2005年09月


◆ 登録給油所ついに「4万ヵ所時代」
    
(9月15日更新)


   資源エネルギー庁は8月10日、2005年3月末の全国登録給油所数などを発表した。それによると、登録給油所は前年度末比で1,395ヵ所減の4万8,672ヵ所となり、ついに5万ヵ所の大台を割り込んだことが明らかになった。
 給油所数はピークだった1994年度から10年連続の減少となり、この間に1万1,749ヵ所が減ったことになる。
 給油所事業者数も前年度末比で683社減の2万4,521社になり、2万5,000社を下回った。(グラフ)給油所事業者の減少はここ10年間、ほぼ2%台で推移しており、歯止めがかからない状況になっている。なお、登録事業者の減少数は「撤退」だけでなく「合併」による減少も含まれる。
 登録給油所の推移をみると、減少数が1,000ヵ所を超えるのは8年連続。94年度をピークに減少が始まり、この10年間の減少率は0.6~3.1%の幅で、04年度は2.8%の減少率となった。
 都道府県別の推移(表)では、東京の84ヵ所減が最も多く、愛知の78ヵ所減、福岡の77ヵ所減が続いた。ただ、全国で唯一、奈良は給油所数が横ばいとなった。
 一方、登録事業者数の04年度の減少率は2.7%で、わずかながら登録給油所数の減少率と比較すると減少幅が小さくなった。ここ10年間の推移をみると、減少率は1.4~2.8%で、04年度もほぼ同様の減少ペースとなった。ただ、内訳をみると、新規登録が166社、登録取り消しが849社で、いずれもこの10年間では最も少ない数字になっており、登録事業者数の変動が沈静化する傾向がうかがえる。
 都道府県別では、東京の57社減が最多で、愛知の46社減、千葉の33社減が続いた。登録給油所数の減少が大きかった福岡の事業者数は23社にとどまり、北海道と並んで全国7番目の減少数になった。また、奈良、和歌山、沖縄では登録事業者の減少はなかった。








◆ 和歌山で10月から「油外限界突破研修」
  (9月15日更新)

   和歌山県石油組合は2005年度の高度化調査・実現化事業の一環として「油外限界突破研修」を10月から実施する。組合員給油所の収益力向上を目指し、タイヤ販売の具体策などを実習していく同研修は、全組合員関係者を対象に、県下8支部で1回ずつ行われる。
 同研修は燃料油以外の商品販売に着目し、販売技術を培うために行うもの。具体的にはタイヤ増販の手法などについて、顧客観点からのアプローチ法や新規ノウハウ、目標管理手法などを専門家から学ぶ。




◆ セルフ化で激変する給油所チャンネル
  (9月15日更新)

   全国の給油所数がピークを数えた1994年度末から10年が経過して、2004年度末の給油所数(既報)は19.4%減少して4万8,672ヵ所となった。この10年間で東京では3給油所につき1給油所の廃止が起こるなど、劇的な変化を遂げた給油所チャンネル。最も大きな影響力を与えた石油の規制緩和要因である「セルフ給油所の解禁」の給油所減少への影響は濃厚であることがわかった。一部の例外を除いてセルフ率の低い県の給油所減少率が小さく、セルフ率の高い県の給油所減少率が大きくなる傾向にある。相対的にセルフ率の低い県でのセルフ化の進展が、給油所減少に拍車をかける可能性が高くなっている。
 10年間の給油所減少率が高い県は、3給油所のうち1給油所が廃止されたことを意味する32%の東京を筆頭に、福岡、大阪、京都、愛知の5県が、4給油所のうち1給油所が廃止した25%以上の減少を示した。5給油所のうち1給油所廃止を意味する20%以上は、山形、埼玉、神奈川、静岡、石川、岡山、広島、山口、高知、佐賀、熊本の11県を数える。減少率は大都市が所在する地域で高くなる傾向はあるが、山形、石川、高知、熊本という地域で高くなっていることも目を引く。給油所減少におけるセルフ給油所との関連では、下表のように、04年度末のセルフ率の高い上位は①香川②神奈川③千葉―となっており、セルフ率上位10県のうち10年間の給油所減少率が全国平均を上回ったのは7県に達した。例外は千葉、奈良、兵庫の3県で、いずれも人口増が目立つ地域となった。反対にセルフ率下位は①沖縄②新潟③山梨―で、給油所減少率が全国平均を上回ったのは熊本のみ。
 今後は高度成長期に誕生した給油所の多くが更新期に差し掛かっている状況などから、東北や信越、九州などセルフ率の低い県でもセルフ化が進展することが予想されており、すでに一部の零細性の高い地方県で始まっている給油所大減少が、今後は全国津々浦々に波及する可能性がある。





