2005年11月


◆ シルバー人材の就職支援
    
(11月11日更新)


   埼玉県石油組合は、埼玉県の外郭団体「いきいき埼玉(埼玉県シルバー人材センター連合)」が実施するガソリンスタンドスタッフ講習と就職合同面接会に協力し、60歳代前半層のシニアに給油所業界への就職支援を行う。同石油組合では過去2年間にわたり、「いきいき埼玉」の就職斡旋活動に協力し、県内組合加入給油所にシニア人材を紹介してきた実績があり、採用した人材の働きぶりに組合加入給油所からの評価も非常に高いことから、05年度も積極的に同事業をサポートしていくことにしている。
 同就職支援活動は、就職活動中の60~65歳で石油販売業界に就職意欲のある人を対象に、就職合同面接会を含むガソリンスタンドスタッフ講習を実施するもので、県南会場(さいたま市)と県北会場(深谷市)の2会場で、11月29日から12月9日までの期間に計6回の講習と、最終日には就職合同面接会を行う計画となっている。
 講習で行われる研修内容では、同石油組合の全面協力のもと、石油や給油所の基礎的知識、カー用品販売、洗車、フィールドサービスなど、給油所での勤務に必要な基礎カリキュラムが盛り込まれているほか、県南では東京通商、県北では下妻石油の2社の協力で、給油所での実習も計画している。
 近年のセルフ給油所の増加に伴う石油販売業界の人材確保難から、年々県内の販売業者がシニア人材を採用するケースが増えており、同人材を採用した販売業者の間からも、「若い人に比べて人生経験も抱負で仕事に対する意識も高い。責任感も強いので、仕事を任せてもきちんと行ってくれる」と、高い評価を得ている。




◆ 東京都に分離法条例化を要望
  (11月11日更新)

   東京都石油組合と東京都石油政治連盟は10月18日、2006年度東京都予算等に対する要望として都議会自民党のヒアリングに出席し、元売や元売子会社による都内での給油所運営を禁止する都条例の制定など7項目を求めた。これに対して石油議員連盟の比留間敏夫会長や、同連盟幹事長・ガソリンスタンド活性化会議の小礒明代表、村上英子議員らは、地域社会に根差した給油所業界の健全な発展を全力で支えるなどと答え、議論を深めていく考えを伝えた。
 ヒアリングに臨んだ飯田金廣都石油組合理事長は「都内給油所はこの10年間で4割も減る一方、元売は小売市場に積極的に参入し、地元給油所が競争できないほどの破格な価格設定で勢力を増している。このままでは、地域と協調しながら生きてきた地場給油所は消え去り、都民生活への影響も強く懸念される」と危機感を訴えた。
 葛西克之都石油政治連盟会長は「公正競争は成立していないと言わざるを得ない。米国には子会社の給油所運営を禁止する分離法が7州にあるが、東京都として、市場支配を規制するためのこうした条例を制定してほしい」と要望の背景を説明。また、「不公正取引を是正するため、公正取引委員会に個々の事例を申告してきたし、公取委自ら仕切価格差10円の現実を明らかにしているにもかかわらず、いまだに独占禁止法に基づく差別対価や優越的地位の濫用は取り上げてもらえない。石油産業全体での共存共栄のため、分離法の条例化が必要」と訴えた。
 これに対して比留間会長は「難しい問題もあるが、検討を加えていく」、小礒代表は「都内給油所市場の混乱は非常に由々しき事態だ。地域社会との共存・共生を目指すみなさんを支援する」などと応じた。
 一方、宮崎章議員が「石油製品の価格高騰で不正軽油の流通拡大が懸念される。また、組合で一括仕入れしたらどうか」と提起したことを受け、飯田理事長は「不正軽油対策が広まったのは東京都が主導したから。分離法に関しても、東京が先陣を切ることへの期待は非常に高い」とし、生存権や地域社会の浮沈をかけたテーマであるとの考えを重ねて訴えた。




◆ 『中越大震災の記録』マニュアル作成
  (11月11日更新)

   新潟県石油組合は2005年6月に、新潟県中越地域を襲った04年秋の中越大地震の被災状況や給油所の支援活動、地元販売業者の体験談などをまとめた『10・23中越大震災の記録』(写真)を制作し、全組合員に配布するとともに、全国の石油組合に配布した。組合加入給油所向けには地震などの大規模災害発生時の具体的な緊急時対応をまとめた緊急時対策マニュアルも作成・配布しており、石油製品の安定供給を担う石油販売業者にとっては、大規模災害への心構えや“いざ”というときの対処方法をまとめた貴重な参考資料にもなっている。
 冊子では、被災地の販売業者や給油所スタッフの大地震発生直後の恐怖体験や緊迫した給油所での作業体験などのほか、元売各社を含めた供給体制の検証、新潟県・経済産業省・新潟県石油組合をはじめとした各行政、関係機関などの支援状況、課題と今後の対応、被災状況データなど、実体験を踏まえた大規模災害へのさまざまな教訓が網羅されている。
 一方、マニュアルでは大規模災害発生時の「給油所の防災」と「石油製品の安定供給」を最優先に、給油所・支部・本部という県石油組合の各組織段階で“そのとき何をすべきか、何ができるのか”を焦点に、最低限必要と考えられることを『緊急時対策マニュアル』としてまとめた。
 具体的には、安全確保のための地震発生時の措置、各項目ごとにまとめた施設の安全点検、営業再開に当たっての確認・注意事項、被害状況の把握といった情報収集など、それぞれを項目ごとに分けて説明している。また、地震発生直後には、被災地給油所の中には地域への安定供給責任を果たすため、停電時の中、懸命に手回し給油で対応するところも多かったため、停電時の対応なども写真付きで詳しく掲載している。





