2004年04月


◆ 2008年度までの石油製品需要見通しを発表
    
(4月7日更新)


   総合資源エネルギー調査会の石油市場動向調査委員会は、2004~08年度までの5年間における石油製品の需要見通しを発表した。それによると、2004年度以降は原発停止による重油特需が収束することから、燃料油の総需要はマイナス成長が続くことが示された。今後、5年間において毎年、需要の伸び率がプラス成長を続けるのはガソリンとジェット燃料だけ。注目のガソリンは燃料油全体に占める構成比が2004年度の25%から2008年度には27%に拡大し、石油業界における存在感をさらに増大させるが、伸び率は1%に届かない低成長化が顕著になる。
 製品別にみると、ガソリンは主要燃料の中では唯一、毎年需要を拡大する。ただ、2004年度予測は6,084万キロリットルで、伸び率は前年度比0.8%増にとどまる。2003~08年度の平均伸び率も0.5%増と低い。2008年度の需要見通しも6,179万キロリットルとなり、2003年度(実績見込み)比で144万キロリットルの微増、明らかに低成長期に突入することが示された。要因は自動車の燃費改善で、ガソリン車の保有台数は2004年度以降も1%前後のペースで増加するが、その増加分を燃費改善が相殺し、大きなガソリン需要増にはつながらないと見通した。





◆ 東京工業品取引所が石油市場大改革
  (4月7日更新)

   東京工業品取引所は、ガソリンと灯油について、7月に、これまで5年間の試験上場から本上場へ移行することに伴い、石油当業者からの要望に沿って、従来20日であったガソリン、灯油、軽油の納会日を25日に変更する。
  これによって、現物受け渡し細則の決定が月末となり、元売・商社などの大口当業者の相対市場であるJOXや、業転現物の価格指標との整合性が高まり、相場の空白期間も短縮される。これらによって現物市場との相関関係が高まることが期待され、現物と先物の両市場の相関関係が深まる効果が期待される。
 また、導入を目指しているEFPおよびEFS取引は、元売間などの現物取引数量が大きく膨らむ取引において、相対で売買を成立させた両者が先物市場で反対売買を行うことで、相互の価格変動リスクを回避させながら、東工取相場との連動性を断つことで、極端な相場変動を回避させる機能を持つ。欧米石油先物市場では一般的に行われているもので、国内では初めての試みとなる。東工取が同取引を取り込むことで、JOXとの相互補完機能が備わるほか、油種や受渡方法などがオーダーメイド型となる取引での活用が可能となる。
  また、新規上場品目としてLPGを明記し、さらに先行上場する金の推移を見ながら、石油オプション上場の可能性も探る。




◆ 灯油とガソリンの誤売火災で販売業者に有罪判決
  (4月7日更新)

   2001年3月、福島県いわき市平で灯油と間違ってガソリン20リットルを誤売、購入した塗装店でストーブを点火したところ火災が発生し、母子3人が焼死するという事件があった。このほど福島地裁いわき支部で、ガソリンを販売した高萩新被告に「注意義務を尽くさなかった」として禁固1年、執行猶予3年(求刑禁固1年6ヶ月)の判決が言い渡された。弁護側は「過失の評価に不服がある」として控訴した。福島県石油組合では、「事件が起こったときに、全組合員にポリタンクにガソリン販売をしないように徹底した。今後とも組合として誤売のないよう徹底していく」と強調している。
  なお、ガソリンを購入した塗装店の男性2人とストーブに給油した女性従業員の3人には罰金刑が確定している。




◆ リスクマネジメントビデオ第2弾を作製
  (4月7日更新)

   全石連は、経営高度化調査・実現化事業の一環として、リスクマネジメントビデオの第2弾「狙われたサービスステーション」を作成し、全国の石油組合に配布した。2003年8月の胆振をはじめ、全国28会場で実施した「リスクマネジメント研修会」が1月27日の福岡での開催で終了したが、本ビデオは、同研修会に参加できなかった組合員のために作成したもの。給油所スタッフおよび経営者が、近年増加傾向にある暴力団などによる不当要求事件の現状とその防止対策について理解することを目的としている。
 ビデオでは、給油所に過失のあるクレームの場合、いいがかりの場合、車両盗難が起きた場合など、給油所で実際に発生した不当要求事例を通して、不当要求の発生原因と防止対策を解説。万一、不当要求があったとき、給油所スタッフと経営者が毅然として対応できるよう具体的な対処方法をわかりやすくまとめている。




◆ 茨城が共同化・協業化でニーズ調査
  (4月7日更新)

   茨城県石油組合がまとめた「マーケティングリサーチ等事業調査報告書」によると、組合員に対し共同化・協業化事業への関心について聞いたところ、「内容により、程度は異なるが関心がある」が55%を占め、「大いに関心がある」(6%)と合わせると、6割が何らかの興味や関心を持っており、潜在的なニーズがあることを伺わせた。
 取り組みにおける推進上のネックについてはグラフの通り、「事業化に参加する業者間の利害調整」が29%で最多となった。このほか、「推進の核となる人材の存在」(18%)などが高かった。
 将来的に検討する価値があると思われる事業については、「産業廃棄物共同処理事業」が30%で最も多く、このほか、「灯油共同配送事業」(12%)、「車検システム共同化事業」(12%)などとなっており(複数回答)、スケールメリットを生かしたコスト削減を指向する傾向がみられる。
 また、共同事業化が実現へ向け検討された際の参加意向については、「参加・事業化へは状況をみながら」(43%)と「積極的に参加」(5%)を合わせ、ほぼ半数が参加意向を示した反面、「現時点では参加意思なし」が47%と二分された形だが、前問のように、約6割がなんらかの興味や関心を持つなど、潜在的なニーズがあることを勘案すると、将来的な契機しだいでは、取り組みが増える可能性を感じさせる。
 事業化推進の中心(機関)では、「地域単位の事業に関心のある業者」(42%)が最多、次いで「石油組合主導でまとまった業者」(26%)であることから、組合を推進役として期待する意向も多く、“共同化・協業化に対して組合が果たしていくべき役割について”でも(複数回答)、「推進役としての中心的役割」(34%)、「各種の情報提供」(30%)の順に多く、組合への期待感の高さが表れた形だ。





◆ 全石連が4月から「SS土壌浄化保険」スタート
  (4月7日更新)

   全石連共同事業部会は4月1日から、「SS土壌浄化保険」の取り扱いをスタートした。一部元売にガソリン(ベンゼン)の漏洩補償をする保険はあるが、ガソリン以外の灯油や軽油などの漏洩による事故を含めて幅広く補償する組合員給油所向けの保険は初めて。2003年2月に土壌汚染対策法が施行されるなど、土壌環境問題が注目される中、万一の給油所による土壌汚染を補償する待望の保険が誕生したことになる。また、保険加入の前提条件である事前検査の一つとして、全石連が補助窓口となっている土壌汚染検知検査事業の補助金交付対象検査も含まれている。