委員会の実態調査で大手と中小の卸価格は「10円」程度の価格格差があることが判明したこと、系列メーカーの中には割安な業転を放出しながら、商標権によって業転購入を禁止していることなどを問題点として示した。
 こうした流通実態を踏まえ、商標権の濫用と独禁法の関連などを検証するよう要望したほか、米国州法には石油精製業が給油所を直営することを規制する「分離法」があることも紹介した。
 資源エネルギー庁側も給油所業界の「新規投資余力」の低下を指摘し、将来にわたる燃料供給インフラであることを踏まえ、①環境対応=地下タンクの土壌汚染問題②新燃料対応=バイオエタノールなど燃料多様化③緊急時対応(災害対応型給油所普及やデータベース整備)④給油所経営の基盤強化(再投資可能な経営体質の構築)の4点が大きな政策課題になると位置づけた。
 議論では消費者委員が「自由化後、非常に厳しいことは理解できるが、それまでに準備を怠ったのではないか。ただ、不公正競争があるなら積極的に検証すべきだ。また、災害対応型給油所の普及を加速してほしい」としたほか、学識委員からは「以前は元売直営給油所が拡大すれば過当競争はなくなると分析していたが、現実はそうならなかった」など、危機感を示す意見が出された。




◆ 給油所数の減少スピードダウン
(4月19日付)

   資源エネルギー庁は4月18日、2006年3月末の全国登録給油所数と事業者数を明らかにした。それによると、登録給油所数は前年度比1,088ヵ所減の4万7,584ヵ所となったものの、過去8年間では減少幅が最も少なくなった。登録事業者数も前年度比598社減の2万3,923社で同じく8年間で最低の減少数となった。自由化以降、厳しい競争環境が続く給油所業界だが、登録給油所数と事業者数のいずれも減少速度が鈍化する傾向を見せた。
 全国登録給油所数の減少幅は1997年度以降では最低数にとどまった。94年度からの減少は止まらなかったものの、前年度の減少数が1,395ヵ所だったことと比較すると、今回は減少幅が小さくなっているのが特徴。直近5年間の平均減少数1,300ヵ所と比較しても200ヵ所以上も減少数が縮小したことになる。
 一方、登録事業者数も同じく97年度以降、最低の減少数となるとともに、9年ぶりに減少数が600社を割った。登録事業者の減少については「撤退」だけでなく、事業者間の「合併」による減少も含まれるが、06年3月末の1登録事業者数に対する登録給油所数は1.9ヵ所で、この数値は10年間ほぼ変化していない。
 また、都道府県別の登録給油所数の推移では愛知県の72ヵ所減が最も大きく、これに東京都の71ヵ所減、千葉県の64ヵ所減が続く。京都府と沖縄県の2県は給油所数が増加した。一方、登録事業者数の推移では減少数では東京都の50社が最多。これに愛知県の42社、千葉県の38社が続くほか、ここでも京都府と沖縄県では事業所数が増加した。





◆ コスモ・製油所事故で総能力停止率22%
  (4月19日付)

   4月16日に火災事故を起こしたコスモ石油千葉製油所(市原市、日量24万バレル)の近況は、第2常圧蒸留装置(トッパー、13万バレル)が減圧軽油脱硫装置(HDS、3.5万バレル)で発生した火災事故の影響で停止している。同HDSと第1水素製造装置が消防の使用停止命令で停止しているほか、第2トッパー、第2減圧蒸留装置(6万バレル)、第4水添脱硫装置(5万バレル)が自主的に停止しているもの。コスモの総能力に対する停止率は22%。千葉・第2トッパーは5月11日から6月13日まで整備のため停止する予定だった。




◆ 落ち込む給油所の収益力
  (4月17日付)

