2004年09月


◆ エネ庁が土壌対策拡充へ制度改正
    
(9月22日更新)


   資源エネルギー庁は、給油所を対象に実施している土壌環境保全対策補助事業を、事業者がより効果的に利用できるよう制度改正に着手した。全石連の政策・環境部会(小浦務部会長)が2004年7月に実施した同補助事業に関する実態調査を踏まえ、エネ庁に補助対象経費の上限額引き上げなどを要望していたもので、エネ庁はこうした要望をもとに改正作業に着手し、2005年度政府予算の概算要求にこの拡充策を反映させた。
  エネ庁は03年度から給油所を対象に「土壌汚染未然防止対策事業」と「土壌環境汚染検知検査事業」を創設し、老朽化した地下タンクや地下埋設配管からの油の漏洩防止に取り組むことにした。未然防止対策事業は石油協会を通じて、検知検査事業は全石連を通じて実施している。
  さらに、2004年度からは土壌汚染未然防止対策事業として、漏洩の危険性の高い地下タンクや地下埋設配管の撤去または入れ替え費用のほかに、漏洩などがあった場合の土壌浄化費用も補助の対象となった。
  しかし、現在この地下タンクや地下埋設配管の撤去と、追加された土壌浄化費用の補助対象経費上限額は合わせても1,300万円で、実際にタンクの撤去は出来ても浄化費用まで賄うのは難しいのが実情となっている。エネ庁ではこの実態を考慮して、土壌浄化費用を別建てにしたうえで補助対象上限額を6,000万円に設定する一方、現在の地下タンクや地下埋設配管の入れ替え工事についても、現行の1,300万円の上限額を2,500万円に引き上げる。
  また、検知・検査及びタンク撤去工事の補助対象要件である「埋設15年以上」という基準についても撤廃する。




◆ 甘利自民党筆頭副幹事長に不公正取引への制裁措置適用など
     要望

  (9月22日更新)

   全石連の関正夫会長と全国石油政治連盟の小澤二郎会長らは8月20日、「一木会」メンバーで自民党の中小企業調査会会長を務める甘利明同党筆頭副幹事長に会い、不当廉売や優越的地位の濫用など、不公正取引について罰則を強化するよう求めた(写真)。
  関会長は、「不公正取引の存在が独自経営を目指す給油所事業者の大きな障害になっている」と述べ、「なんらかの政策を講じていただかなければ中小企業は8割以上が潰れてしまう」と強い危機感を示した。全石連側からは関会長のほか森洋副会長、河本博隆副会長・専務理事、副島忠良油政連理事らが出席した。
  同席した「若手議員の会」の西川公也副会長(内閣府政務官)は、「不当廉売などの不公正競争が一部業者のやり得になってしまっているのでは独禁法の意味がない。まじめな事業者が正当な利益を出せるよう自民党も努力すべきだ」。田中和徳幹事長(外務政務官)は、「政策の不備に対する中小事業者の不満が高まっている。ルールを明確化すべきだ」と中小給油所事業者の声を代弁した。
 自民党の独禁法調査会の副会長でもある甘利筆頭幹事長は、「まじめな業者が淘汰され、(不公正取引などによって)上前をはねるような業者が生き残るのでは問題。法律の問題点や整備する内容について具体的に整理したうえで、独禁法調査会で検討していく」と述べた。





◆ 「環境税」議論が本格化
  (9月22日更新)

   経済産業省の産業構造審議会環境部会は8月4日に開催した第24回地球環境小委員会で、同委員会の中間とりまとめを行った。今回の中間取りまとめは、今後の地球温暖化対策推進大綱の評価・見直し作業に生かすとともに、環境と経済の両立という大原則に沿った合理的で実効性のある対策が促進されるよう実施したもの。
 中間取りまとめでは、石油業界などにとって大きな関心事となっている環境税についても言及し、京都議定書の目標達成を図る一つの手法として採用すべきという指摘がある一方、(1)エネルギー消費の増大が著しい民生・運輸部門における効果が不明確、(2)米国、中国などと厳しい競争関係にある国内産業に悪影響や産業の海外移転を促し、地球規模の温暖化防止に逆行、(3)温暖化防止のための予算が既存の枠組みの中ですでに十分に確保されていること―など、環境税導入への反対意見も記述された。




◆ 北海道・ふらの農協のセルフが24時間営業
  (9月22日更新)

   北海道富良野市で、ふらの農協運営のセルフ給油所が2004年7月初めから約2ヶ月にわたり24時間営業をした。24時間営業は観光客需要が見込める8月末日まで実施され、農協組合員の利用が本来のものである農協給油所が、員外への増販を目的に営業時間を延長したことに対し、市内の商系業者は疑問の度合いを深めている。
 富良野市内唯一のセルフで、さらに同市内でただ1ヵ所の24時間営業を実施したのはJAふらのホクレン新富給油所。これまでも営業時間は午前6時から深夜零時までと市内では最長で、農協組合員ではない会社員や若者の早朝や深夜での利用が多い。
 7月から8月末に限定しての24時間営業も、主に観光客を狙った営業対策と見られている。地元商系給油所は、2003年夏に開業したこの農協セルフに現金客を徐々に奪われており、農協法にある員外利用20%以内の原則を無視したふらの農協の姿勢を強く疑問視している。




◆ 不公正取引に対する制裁措置を公取委が検討表明
  (9月22日更新)

   公正取引委員会は2004年4月、課徴金の引き上げ、犯罪調査権の強化などを骨子とする独禁法改正案を公表し、同改正案に関するパブリックコメントを求めていたが、同委員会は8月4日、全石連を含めた各種業界団体などから提出された「意見」とそれに対する公取委の“見解”を公表した。
 全石連は独禁法改正に際して、不当廉売、差別対価、優越的地位の濫用などの不公正取引に対する規制強化を要望し、「より実効性を高めるために、不公正取引の禁止を独禁法に条文化し、制裁措置を導入すべき」と提言。また、条文化の検討とともに、景品表示法のような防止法の制定も考慮すべきだとしていた。さらに、差止請求制度が実質的に機能していないことを指摘し、「この制度を活性化させるため、被告が文書提出を拒む際、正当な理由があることを立証させる規定を設ける必要がある」と提言していた。
  不公正な取引方法に関する全石連の「提言」に対し、公取委は罰則を強化する改正独禁法の抑止力が期待できるとしたうえで、関係団体などとの意見交換を行い、検討していくとの考えを示した。