◆ エネ庁が宮城県沖地震で特例措置
  (9月15日更新)

   8月16日に宮城県沖を震源する地震が発生したことを受け、資源エネルギー庁は17日、被災地域の給油所支援措置として、給油所地下タンクなどの安全管理を徹底する目的から、全石連に漏洩検査などを支援する「環境対応型石油製品販売業支援事業」、石油協会に地下タンクの入換・撤去を補助する「土壌汚染環境保全事業」の両事業について、交付決定の迅速化を図るよう要請した。
 具体的な要請内容は両事業ともに、「複数の施工業者に見積依頼することが困難な場合は、一施工業者との随意契約を可能」としているほか、土壌汚染環境保全事業については「危険物施設完成検査済証を紛失し、再発行する必要がある場合は、事後的に危険物施設完成検査済証を提出すればよい」としている。この措置は12月まで。
 また、今回の地震による特例措置の対象は岩手、宮城、福島、茨城の4県となる。




◆ 大分で新たに「地震SOS」
  (9月15日更新)

   大分県石油組合は、2005年度の社会貢献活動の事業計画を策定した。地域事業環境整備支援事業の一環として実施するもので、県下に広がる給油所のネットワークを生かし、『こども連絡所』事業を中心とした社会貢献活動を通じて、地域住民らに地域社会に密着した給油所のセキュリティー・ステーションとしての重要性をアピールしていく。
 05年度は、昨年度取り組んだ『こども連絡所』事業と『交通安全』事業の2つの事業に加え、新たに『地震SOS』に取り組み、防犯・交通安全・防災という3つの事業テーマを掲げ、地域の安全・安心な町づくりを支援していく。
 具体的には、県下一円に広がる組合員給油所のネットワークを活用し、子供や老人、女性といった社会的弱者の緊急避難場所としての役割を果たす『こども連絡所』事業の機能強化を図っていくとともに、給油所店頭や広報媒体などによる地域住民への認知を高めていく。
 交通安全では、県警が行う『薄暮ヘッドライト点灯運動』に協力して、給油所店頭で、ドライバーに早めの点灯を促す声かけ運動を実施する。
 05年度新たに取り組む『地震SOS』事業では、防災に関する啓発活動や、給油所の施設が消防法の厳しい建築基準で規定された地震や火災に強い構造を持ち、大規模災害発生時の一時的な避難場所となりうることをアピールしていく。
 同県石油組合では、給油所側の受け入れ体制を強化していくため、各地区の支部会などを通じて、事業の趣旨や取り組み方法を徹底していくほか、組合員給油所のスタッフらに各消防署が行う普通救命講習の受講を促し、給油所に助けを求めて駆け込んでくる傷病者への対応方法などを学んでもらうことにしている。
 一方、県民への広報活動として、防犯・交通安全・防災の3つの社会貢献活動を包括的にイメージ付けるため、組合独自のシンボルキャラクターを新設するとともに、ネーミング募集キャンペーンを展開する。




◆ 熊本が大規模災害に備えて給油所の防災機能を強化
  (9月15日更新)

   熊本県石油組合は8月25日、地震や台風など、大規模災害発生時における緊急連絡網の整備などを行う大規模災害対策委員会の初会合を開いた。05年度の地域事業環境整備支援事業の一環として取り組むもので、これまでの『かけこみ110番』事業を中心とした防犯活動に加え、大規模災害への対応を視野に入れた防災活動を新たにスタートすることで、地域社会に密着した給油所の重要性や地域からの信頼性向上を目指す。
 これまで大地震などの大規模災害の発生が少なかった九州地域でも、3月の福岡県西方沖地震、6月の上天草地域での地震など、大規模災害に対するリスクが高まっていることから、阪神淡路大震災などで証明された給油所施設の堅牢性を生かして、給油所のセキュリティー・ステーションとしての機能を強化していくのが狙い。
 同委員会ではまず、福原修専務理事が6月に実施した新潟県中越大震災の被災地視察の報告を行い、被災地域で石油製品の安定供給に不眠不休で対応した地元給油所の取り組みなどについて説明。今後、新潟県での対応事例を参考に緊急時対応のための災害マニュアルの作成や、同マニュアルの全従業員への周知徹底に取り組んでいくほか、給油所・支部・組合本部などを結ぶ緊急時連絡網の整備を進めていくことを決めた。
 議事の冒頭あいさつをした重岡敏一委員長は、「給油所が地域のために社会貢献活動に取り組んでいくことは非常に大切なことである。みなさんのお知恵をいただきながら、緊急時に向けた万全の体制を整備していきたい」と抱負を述べた。
 また、石原光太郎理事長も「厳しい経営環境の中であっても給油所が地域社会のために貢献することは大変意義のあることだ」と、社会貢献活動の重要性を指摘し、大規模災害時対策の構築を要請した。