   給油所関連3油種における2005年度の精製元売の粗利は、前年度比でわずかに向上して過去5年間で最大になった一方で、給油所の粗利は過去5年間で2番目に低いレベルに低下したことが明らかになった。給油所粗利を指数化したZ指数(注)の近況は最近のピークであった04年12月比で3月は4.3低下しワーストレベルに沈んでいる。3油種すべての粗利が平均4.3円/リットル低下していることを意味するもので、原油高に対する給油所の対応力が落ち込んでいる。原油高に対する元売と給油所の痛み分け構造が、04年3月以降は給油所への一方的なしわ寄せとなってきていることが鮮明になっている。
 原油高に対する国内販売価格の取り残しに苦慮している元売の収益環境が伝えられるが、各種データから弾き出された05年度の数値は、こと給油所関連3油種に関しては過去5年間で最高レベルに達した。油種別Z指数はガソリンが前年度比で1.1悪化して13.7となったが、灯油が2.3良化して15.5、軽油も0.7良化して14.4、3油種の元売の総合Z指数は0.3良化して14.6となった。灯油と軽油は過去5年間で、給油所向けの年度粗利は3油種平均で14.6円に達し、0.3円良化したことになる。
 一方で給油所収益は、ガソリンZ指数は0.4悪化して12.4、灯油も0.4悪化して8.7、軽油は1.9悪化して12.5と低迷した。給油所の総合Z指数は0.8悪化して11.6に沈んだ。灯油と軽油が過去5年間のワーストを記録し、特に12月以降の灯油相場の暴騰シーズンに、卸価格引き上げに成功した元売と、高騰した卸価格を小売価格に転嫁できなかった給油所が明暗を分けた格好となった。
 原油高に対する関連3品の卸と小売の対応力は、卸価格優位が04年度初頭から鮮明になっており、原油高に対する精販の痛み分け構造が、給油所関連油種に限って元売の優位性が強まっている。需給コントロールが効く卸市場の構造変化がある一方で、給油所小売市場はセルフ給油所に代表される販売力過剰の症状が深刻化していることが影響しているものと見られる。
 Z指数の近況は、昨今の原油相場の再沸騰で一段と給油所収益が落ち込む構造となっており、ガソリンは3月に21ヵ月ぶりの低レベルとなる10.8、灯油は8.6、軽油は10.3、総合Z指数は3年ぶりに10を切る9.99まで低下して、給油所経営は完全に危険深度まで沈没している。

  (注)《総合Z指数》マージンと販売量を数値化したもので、今回の元売・Z指数は原油CIFと卸価格情報(06年3月は推計値)から、給油所・Z指数は小売価格と卸価格から、それぞれ算出したガソリン、灯油、軽油の粗利と各月の油種別販売量を乗じて指数化したもの








◆ 消防庁の危険物事故防止対策で重点項目に地下タンク・配管
  (4月17日付)

   総務省消防庁は、セルフ給油所における事故防止対策の周知徹底や地下タンクの漏洩防止対策の推進などを盛り込んだ2006年度危険物事故防止アクションプランを策定し、都道府県主管部長と東京消防庁・指定都市消防長に通知した。これを踏まえて、都道府県事故防止連絡会の設置及び開催による地方レベルでの官民連携による総合的な事故防止対策の推進など、事故防止に関する取り組みが実施される。
 同アクションプランでは、危険物事故防止に関する重点項目として、地下に埋設される危険物施設(タンク・配管など)や屋外貯蔵タンクの腐食・劣化による漏洩の増加が懸念されること、製造所・一般取扱所などにおける火災発生件数及び発生率が引き続き大きいことから、潜在的な危険要因の把握による事故防止対策を強化すること、大規模地震発生時に予測される、危険性に対する屋外タンク貯蔵所の安全確保が喫緊の課題になっていること―などを指摘した。
 石油精製・流通業界が求められる具体的な実施事項については、屋外タンクの側板の腐食・劣化に関する評価手法の開発と活用、地下タンクの非破壊検査による腐食・劣化診断方法の検証を挙げたほか、「やや長周期地震動」に対応した改修など耐震対策の推進や大容量泡放射砲の広域配備の推進・支援活動を実施していくことになる。
 このほか、セルフ給油所における事故防止対策の周知徹底や地下タンクなどの定期点検等漏洩防止対策の促進などの事故防止への自主的かつ積極的な実施が求められる。




