2005年08月


◆ 宮城、宮崎が「緊急用ポンプ」を配置
    
(8月9日更新)


   宮城県石油組合と宮崎県石油組合は、資源エネルギー庁と全石連が普及促進を進めている「緊急用可搬式ポンプ」を県内に配置する方針を決めた。宮城県石油組合は2005年度から毎年10台ずつ、県石油組合、支部などの費用負担で購入し、5 年間で災害時対応のブロックとして整理した県下49地区に配置する。宮崎県石油組合は組合の予算で県下11支部に配置することを決めた。燃料供給拠点として、地域社会に密着した給油所の重要性を高めていくため、大規模災害発生時などでも石油製品の安定供給に支障が出ないようにするのが目的。
 04年10月に発生した新潟県中越地震では、地震災害の影響で停電となり、一部の給油所で給油機能が停止した。石油製品を求めて給油所に殺到した被災住民らに対応するために、給油所スタッフが停止した計量機を手回しで給油せざるを得なくなるなど、大変厳しい労働を強いられることになった。
 今回、一括購入を決めた「緊急用可搬式ポンプ」も手動式だが、給油所スタッフの労働負荷を大幅に軽減することが可能で、地震や台風などの大規模災害で停電となり、機能停止になった給油所の給油機能の緊急回復に役立つものと期待されている。
 これ以外にも、静岡県石油組合のほか、九州各県では福岡、大分、熊本県石油組合なども購入を予定、県石本部や各支部事務局などに配置することを検討している。

札幌総会の「SSビジネス見本市」でも紹介された緊急用可搬式ポンプ
(写真は可搬式ポンプを“体験”する全石連荒木経営部会長)




◆ 2005年度版「職場体験学習テキスト」完成
  (8月9日更新)

   全石連が2004年度から提供している「職場体験学習テキスト」(写真)の2005年度版ができ上がった。地域貢献と対外広報活動の一環として、中学生の職場体験を受け入れる給油所向けに作成しているもので、7月に全国の石油組合に正副理事長と支部長の数に応じた部数を送付した。
 05年度版は、第1章「石油に関する知識」のデータを更新したほか、より現場に近い編集を心がけ、第2章「ガソリンスタンドの仕組みと仕事」の中の“あいさつ・身だしなみ”などを改定した。希望する組合員は47都道府県の所属石油組合に問い合わせを。





◆ 高まる化石燃料の重要性
  (8月9日更新)

   BPジャパンは7月1日、都内のホテルでBP統計発表会を開催した。発表会の中ではBPグループのガス・パワーアンドリニューワブルスプランニングのマイク・スミスマネージャーなどが講演し、世界のエネルギー情勢について、「世界の人口は1時間に1万人増加している。人口増加の多くは発展途上国であり、こうした国々のエネルギー増を新エネルギー、原子力が担うのは遠い将来になる。従って、石油、ガスなどの化石燃料の重要性が高まる。また、こうした需要を賄うだけの資源は確保されている」と語った。
 需要拡大を続ける中国については「2004年は前年比15%も石油消費を拡大した。石油、石炭、水力において非常に大きなエネルギー消費を続けている。今後はガソリン、軽油といった輸送用燃料が増加することが見込まれる。ただ、省エネを積極化しつつあり、05年度の石油消費は日量90万バレル増を予測し、やや減速する。大きな需要の山は越えたと見ている」という考え方を示した。
 質疑応答の中で、原油高騰について「資源開発の効果が出るには時間を要する。ここ3~4年原油価格は40ドル以上を維持するだろう。ただ、この高い水準が長期的に維持されるとは考えていない」とし、一方で、原油高騰の要因とされる製油所不足については「製油所の収益リターンは低い。BPとしては6~7割程度に製油所投資を抑えている。今後、原油は重質油が増加することが予想されるため、高度化投資は行うが、全体的なポートフォリオを変更する考えはない」とした。








◆ 昭シェルがCA担当課廃止
  (8月9日更新)

