2004年06月


◆ 香川県で2004年度全石連総会開催
    
(6月7日更新)


   全石連(全石商・全石協)と全国石油協会の3団体は5月28日、高松市で2004年度通常総会を開催し、関全石連会長の4選、山口石油協会会長の再選を決めた。関会長は「わが国の石油産業が持つ構造的な問題の解決」の必要性を強く訴えるとともに、全国の組合員に給油所経営の「量から質」への意識改革を要請した。数多くの来賓が見守る中、混迷度を深める石油販売業界を「量から質への経営転換」によって再生させることを課題とした“関全石連執行部”は、「組合活動を通じて経営を改革しよう」とした大スローガンのもと新たなスタートを切った。

400人以上が出席して開催された全石連・石油協会の通常総会




◆ エネ庁・高度化研が中小給油所の経営革新で提言
  (6月7日更新)

   中小給油所事業者の生き残り策を研究してきた資源エネルギー庁石油流通課主催の「中小SS事業者経営高度化研究会」は5月26日、中間報告をとりまとめた。
 報告書では、ガソリン需要の頭打ち、価格やマージンの低下等の結果、事業者や給油所が減少している一方で、大手事業者を中心にセルフ給油所が増加し、元売直営化が進展、さらに、大手流通業者の市場参入も増えている中で、中小給油所事業者にとって、従来の量販指向は経営を維持するうえで意味をなさなくなっていると指摘。
 今後、小売市場が「消費者優位」、「工夫をした者が伸びる時代」、「自分の顧客を見る経営」にシフトしていく中にあって、中小給油所事業者の経営スタンスは、(1)自社の経営資源を生かせる「土俵」の発見、(2)「量」ではなく「質」を追求する、いわゆる「接客業」への転換、が必要と提言している。
 そのうえで同業者同士や異業種との共同化や、進化するIT環境を取り込んだ情報化の徹底により、効率化、収益管理、顧客管理を実現していくことが必要と指摘した。
 こうした分析を踏まえて小規模給油所事業者は、他では真似のできない「売り方」で接客業としての個性的な給油所作りが必要と提言。中規模事業者は、他社との連携による地域での集中・効率化、個性化によって生き残りの道が開ける、と提言した。




◆ 官公需施策の報告書案まとまる
  (6月7日更新)

   中小企業の官公需施策について検討してきた中小企業政策審議会基本政策部会と取引部会の検討小委員会は5月24日、中小企業の経営基盤強化のためには引き続き同施策の積極活用が必要だが、中小企業の受注機会の拡大のためには、現在の官公需発注情報の拡充などを進める必要がある、とする報告書案をまとめた。
  官公需適格組合についても発注機関側が制度の意義をより認識する必要があると述べ、今後、周知徹底していくよう求めた。全国の石油組合が官公需適格組合による積極的な共同受注を実施していることから、全石連と油政連は同制度の一層の徹底を求め各方面に要望運動を展開。こうした中小企業者側の声が受け入れられた報告案となった。




◆ 全国理事長会議で元売販売政策に問題提起
  (6月7日更新)

   全石連は5月13日に開いた全国理事長会議で、「元売の直販化・子会社政策」をテーマに、近畿支部の理事長らから問題提起を求めた。ブロックごとに理事長から販売業界が抱える課題について、意見発表を求めるスタイルは前回の理事長会議から採用しているもので、今回は元売の積極的な流通市場への進出によって商権を奪われる販売業界の苦境を訴える声が相次いだ。
  小浦務近畿支部長が、「需要が頭打ちになる中で、我々は給油所の“技術力”を向上させなければならないが、元売の直販傾向が強まり、市場環境が変化している」と指摘し、各理事長に意見を求めた。
 大阪の菊田宏理事長は、「元売子会社の肥大化が進んでいる。特約店を通じたシェア確保から直販に切り換えたものであり、社有セルフがその道具になっている。直販の拡大は元売の精販分離の前駆的な減少と捉えることもできるのではないか」とし、「独立系の我々が生き残るためには、量ではなく、質を追求する経営を堅持する以外にない」と強調した。また、京都の松田好民副理事長は、「京都では特定の元売の子会社シェアが9割程度までになっている。メーカーが小売に参加することの是非を問いたい」と訴えた。兵庫の加藤俊次理事長は、「毎年4%ずつ組合員が減少し、ある系列では特約店がほとんどいなくなっている。これまで我々は元売とともに石油産業を支えてきたという自負を持っていたが、それがなくなりつつある。全石連の執行部には、まっとうな商いをしている生業の我々が(元売に)淘汰されないような対応策を期待したい」と要請した。
 これらの問題提起を踏まえ、小浦支部長は、「少なくとも、(子会社に有利な)アンフェアな取引慣行を解消することが最優先されなければならない」と訴えた。




◆ 「独禁法改正案」今国会提出を見送り
  (6月7日更新)

   自民党の独禁法調査会は5月14日、自民党内で開いた会合で、公正取引委員会が予定している独禁法改正案について、同党としての見直し案を取りまとめた。その結果、独禁法改正に向けては2004年中に国会提出することとし、今国会への提出は事実上見送りとなった。また、同改正案については課徴金の引き上げだけでなく、ダンピングに対する実効性担保措置を講じるほか、中小事業者に不利な不当廉売、差別対価などについても厳正な対処方針を盛り込む方向で引き続き関係方面から意見を聴取するよう求めた。
 2003年10月に公表した政権公約で自民党は、「自由な経済活動の保証、企業の国際競争力強化を目標に、公取委の権限強化や課徴金の引き上げなどに向け改正案を国会に提出する」と発表している。公取委は2003年の独禁法研究会の報告書をもとに独禁法改正案をとりまとめ、自民党独禁調査会での説明を通して今国会での成立を目指していた。
 しかし、課徴金の引き上げに反対する日本経団連などの抵抗や、自民党内での「カルテルだけでなくダンピングなどの罰則も強化すべき」との意見もあり、公取委の改正案の見直しが求められていた。
 見直し案では、「中小企業者に不当な不利益を与える優越的地位の濫用、不当廉売などの不公正な取引に対し、積極的に措置を講ずるなど迅速かつ厳正に対処すること」とし、こうした内容を踏まえて改めて改正案を提出するよう要請した。
 出席議員からは、「カルテルだけでなくダンピングなどにもきちんと対応するべき」、「不公正取引に対する措置を明確にすべき」などの声も出たが、一方で慎重論も出ており、いまだ予断を許さない状況だ。