◆ 北海道漁連が大型軽油タンク建設
  (4月17日付)

   北海道漁連は一括購入によるコスト削減を目的に、道内各漁港に軽油タンクを建設する方針を決めている。道漁連の軽油タンクとしては最大規模となる3,000キロリットルの大型タンクが年内に完成する予定の根室市花咲港では、地元の石油販売業者に大きな不安が広がっている。
 道漁連は漁船用燃料のA重油タンクを各漁港に所有しているが、近年、特に小型船で高速エンジン化が進み、消費量が増えている軽油についてもタンクの整備を始める。今年度は花咲港の大型タンクのほか、7漁協と協力して30~200キロリットル規模のタンクを建設する予定。建設費は総額約6億円で、国の燃料高騰緊急対策での補助金を申請する。
 漁連の大型軽油タンクが建設される花咲港を持つ根室では、現在は地元の各石油販売業者が花咲漁協と価格交渉し、軽油を漁船に販売しているが、大型タンクが完成すれば、仕入れについては漁協と元売などの間での直接交渉になる。
 このままでは、地元業者はタンクから漁船への配送業務だけを請け負わされることになることが予想され、「配送代行の手数料だけではやっていけない。これまでの漁協への軽油の売り上げ分をどうやって補えばよいのか」と、根室業者の多くが困惑している。




◆ 北海道・灯油商戦は低迷のまま幕
  (4月17日付)

   4月に入っても降雪や氷点下の寒さが続いた北海道だが、本格的な灯油需要期は終わりに近づいた。1月までは好調だった販売量も結局は例年並みがせいぜいという業者がほとんどで、相次ぐ仕入れコストの転嫁も十分にできた業者は少なかったようだ。多くが願った「3月、4月での挽回」のもくろみも失敗に終わりそうだ。
 シーズン入り当初は本州方面に到来した記録的な寒波につられて大増販の気配が本道でもあったものの、2月は寒さも緩み、道経産局が発表した販売実績では05年同月比89%と大きく低迷。3月以降も平年より平均気温は高いままに推移し、全道的にシーズンを通しての販売量は前年並み、もしくはそれ以下の業者が大勢を占めることになりそうだ。道北地区のある業者は「2月に入ってからは灯油配達は午前中で終わることもしばしば。シーズン初めは好調だったけれど、このままだと昨シーズンの販売量にも届かずに終わりそう」と話す。
 収益面でも、多くの業者は近年にないほどの利幅圧縮を強いられた。原油高騰や本州の大寒波を背景に上昇した仕入れのコストアップ分の転嫁も十分に追いつかず、売れば売るほど利幅が圧縮されるのが実情だった。業転価格、仕切りがともに落ち着きを取り戻した2月以降は採算コストの確保に見通しが立ったため、「3月、4月で損失分をできるだけ取り戻そう」と意気込む業者も少なくなかった。しかし、厳しい寒さは戻ることなく、期待した結果は得られないまま、シーズンは幕を閉じることになりそうだ。




◆ 奈良県石油組合が独自のPOS提示
  (4月14日付)

   奈良県石油組合は4月11日、「組合主導型POSシステム研究経過発表会」を開いた。発表会では組合員の経営権の独自性確保を目指し、組織として1年間をかけ研究したPOSシステムを紹介し、提携するPOSメーカー、計算処理センターが最新システムのPOSを使い、クレジットカード発行・決済までを含む具体案を提示した。同県石油組合はすでに組合員の仕入れを確保する石油製品斡旋事業、サインポールなどに使用できる組合商標を保有していることから、POSシステムが構築されたことにより、系列を離れた組合員の経営存続が可能となる道を開くこととなった。
 同県石油組合は組合員からの「経営の自主性を保持したい」「カード問題に対する組織的な解決手段を構築してほしい」との要望を受け、1年間にわたり組合加入企業自主存続の方策、クレジットカード値付け問題の解決策について検討を重ねてきた結果、元売仕様POSシステムのもとでは、経営の詳細に独自性を保持することや、クレジットカードの決済権に組合員の意思を反映させることが極めて困難なことから、決済に必要不可欠な計算センターを結んだ独自POSシステムの研究に着手。複数の関係業者と意見交換を行い、最適のシステムを有する提携先として、POSメーカーにNECインフロンティア、計算処理センターにアイネットを選定した。
 アイネットからは1社のみの計算処理にも応じることや、国内主要信販会社のカード決済が可能なこと、同社提携信販会社のカードを使用すれば、元売発行カードに劣らないメリットを得られ、競争力を高めることなどが提案され、NECはPOS導入に組織的な取り組みがあれば価格面でのスケールメリットあることを明らかにした。
 発表会で木村理事長は「元売は寡占化しその力は強くなっている。(その力を)拒否することは簡単だが、顧客には別の便利を与えなくてはならない。組合独自POSで業界の流れに変化をつけることができたと思う。これを出発点に組合員のみなさんと(流れを)つくっていきたい」と述べた。