◆ 茂田石油が昭和シェルと特約店契約
  (11月11日更新)

   北海道で安値量販指向の給油所を展開している茂田石油は、昭和シェル石油と特約店契約を締結した。11月1日から、茂田石油がプライベートブランドで運営している10給油所(すべてセルフ給油所)で、昭和シェルのマークを掲げることで合意した。茂田石油は道内に32給油所を展開しており、うち22給油所は東燃ゼネ石マークを掲げている。
 2005年の中ごろに茂田石油側から知人を介して昭和シェルに打診があり、折衝の結果、合意した。昭和シェルは、道内のネットワーク強化と系列の活性化に資すると判断。一方、茂田石油は地域に密着した特約店政策を進めている昭和シェルの方針と今後の成長戦略を踏まえ、特約店契約を締結した模様。
 対象となる給油所は新道新川(札幌)、美唄、美瑛(上川郡)、紋別、帯広、音更、釧路、根室、中標津(標津郡)、美幌(網走郡)。
 昭和シェルの道内給油所数は9月末現在で191ヵ所(特約店運営121ヵ所、販売店運営70ヵ所)。支店制でなく社長直轄の支社制を採っているが、これに伴う変化はなく、また、茂田石油への資本参加もない。


釧路市内にある無印・茂田石油のセルフ給油所




◆ 東京で分離法条例化への期待高まる
  (11月11日更新)

   東京都石油組合は10月27日に開いた支部長会で、東京都石油政治連盟とともに都議会自民党に要望している分離法の条例化について、元売や元売子会社の小売市場進出により経営疲弊の度合いが強まっている他県石油組合の関心も広がってきているほか、発券店値付け法人カード問題についても「具体的な改善措置を待つ段階」に差しかかりつつあるとの見方を示した。(写真)
 飯田金廣石油組合理事長は「だれが責任を持って地域社会に貢献し、だれが議員を支えているのかを考えていただくべき」、葛西克之政治連盟会長も「大多数の組合員の窮状を政治の次元でも訴えないと」などとし、こうした東京の活動が全国の販売業界から注目、期待されていると説明した。
 給油所業界の危機意識がこれほどまで高まっているのは「仕切価格が下がったわけでもないのに、原油価格の一服感から先取り値下げのごとく小売り価格を下方修正する動きが見られる」など、元売子会社給油所も絡んだ格好で広がりつつある市場軟化傾向や、大都市部における発券店値付け法人カードの売り込みで、経営疲弊が深まっているため。同石油組合経営部会の分析では、2005年初めと現在(10月)の経営環境を比較した場合、都内の小売価格は元売仕切価格の上昇分に達しておらず、その一方で業転価格は軟化していることから、「仕切価格を鵜呑みにしていたら、これまでのコストアップ分を“取りはぐれ”かねない」とする指摘も増えている。
 また、全支部の役員を対象に支部活動の現状や問題点、組合本部への意見や要望などを聞く支部ヒアリングを総務部会としてスタートしたことを報告、協力を求めた。





◆ 奈良が「無料職業紹介」を事業化
  (11月11日更新)

   奈良県石油組合は10月26日の理事会で、同石協定款の中に「無料職業紹介事業」を新たに加えることを了承した。
 同石油組合はこれまで組織の新規事業として組合員企業の人材不足、雇用充足にかかる費用を軽減することなどを目指し、「無料職業紹介」の事業化について研究してきた。すでに同事業を行うために必要な資格を取得し、今回、定款に同事業を盛り込んだことで組織事業として行うための基礎を構築したことになる。今後は定款変更や関係書類の届出、認可を受ければ実質的に組織的な無料職業紹介を行える。
 一方、優秀な人材を紹介するための方策として、給油所従業員に必要な乙4資格者を優先的に得るため、県危険物安全協会連合会にサポートを依頼。同連合会が11月中に行う危険物試験事前講習会の機会を通じ、「ガソリンスタンドでの勤務を考えてみませんか」と書かれた無料研修制度をPRするチラシを配布し、05年内までの募集期間を経て、同連合会の協力のもと、危険物試験取得者(乙種4類)に対し、石油業界に対する基礎知識から給油所勤務全般までの講習を行う無料研修会を06年2月に行うことを決めた。
 また、理事会では組合独自のPOSシステムについても研究を進めていることが報告された。