   昭和シェル石油は7月15日付でリテール販売部エージェント課を廃止した。エージェント(CA)方式を3月末で廃止したことに伴うもの。CA方式は1998年に同社が先鞭を付け、同社は2000年以降にCA展開を本格化し、01年4月にエージェント課を置いた。




◆ 「奈良石商ブランド」待望論
  (8月9日更新)

   販売子会社の競争力を強める元売各社に対し、奈良県地場業者の危機感は高まっている。激しいシェア競争を元売子会社と行うことが現実となり、各地の業者は既存の精販関係に不信感を強めている。こうした業者からは商売を続けるシンボルとして、奈良県石油商業組合の商標(写真)に期待する声が上がり始め、同県石商も2006年に迫った商標登録の更新を行う意向を固めている。
 同県では次々と進出する販社給油所やコミッションエージェント方式の給油所の横行、県外業者の安売りなどが目立ち、「このままでは元売の販売政策に埋没する」と危機感を強める販売業者が多い。
 この不安が今後の経営指針に大きな影響を与え「いま生き残る岐路に立っている」と感じる業者が増えている。
 業者からは「奈良県石商の商標で商売を続けられないか」という要望も強く、既存の系列関係を脱し、同県石油協同組合の行う石油製品斡旋事業などを利用した“奈良県石商ブランド”の活用を求める声も現れている。
 こうした声に関係者も「JAがオリジナルブランドで商売を当たり前のように行う時代。プライベートブランドとは違い、地元石油業界を統一するブランドとして真剣に実現を考える時期にきたのでないか」と提言。
 同県石商も06年で10年を迎える商標を更新し、さらに組合員に利用しやすいものにしていく意向を示している。





◆ 税制改正要望骨格まとまる
  (8月9日更新)

   全石連政策・環境部会は7月7日、2006年度の税制改正要望の骨格をまとめた。
 摘発された軽油密造施設の処分や不正軽油の材料となる灯油やA重油の供給者に対する罰則創設など、軽油引取税の脱税防止に向けてもう一段の対策強化を求める。そのほか、特定道路財源の一般財源化や環境税導入案に断固反対していくほか、ガソリン税と消費税の二重課税排除も訴えていく。
 9月の同部会で最終案を詰めたうえで理事会の承認を経て、国や政府与党に要望運動を実施する予定で、石油政治連盟も同案を軸に要望をまとめる方針。
 軽油引取税の脱税防止対策強化に向けた具体的要望は3点。①密造施設が二度と使われないようにするため設置許可の取り消しや使用停止命令を発することができるよう関係法律の改正を求める一方、②こうした密造施設に不正軽油が製造されることを知りながら混和材料である灯油やA重油などを供給・販売した者への罰則の創設を求める。また、③現在、資源エネルギー庁の行政指導で行われている識別剤の添加について、添加の義務付けと抜き取り行為の禁止を法定化するよう求める。
 07年度以降、余剰が生じるといわれる道路特定財源の一般財源化・使途拡大・転用に反対するとともに、ガソリン税、軽油引取税を本則税率に戻すよう運動する。また、環境省は04年に続き環境税導入構想を提出するとみられるが、04年の反対運動同様に業界を挙げて導入を阻止していく。
 このほか、05年度末で期限が切れる農林漁業用無税重油制度、国産A重油石油石炭税還付制度について延長要望運動を展開し、ガソリン税相当額の貸倒れ還付制度、販売店を対象とする軽油引取税貸倒れ救済制度の創設なども訴えていく方針だ。




◆ Jエナジーが中国に超低硫黄軽油を輸出
  (8月9日更新)

   ジャパンエナジーは中国の大手石油会社チャイナオイルの在日法人チャイナオイル・ジャパンとの間で、超低硫黄軽油の輸出に関する長期契約を締結した。
 契約期間は2005年4月1日~06年3月31日までの1年間(契約締結日は05年6月24日)で、年間約14万キロリットル(3万5,000キロリットルを年4回)を鹿島石油鹿島製油所から主に中国向けに輸出する。出荷する軽油は契約上では硫黄分50PPM以下だが、実際には10PPM以下のサルファーフリー軽油となる。