◆ 仙台地裁・大型軽油脱税主犯に実刑判決
  (4月14日付)

   仙台地裁は4月13日、2005年3月に宮城県で発覚した大型の軽油脱税事件の主犯などに有罪判決を言い渡した。
 同事件は同県大衡村内の施設を使い、県知事の承認を受けずに密造した「軽油」を東北地方や関東地方で販売し、4億6,000万円を脱税したとされるもので、主犯の小野寺隆四郎に2年6ヵ月の懲役と罰金1,400万円、共犯の川村文彦に1年6ヵ月(執行猶予3年)の懲役、ベータエナジーに対して罰金500万円の判決を言い渡した。




◆ 伊藤忠エネクスが系列給油所に「ペイパス」導入
  (4月14日付)

   伊藤忠エネクス、ポケットカード、マスターカード・インタナショナルの3社は、マスターカードが全世界で展開する国際規格の非接触IC決済サービス「PayPass(ペイパス)」を伊藤忠エネクス系列給油所に導入していくことを発表した。
 今回の導入により、現在、伊藤忠エネクスとポケットカードが提携して発行する給油客向けクレジットカード「カーエネクスイツモマスターカード」(2006年3月末現在の会員数19万人)の会員に対し、給油をさらに便利にするキーホルダータイプの「キーフォブ」(写真)を提供し、給油所会員顧客のサービス向上を図る。
 「ペイパス」の導入によって、来店客は支払いがスムーズに行えるほか、キーホルダータイプのため、携帯が楽など利便性が高いことから、顧客の囲い込みや来店頻度の向上が図れるとしている。
 導入第1号店は静岡県富士市のエネクス石油販売東日本・富士中央給油所で、06年度中に10~20給油所へ、将来的には200給油所程度に普及させていく計画だ。





◆ 三重・不正軽油の取得、保管容疑で逮捕
  (4月14日付)

   三重県鈴鹿市内における大量軽油密造事件を捜査中の愛知、三重、静岡県警の合同捜査本部は、地方税法違反(不正軽油の取得、保管)の容疑で、愛知県岡崎市の石油製品販売会社「中央鉱油株式会社」を摘発、同社の代表取締役など6人を逮捕した。
 6人は、共謀のうえ、岐阜県海津市南濃町にある同社油槽所で、都道府県知事の承認を受けることなく、三重県鈴鹿市内の密造工場で製造された不正軽油であることを知りながら、2005年5月ごろから同年9月ごろまでの間に、66回にわたり密造軽油924キロリットルを取得、保管した疑い。
 なお、この事件は静岡県浜松市内における硫酸ピッチ不法投棄事件に絡み、愛知、静岡、三重県警の合同捜査から判明したもので、これまでにも密造軽油を運搬した運転手などが逮捕されているほか、3月には、不正軽油譲受の容疑で名古屋市内の石油製品販売会社社長ら3人が逮捕されている。




◆ バイオ燃料導入でブラジルと懇談
  (4月17日付)

