2003年10月


◆ 北海道知事に軽油脱税対策で要望
    
(10月14日更新)


   北海道石油業協同組合連合会の杉澤達史会長はじめ執行部と、河辺善一北海道油政連会長は9月24日、高橋はるみ道知事に面会し、混和軽油脱税防止対策と軽油引取税の罰則強化への取り組みを重点的に行うよう強く求めた。道庁知事応接室で高橋知事に面談し、杉澤会長が「脱税目的の混和軽油は正規に軽油引取税を納めている石油販売業者と、我々から購入している流通業者の経営を圧迫する。新知事に防止対策および罰則強化を期待したい」と述べ、道内で流通している規格外軽油の製造禁止などを要望した。これに対し同知事は、「軽油引取税は道税の柱であり、脱税対策には新体制を組んで動き出している。効果が出るまでもうしばらく時間をいただきたい」と答えた。




◆ 出光北海道製油所再出火で出荷再開目途立たず
  (10月14日更新)

   十勝沖地震の影響で9月26日に出火した出光興産北海道製油所で28日に再び出火を見たことで、生産と出荷の再開見通しが立たない状況となっている。暖房油を中心に在庫を積み増すシーズンとなっていることから、元売各社は北日本の需給を慎重に判断しながら、代替策の打ち出しに追われている。再出火を起こしたナフサタンクは29日午後になって倒壊し、出光・北海道製油所の再稼働・出荷の見通しは立っていない。北日本で製油所を有する新日本石油も麻里布製油所が停止している影響で、「代替の余地が少なく厳しい状況」と言う。




◆ 全石連と公正取引委員会が意見交換
  (10月14日更新)

   全石連は、元売が進める販売子会社を通じた直販比率の拡大や特約販売契約など各種の契約書における内容などについて、公正取引委員会と幅広く意見交換した。
 全石連側は意見交換の中で、「(2001年に示された)ガイドラインをさらに明確な判定基準を含めたものにすべきではないか」(杉澤達史北海道支部長)と求めたほか、「恣意的な社有給油所のリース料なども差別的な取り扱いとなるはず」(小浦務副会長)と問題提起した。また、「(差別対価などを申告すれば)元売からの“仕返し”があるのではと恐れる販売業者の心理を理解してほしい」(早山康之副会長)としたのに対し、松山隆英取引部長は「申告をきっかけに、そのような対応があれば由々しき事態であり、 “警告”以上の措置の端緒となり得る」と回答したほか、改めて「まず申告してもらうことが重要。具体的な事例を明確にすることで、次のステップに進むことができる。事実に基づく対応が最も効果的だ」と強調した。
 このほか、特約販売契約に関連し、「元売とは販売契約のほか、POS利用承諾、商標使用など多くの契約を結んでいる。個々の契約書ではなく、契約書類を総体として捉えた場合、元売と販売業者の地位が極端に異なる契約内容になっているという視点を持ってほしい」(荒木義夫経営副部会長)との要請に、松山部長は「これらの契約書を使い、実際にどのような対応をしているのかという問題意識をも持つことは必要だ」と述べ、一定の理解を示した。




◆ 新宿渋谷支部が3警察署と連携して不当要求抑止へ連絡会設置
  (10月14日更新)

   東京都石油組合・新宿渋谷支部の渋谷区内組合員26社・27給油所は9月17日、代々木警察署で不当要求対策連絡会の設立総会を開き、代々木、渋谷、原宿の3警察署と連携して不当要求を抑止する組織化を図った。同支部内ではこれに先立ち、7月に新宿区戸塚署管内の9給油所が業界独自としては全国で初めて不当要求防止対策協議会を立ち上げているが、行政区単位での連絡会設置も全国初となる。
 同石油組合では支部・地域単位での不当要求防止対策組織の設立を呼びかけているが、今回は渋谷区内全域が対象となったことから、名称を「渋谷支部不当要求対策連絡会」とし、今後、新宿区内も含めた新宿渋谷支部全域に広げていきたい考え。総会では大家支部長を会長に、市川正紀副支部長を副会長に選出するなど、連絡会についても渋谷区内の支部役員を中心にした役員で構成するとともに、3警察署の(刑事)組織犯罪対策課長を顧問に迎えるなどのメンバーを決め、会則を定めた。




◆ 総務大臣へ軽油脱税対策の強化を直接要望
  (10月14日更新)

   全石連、全国石油協会の正副会長、及び全国石油政治連盟の会長と「ガソリンスタンドを考える若手議員の会」の幹部は9月17日、片山虎之助総務大臣を訪ね、全石連がまとめた軽油引取税の脱税防止対策の強化案について制度化実現を要望した(写真)。この案に対し片山大臣は「法律改正に絡む問題で難しい点もあるが、罰則を強化することで(脱税を)抑制する効果は期待できる」と評価し、関係省庁とも連携して検討していく考えを明らかにした。軽油引取税の脱税防止に向けた抜本的強化対策は全石連の「21世紀におけるエネルギー税制のあり方に関する研究会」がまとめたもの。
 片山大臣は「まじめに税金を納めている人たちが不利になっていることは問題である」として、地方税法を所管する総務省としても脱税防止対策は喫緊の課題として位置付けていることを明らかにしたうえで、全石連の改正案に理解を示した。この要請には現在、総務省大臣政務官でもある吉田「若手議員の会」会長と岩永峯一同副会長、さらには同会の渡辺博道事務局長、西川公也幹事らが同席し、片山大臣への業界の訴えを支援した。





◆ 東工取が軽油上場
  (10月14日更新)