◆ 「車上狙い」を撃退!盗難防止装置を発売
(8月9日更新)

   全石連共同事業部会は新斡旋商品として、車上盗難防止装置「オートポリス」を2005年8月から発売した。車上盗難が急増していることから、給油所にとっての油外商品として有望と判断した。
 「オートポリス」は松下電工が02年に開発した防犯機器。今回、組合員に斡旋するのは、音圧センサーで威嚇する「M-H」タイプ、音圧センサーとひとセンサーを組み合わせた高性能の「MP-H」(写真上)タイプ、さらに、通報機能を付加した「アンサーバック」タイプの3種類。シガレットソケットから電源を取り、サンバイザーに差し込むだけの簡単さが受けている。(写真下)
 機関紙「ぜんせき」の「新収益創造力(VOL.343)」(1月13日付・大阪版)などでの紹介を通じて、組合員給油所ではドライバーに販売するだけでなく、給油所の預かり車両の盗難防止のために導入するケースが増えている。
 組合員斡旋価格は、「M-H」が7,300円、「MP-H」が1万1,780円、「アンサーバック」が2万4,800円。
 すでに受注を行っており、詳しい問い合わせなどは都道府県の石油組合へ。







◆ ガソリン転嫁が鈍化
  (8月9日更新)

   経済産業省は7月15日、5月分の「原油価格上昇の影響に関する調査結果」を発表した。4月コストに対する転嫁率は全油種で87%にとどまり、収支損0.25円が発生した。3ヵ月累計の収支損は2.11円でコスト転嫁ができず、依然、水面下の経営が続いている。
 油種別では、4月対比で消費者向けガソリンの転嫁率が91%で再び鈍化、0.19円の収支損が発生した。これに伴い3ヵ月累計の収支損は1.34円に拡大した。さらに軽油も4月対比で0.47円、3ヵ月累計で2.88円の収支損に陥った。灯油は4月対比の転嫁は大きく進んだものの、3ヵ月累計では、1.77円の収支損となった。





◆ 際立つ中間留分の卸上昇
  (8月9日更新)

   ガソリンに比べて灯油、軽油、A重油の卸価格の上昇が際立っており、灯油を除き、産業用油種の色彩が強い中間留分のコスト競争力を一段と低下させている。
 石油情報センターの卸価格調査によると、この1年間(2004年5月と05年5月の比較)のガソリン卸価格は12.2円上昇したが、同期間の軽油の上げ幅は14.7円、灯油は15.1円だった。この結果、税抜きの月別卸価格は05年1月以降、軽油がガソリンを上回っており、灯油も2~4月の3ヵ月間、ガソリンよりも高かった。これまでガソリンは軽油や灯油と比較し2~4円高めに推移していたが、最近は「中間留分高・ガソリン安」の傾向が定着しつつある(グラフ参照)。
 また、スポット市場の軽油と灯油の上昇幅はガソリンの2~3倍に達しており、A重油も同じような動きを見せている。この流れが定着すると産業用エネルギーの天然ガスなどへの転換がさらに加速されるのは避けられず、販売業者からは「(中間留分に傾斜した卸価格の上昇は)産業用価格の適正化というよりも、需要縮小に与える影響の方がはるかに大きい。元売としての“防衛策”も必要ではないか」とする声が多くなっている。





◆ 山梨がインターンシップ活用呼びかけ
    
(8月9日更新)