   バイオ燃料導入に向けた議論が進む中、経済産業省は4月10日、二階俊博経済産業大臣とフルラン・ブラジル開発商工大臣が出席する「エタノールに関する日伯閣僚級WG(ワーキンググループ)」を開催するとともに、WG後に引き続き開かれた石油連盟など石油業界のトップが参加するスタディグループの会合で、関正夫全石連会長はCO2削減への努力を行うとしたうえで、石油販売業界の零細性を指摘し、「バイオ燃料に伴う設備投資の負担が加重にならないようしてほしい」と求めた。
 同WGは2005年7月、日・伯両国首脳の合意を受け設置したもので、冒頭、二階大臣が「石油業界もリスク評価が必要となるが、約36万キロリットル(原油換算約21万キロリットル)のバイオエタノールをETBEの方式で導入することを目指すと決めた」とあいさつ。フルラン大臣はエタノール供給余力が十分あることや長期契約を結べば安定供給を保証できるなどと語った。さらに、今後はバイオ燃料に関して、日本貿易振興機構がセミナー、国際協力銀行が事業可能性調査を行うことにした。
 一方、スタディグループでは、渡文明石油連盟会長が「約36万キロリットルのバイオエタノールの導入を目指す。第1歩を踏み出すことが重要で、導入はバイオエタノールを直接混合するのではなく、ETBEを製造して混合する予定。当面の間、海外依存となるバイオエタノールとETBEを石油連盟加盟各社で『共同輸入』する方向で検討する」と具体的な取り組み状況を説明。
 関正夫全石連会長は、給油所業界は消費者1人ひとりまで石油製品を確実に届けることでエネルギー安定供給を担っているとしたあと、バイオ燃料について「国際協調の下、CO2の排出削減に向けた努力を行うことに給油所業界は全面的に協力したい。一方、給油所業界は中小零細性が強く疲弊している。バイオ燃料の販売には多額の設備投資が必要とされ、費用負担が加重にならないようご配慮していただきたい」と求めた。また、バイオ燃料導入に伴う品質面や脱税防止対応の必要性も指摘した。




◆ 石連が2010年度にもバイオ燃料導入
  (4月12日付)

   自民党は4月7日、エネルギー戦略合同部会新エネルギー推進戦略分科会を開き、石油連盟、日本自動車工業会からバイオエタノールの導入状況について説明を聞いた。
 石油連盟は2010年度に向け、ETBEの方式でバイオエタノールの導入を目指す考えを示し、円滑な導入のため、①供給安定性=燃料油エタノールの供給ソース多様化に向けた取り組み②経済性向上=欧州に見られる燃料税の優遇措置の実施③漏洩リスクの低減=地下タンクなどの漏洩リスク低減措置への支援の3点を要望。日本自動車工業会はエタノール3%混合とETBE混合であれば、現在、使用中の自動車においても影響はないと説明した。
 議員側からはETBE混合ガソリンへの税制優遇について「ガソリン税などの還付などは考えられない」などの考え方が示された。




◆ 近畿で全農エネルギーの給油所受託運営が本格化
  (4月7日付)

   全農エネルギーによる給油所受託運営が近畿各地でも本格化し始めた。立地選定からレイアウト、配送、価格決定までを全国一括して行い、給油所の黒字経営を目指す同社は、現在、各地で大型セルフ給油所展開を急速に進めているが、同時にその過程で周辺給油所との価格競争を引き起こしているのも事実で、関係者は「仕入れ、物流、給油所の販売価格までを全国統一して行う巨象が近畿地域にも足を踏み入れた」と注視している。
 全農エネルギーは2年前に設立。全農燃料ターミナル、全農燃料テクノ、全農オートが合併し、給油所の改装・建設費の投資から運営、関連商品販売、メンテナンスまでを一括して行う全農100%出資の株式会社形態企業。すでに東北、九州地方などを中心に60ヵ所を超える給油所を運営し、大型給油所にはセルフ化を進めている。
 経営方針は徹底した効率化による給油所の黒字化にあり、そのために人材派遣業務、コンビニエンスストア業務、整備工場業務なども行える体制を整えているほか、各地に保有する石油基地から給油所までの効率配送を目的に、ローリー会社と元請契約による計画配送を進めている。
 近畿圏では現在、大阪府と和歌山県に合計3ヵ所の給油所を運営しているが、奈良県の農協給油所の運営受託を進める計画が浮上し、今後、近畿圏でも一気にネットワーク化が進むことは確実な情勢。
 今後、同社が進めていく黒字化、効率化の過程でスケールメリットを生かし、拡販姿勢を強めることが懸念され、同社受託給油所ではないものの、兵庫県各地で地場業者と激しい拡販競争を繰り広げるJA系統企業給油所とイメージを重ねる関係者も多い。
 母体となる全農も現在、給油所に特化した「JA-SSクレジットカード入会10円引きキャンペーン」を4月から1年をかけ展開しており、今後、「全農エネルギー」運営給油所により各地で新たな拡販競争が始まることに緊張感も高まっている。