◆ 鹿児島・熊本でカーライフアドバイザー「洗車実習」開く
  (9月15日更新)

   鹿児島県石油組合と熊本県石油組合は8月上旬に相次いで、カーライフアドバイザー研修事業の一環として、洗車実習を行った。カーエステアルプス代表の鶴井昭彦氏を招き、経年車を新車に近い状態にまで戻すコーティングを中心とした洗車テクニックについて学んだ。
 この中で、鶴井氏は最近の洗車のニーズは「ワックスからコーティングに移ってきている。お客様のニーズを的確に把握して、商品アイテムをそろえていけば、給油所の洗車は確実に伸びていく」と強調した。
 また、最近のコーティング剤について、ジメチルシリコン系、セラミック系、フッ素系、テフロン系、ポリエステル系、ガラス系など、硬度・特性もさまざまな薬剤が開発されていることを指摘。「給油所ではあまり高額な商品ではなく、60分以内で作業を完了できる、コストと時間を考えた商品をそろえていくことが必要だ」と説明した。
 具体的な作業工程での順守事項については、①フロントガラスの乾拭き②サイドステップの拭き残し③ATシフトノブの前後(特にシフトノブの前は拭き残すケースが多い)④灰皿はブラシで洗う⑤ルームミラーの乾拭き―という5つの注意点を挙げ、「洗車の品質を上げ、顧客満足度を高めるためにぜひ行ってほしい」と提案した。
 また、洗車作業の完了時には「必ず洗車の仕上がりをお客様に車の車体を触ってもらって確認してもらうことが重要」としたうえで、「洗車は“見せる”、“魅せる”商品。きれいになった車をじかに体験してもらうことがお客様のリピートに確実につながっていく」と述べた。

講師の話に熱心に耳を傾ける鹿児島の受講者


洗車の作業工程を一から学ぶ熊本の受講者




◆ 神奈川で人材確保のミスマッチ解消に向けニーズ調査
  (9月15日更新)

   石油販売業界において、人材確保のミスマッチが発生しているとの認識から、神奈川県石油組合政策・環境委員会は8月23日、組合として「人材確保事業」に取り組むことについて検討することを決めた。
 同委員会では、給油所業界においては慢性的な人手不足に悩む給油所が多い一方で、業界撤退や給油所網再編、さらにはセルフ化などに伴い、失業する給油所従業員が増え、優秀な人材が他流通業に流出するケースが多くなっていることを憂慮。組合が組合員からの情報提供により、給油所マンの異動情報を管理、仲介することで、人材確保のミスマッチを少しでも解消しようと検討を開始する。
 具体的には「人材確保事業」に対して、組合員ニーズがあるかどうかを調べる組合員対象アンケートを実施することにした。




◆ 原油上昇ポスター
  (9月15日更新)

   全石連は原油価格が上昇していることを消費者に周知するため、店頭用のポスター(写真)を作成、「ぜんせき」読者組合員に提供した。ポスターは、世界的な需要拡大とOPECの生産余力縮小などを背景に2004年春から上昇基調に転じ、05年6月以降はさらに騰勢を強めている原油価格動向を、世界の原油指標とされるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の価格推移で示しており、希望組合からの注文(有償)に応じている。





◆ 給油所は狙われている
  (9月15日更新)

   警察庁が取りまとめた2005年上半期の犯罪情勢によると、刑法犯の認知件数は前年同期比13%減の約111万件で、うち給油所での発生が約5,000件あったことがわかった。給油所での刑法犯認知件数は04年とほぼ同様のペースだが、強盗事件や暴行事件は上半期だけで04年の発生件数に迫っており、来店客やスタッフの安全確保がより重要になっている。
 給油所での犯罪発生状況は表の通りで、特に強盗事件や恐喝事件の多発化が目立つ。8月にも東京や大阪で強盗傷害事件が起き、組合員給油所スタッフが怪我を負うなどの被害が出ている。給油所での犯罪が多いのは全体の6割を占める自動車盗などの窃盗が2956件、次いで3割を占める詐欺が1,408件。03年は1年間で約6万3,000件にものぼっていた自動車盗難だが、今年上期は2万5,000件と前年同期を15%下回り、うち給油所は46件と沈静化傾向がうかがえる。
 一方、強盗事件で検挙された被疑者が逃走手段として自動車を利用したケースは全体の45%(うち盗難車が9%)に達するなど、犯罪者が給油所に立ち寄る可能性は高く、その点でも2次被害に巻き込まれることがないように防犯意識と対策を高めておくことが重要といえそうだ。