   東京工業品取引所に9月8日、軽油が上場された。2004年の1月物相場(1限月物~3限月物)が上場され、注目された初値は2万7,000円/キロリットル前後となり、インタンク向け卸相場に比類した価格帯となった。
 軽油の上場で給油所関連3油種が出揃うこととなるうえ、給油所当業者ばかりでなく大口需要家のリスクヘッジの場としても注目されているが、「一つの価格指標としては注視する。市場の活用については実取引が始まり、軌道に乗ってきた段階で検討したい」(西濃運輸)など、慎重な姿勢にある。
 現物調達手法は、現行の要綱では手続きが煩雑なうえ、最大3枚(300キロリットル)に制限される。また、軽油引取税の延納事業者の現物調達も実質的に排除されていることから、軽油が「現物と投機のバランスの取れた先物市場となる」ためには、税務当局などの理解を得た利便性の確保が、「手厚い流動性の確保」には欠かせない状況となっている。




◆ ホクレンセルフ1号店が撤退
  (10月14日更新)

   セルフ給油所の撤退が相次ぐ帯広市場で、ホクレン傘下の第1号セルフ給油所が8月31日を最後に営業を止めていることがわかった。同市場ではこれまで16ヵ所のセルフがオープンしているが、セルフ同士の激しい集客競争などを背景に、勝ち残れなかったセルフの撤退が目立っている。
 今回のホクレンを含め、同市場から撤退したセルフ給油所は4ヵ所を数える。全セルフの4分の1が市場から去っていったことになる。営業を中止したホクレンマークのセルフは、ホクレンが、廃止された商系給油所を購入して全面改装したもので、運営は地元の帯広市農協が行っていた。
 昨年6月6日のオープン時には、ホクレン初のセルフとして全道の業界関係者、一般マスコミからも注目されていた。同給油所はこのまま8月31日付で廃止される模様。帯広の廃止で、ホクレン傘下のセルフは小樽、富良野の2ヵ所になった。




◆ 中商取が来年1月に軽油上場
  (10月14日更新)

   軽油の上場に取り組んでいる中部商品取引所は、経済産業省と農林水産省に軽油上場に伴う定款変更の認可申請をしたことを明らかにした。順調に進めば12月初旬には認可がおり、2004年1月早々にも軽油が上場されることになりそうだ。
 中部商品取引所と東京工業品取引所の先物市場ではすでにガソリンと灯油が上場されており、東工取では9月8日から軽油を上場するが、中商取の軽油上場がほぼ具体化したことで両取引所で主要3油種の取引が揃うことになる。
 中商取の軽油の取引はガソリンなどと同じく20キロリットルを1枚とする計画。軽油引取税などの問題があることから、渡し方を軽油元売資格者、受け方を軽油元売と特別徴収義務者の資格を持つ石油販売業者に限定した未課税軽油の先物取引となる。毎月20日の納会では、現物受渡しも可能になるが、中商取の会員と軽油元売以外、一般の石油販売業者などの市場利用者の場合には1限月につき100キロリットル(=5枚)の制限がつけられている。




◆ ガソリン粗利が急激に低下
  (10月14日更新)

   ガソリン小売価格から原油価格、税金を差し引いた国内石油業のガソリン総粗利が8月についに25円/リットルを割り込み24.8円となった。8月下旬~9月初旬段階ではさらに低下して24.2円となっている。29.9円に達していた5月をピークに、原油価格の再上昇、小売価格の軟化で縮小の一途をたどっていたもの。最近の状況はイラク開戦を控えた原油高に直撃され、史上最悪の経営環境に沈没した2002年度平均レベルにまで落ち込んでいる。
 総粗利は精製元売と小売りの双方に配分されるもので、石油情報センターの卸価格情報やエクソンモービル系のボトム仕切りから想定すると、5月の29.94円は精製元売が16.54円に対して、給油所小売は13.4円であった。以降、6月が精製元売が15.09円、給油所が12.7円、7月が精製元売が14.47円、給油所が11.3円となっている。8月仕切りが前月比で原油コスト見合い分の1円以上の上昇を見ると、給油所粗利はさらに低下することとなり、イラク戦争直前の2003年2月に記録した過去最低値に迫ることになる。
 ガソリン小売価格は全国的に8月後半からやや持ち直す傾向が見られるが、4~5月の小売価格水準から見れば、3円/リットルの持ち出しが発生することになる。低在庫および中間期決算に向かって精製元売は全般的に強気な値取り姿勢で臨む見通しとなっている。微動にとどまっている小売価格からの差し引きで、給油所小売粗利はさらに低下する事態が避けられなくなれば、経営が水面下に落ち込む事態となる。

ガソリン価格の構成の推移 (円/リットル)
  小売価格 原油代 税金 正味価格
1995年度 112.000 9.785 56.155 46.060
1996年度 105.833 13.888 56.155 35.790
1997年度 100.667 13.263 56.055 31.349
1998年度 92.167 9.581 56.055 26.531
1999年度 95.250 13.733 56.055 25.462
2000年度 102.917 18.098 56.055 28.764
2001年度 100.917 17.292 56.055 27.569
2002年度 99.833 19.943 56.010 23.881
2003年4月 104 20.744 56.010 27.246
2003年5月 104 18.048 56.010 29.942
2003年6月 102 18.204 56.010 27.786
2003年7月 101 19.219 56.010 25.771
2003年8月 101 20.172 56.010 24.818
最近値 101 20.965 56.010 24.025
2003年度 102.167 19.559 56.010 27.686