近畿地区でも全農エネルギーの給油所受託運営が本格化し始めた
(写真は福岡県広川町の全農エネルギー運営のセルフ給油所)




◆ エネ調がETBE導入のリスク調査検討
  (4月7日付)

   総合資源エネルギー調査会石油分科会石油部会燃料政策小委員会は4月4日のETBE(エチル・ターシャリー・ブチル・エーテル)利用検討ワーキンググループで議論のとりまとめを行った。
 それによると、ETBEに混合するバイオエタノール量が国内のガソリン需要の3%以下であれば安定供給が確保できるとともに、バイオエタノールと比較して経済性が高いという結果を得た。ただ、安全性において化審法上、「継続的に摂取される場合には人の健康を損う恐れがある」と判定されたため、今後2年間にわたるリスク調査を行い、最終的な導入可否を判断することが必要としたほか、バイオエタノール直接混合ガソリンについても実証試験などを通じてノウハウの蓄積を行うとした。
 ETBE導入となればリスク低減対策として、給油所地下タンクと配管から漏洩防止のための追加対策なども必要となる。




◆ 日本アルコール産業が設立
  (4月7日付)

   日本アルコール産業は4月5日、都内で設立記念式典を開催した。同社の前身はNEDOアルコール事業本部で工業用アルコールの専売制が2005年度末で廃止され、自由化したことに伴い、4月1日付で民営化、2年以内には現在、国が100%保有している株式の売却を開始する。
 式典ではガソリンなどの燃料油代替として始まった日本の工業用アルコールの歴史を紹介するとともに、西尾直毅新社長が「世界最高水準のアルコール製造プロセス、品質管理システムを構築し、維持・向上する」などと経営方針を発表した。




◆ 自民議連に「一般財源化阻止」訴え
  (4月5日付)

   石連、石油連盟、日本自動車工業会は4月4日、自民党の経済活性化税制議員連盟の会合に出席し、ともに道路特定財源の一般財源化に対し断固反対を訴えた。説明に立った全石連の河本博隆副会長・専務理事は、現在、全国の石油組合や給油所店頭で実施している署名運動で、多くの消費者から支持が集まり始めていることを説明。出席議員からは「おおいに署名活動やってほしい」「こうした声に応えるためにも納税者に理解を得られる案にすべきだ」などの声が上がり、予定される5月、6月の自民党や政府の議論の場で強く訴えていく方針を確認した。
 わが国の経済活性化につながる税制を議論する同議員連盟は、今回、道路特定財源の見直しをテーマに議論。自動車工業会は道路整備に回されるはずの自動車重量税の税収が実際には道路整備に使われていないことなどを説明して同税の暫定税率を廃止するよう訴えた。石油連盟は一般財源化反対とともに、道路特定財源であることを理由に廃止や軽減措置が実施されていない消費税とガソリン税などの二重課税についても、今回の見直しを機に「是正すべきである」と要望した。
 河本副会長・専務理事は全国各地で実施中の給油所店頭での署名活動や街頭キャンペーン、さらには消費者から寄せられた支援の声などを具体的に紹介し、「この運動に多くの消費者・ドライバーが理解を示し、署名に協力してくれている」と報告。「この消費者の声を見直し議論に反映させていただきたい」と強く訴えた。
 これを受けて同議連の大村秀章副幹事長は「われわれが主張が正しいことを確信した。見直し方針では、納税者の理解を得つつ具体案を得る、とされているが今回の理屈の通らない見直し案では到底納税者は理解しない」。尾身会長も「このままでは日本の税体系が歪んでしまう。消費税との二重課税問題をはじめ道路を作るために取っている税についても、使えないならば税を下げるべきである。今年は正論をぶつける最大のチャンスだ」と強調し、望月義夫事務局長も「バランスに欠けた税制は是正しなければならない」と強調した。