   山梨県石油組合は、県内高校の進路指導担当教諭を迎え、2006年春の新卒採用に向けた就職懇談会を開催した。
 輿石保理事長はあいさつの中で「高校新卒者の積極的な採用で、業界の若返りを図りながら活気のある職場を作っていきたい」と高校新卒者への期待を述べた。
 西川一也副理事長は、「当社も今春、高校新卒者を採用したが、全員が優秀で頑張っている。学校側にはインターンシップをもっと活用していただき、会社を理解してもらえば雇用のミスマッチもなくなるはず」とインターンシップの積極的な活用を呼びかけた。
 出席した進路指導担当者からも、業界就職に向けて求められるスキルを問う声が相次ぐなど、活発な意見交換が行われ、業界への関心の高さを示した。




◆ 広島が青年部会設置を決定
  (8月9日更新)

   広島県石油組合は理事会で、早ければ8月中旬、遅くとも9月上旬に青年部会を設置することを決めた。青年部会メンバーとして現在、各支部から34人の推薦者があり、このうち19人から賛同を得ている。早急に設置したいとの意向もあって、理事会で坂東辰男理事(芸備燃料社長)を代表世話人に選出、今後は事務局と具体的な準備に入り、早期の設立を目指すことを決めたもの。




◆ 宮城が災害への迅速な対応目指し合同訓練
  (8月9日更新)

   宮城県石油組合社会貢献委員会は2004年度から県下組合員給油所が大規模災害時に組織的な対応ができるように、地域住民に迅速な支援をするとともに消防や県・市町村の緊急支援活動への協力などを行う組織作りを進めてきた。同年度に組織をまとめ、49ヵ所の拠点給油所を設定、給油所の防災拠点としての役割・対処法を明示した支援マニュアルの配布などを実施した。05年度計画では組織の詳細を決め、救急救命の講習などの教育、給油所と消防本部との調整・訓練など、いつでも災害に対応できる体制を構築することとしている。
 このほど開かれた05年度最初の同委員会では、「かけこみ110番」と大規模災害防災対策・緊急支援活動体制の整備に関する05年度計画を承認した。
 まず、各委員が共通の認識を持つため、組合員給油所の防災協力店としての役割として、①災害時の情報の収集伝達(緊急連絡網の整備)②被災地域における初期復旧活動③緊急支援のための統括本部の設置などの活動ができる組織の立ち上げ④緊急車両への給油⑤被災住民への組織的な支援―を確認した。
 04年、組合員に「大規模災害マニュアル」を配布し役割や対処法を明示したが、これを実際に緊急時に役立てるためには、日ごろからトレーニングなどにより、個々の防災能力を高める必要があり、また、消防本部との調整・合同訓練、住民への周知などでカバーするために、ブロックごとに地元消防本部と各ブロック組合員代表とともに研修会を開き、これら課題を調整し、災害対策組織の整備をする。さらに、研修会終了後、一般組合員を対象に救急救命・防犯活動の研修を行うこととした。
 防災訓練は災害対策本部となる組合事務所で「災害時における組織検証のための図上訓練および防災実地訓練」を実施する。
 住民への周知活動として、組合ホームページに「防災・緊急避難所マップ検索システム」を年内に構築するほか、社会貢献事業の一環として、給油所が緊急避難場所と防犯活動の拠点を目指すという内容の新聞広告を地方新聞に4回掲載することとし、詳細は今後詰めていく。さらに小学生を主な対象に、防犯(かけこみ110番)をテーマにしたCD―ROM5,600枚を小学校などに配布、また、防災・防犯用それぞれのポスターの作成配布も実施する。そのほか給油所向けに「防災・防犯マニュアル」も作成する。
 また、04年以来、同委員会は災害対応型給油所の完成を目指し、拠点給油所の地下水など独立給水設備・貯水装置などの有無を調査するとともに内燃機関による発電装置・緊急可搬式ポンプの導入を検討している。今年度から同ポンプに50%の補助が得られるようになったことから、さらに25%を組合で補助し、拠点給油所を優先して毎年10台の導入を5年間続ける。05年は県中央ブロックの仙台に4台、その他3ブロックに各2台計10台を導入することを決めた。

05年度中に10台の導入が決まった緊急可搬式ポンプ




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