◆ エ製品国家備蓄を導入
  (4月5日付)

   総合資源エネルギー調査会石油分科会石油政策小委員会は4月3日、石油製品の国家備蓄の導入について議論し、民間製品備蓄を補完するという位置づけから「各製品を約1日分」保有する考え方を示した。
 備蓄する製品は一般消費者への影響を重視し、灯油、ガソリン、軽油、A重油の4油種の製品備蓄を支持する意見がほとんどを占めた。保有方法はタンクを新たに借り上げるのではなく、コスト低減や品質保持のため、民間製油所などで民間在庫製品と「混合蔵置」することでまとまった。
 また、備蓄放出の要件は従来と変えず、「国内への石油供給が不足する事態」など量的確保にのみ対応し、価格上昇を冷やす目的では放出をしないことを改めて確認した。また、石油製品の国家備蓄は緊急時に放出する可能性があるため、放出相手については従来の競争入札による決定だけでなく、製品の混合蔵置を受託した企業などに限定して実施する。




◆ ガソリン「ゼロ成長」時代へ
  (4月3日付)

   資源エネルギー庁は3月30日、総合資源エネルギー調査会石油分科会石油部会の石油市場動向調査委員会を開き、2006~10年度までの5年間における石油製品の需要見通しを明らかにした。それによると、過去微増を維持してきたガソリンが08年度から減少に転じ、その結果、5年間平均で「0%」の伸び率にとどまる。3年後にいよいよ「ガソリン減少」時代が訪れる見通しだ。また、ジェット燃料以外の油種がすべて減少することから燃料油計も5年間平均で1.9%減少する
 今回の石油需要見通しは石油業界にとって厳しいトレンドを示した。5年間平均でみると、輸送用ではガソリンが自動車の燃費向上を受けて横ばいで推移し、物流合理化の一層の進展から軽油も2.1%減。さらに省エネや燃料転換の影響から灯油が2.0%減、A重油は3.1%もの減少を見通した。
 この結果、燃料油全体も同調査会が05年度にまとめた需要見通しの1.0%減から今回の見通しでは1.9%減とさらに減少率が拡大。高度経済成長以来、右肩上がりが続いてきた国内の石油市場にとって今後はマーケット規模の縮小への対応という新たな問題が浮上する。
 さらに、顕著な傾向となったのが石油需要の「白油化」で、05年度には76.4%だった白油化率(重油以外)が10年度には86.8%まで高まる。石油製品が連産品であることから、今後はこの需要変化に対応する必要性があり、精製業では今後、重質油分解装置の導入など大幅な追加投資が避けられなくなる。
 委員会では元売委員が石油の連産品としての特性を説明したうえ、電力用C重油の必要性やディーゼルシフトの促進を求めたほか、精製高度化への政策的支援を要請した。また、電力用C重油とディーゼルシフトについては「石油の重要性は理解するが、C重油による火力発電はバッファー的な需要にとどまる」(電力業界)、「消費者のニーズがあれば、ディーゼル化に対応するが、走行距離の長い欧州と国内は市場環境が異なる」(自動車業界)との考え方を示した。




◆ 新日石がチャイナオイルとの託精製契約を増量更改
  (4月3日付)

   新日本石油は中国のチャイナオイルとの受託精製契約を増量更改した。前年度比で日量1万バレル増の4万バレル(年間232万キロリットル)で期間は2006年度(~07年3月)1年間。これにより新日石では「121.7万バレルの製油所をフル稼働できる」生産体制となる。