2003年05月


◆ 2005年にもサルファーフリー化
    
(5月9日更新)


   石油連盟は4月24日、硫黄分を10ppm以下に低減したガソリンと軽油を、石油各社の対応によっては2005年ごろからの供給が可能で、2008年からは全面供給できると発表した。自動車燃料の低硫黄化については、石油業界の自主的対応として2003年4月から50ppm軽油の全国供給がスタート。一方、ガソリンは現在下限の100ppmを2004年度末までに50ppmに低減させる予定だが、石油連盟は大気環境改善に向けてはさらなる低硫黄化、いわゆるサルファーフリー化が必要と判断し、業界が対応し得る最短の導入時期を明示した。ただ、石油業界のこうした対応については新たな設備投資や製造コストがアップすることから、国の全面支援を要請。自動車業界に対してもサルファーフリー燃料が効果を発揮できるリーンバーン・直墳エンジン車の早期導入を求めた。




◆ ガソリン販売量が6,000万キロリットル到達
  (5月9日更新)

   業界筋がまとめた燃料油の国内販売数量実績によると、2002年度のガソリン販売数量はガソリン自動車の保有台数の堅調な伸びに支えられて着実に増加。特に2002年夏以降は例年以上に実績を伸ばし、直近の3月実績も未定ながら前年度実績を上回ることは確実となった。
 1976年度に3,000万キロリットルを突破したガソリンは、その13年後の1989年度に4,000万キロリットルを、1994年度に5,000万キロリットルの大台を超えた。その後の8年間も毎年度2%前後の伸びを続けており、完全な右肩上がり。2002年度も2月までの集計では5,517万キロリットルに達しており、過去の3月実績にこの上昇傾向を加味すると、この3月は500万キロリットル以上に達し、6,000万キロリットルを超えることになる。今冬の低温で需要が伸びた灯油は1995年度以来、7年ぶりに3,000万キロリットルを超え史上最高となる。一方、軽油はディーゼル車保有台数の減少の影響で1996年度をピークに減少を続け、2002年度はついに4,000万キロリットルの大台を割り込むことが確実になった。季節要因に左右される灯油を除けばガソリン、軽油の販売傾向はくっきりと分かれた。

SS関連3油種の販売量の推移 (単位:千キロリットル、%)
  ガソリン 灯油 軽油 3油種合計
販売量 前年比 販売量 前年比 販売量 前年比 販売量 前年比
1976年度

30,187

103.3 25,321 116.0 17,388 105.9 72,896 108.0
1989年度 42,740 107.6 26,996 97.9 34,828 108.7 104,564 105.3
1994年度 50,353 104.3 27,799 96.4 44,262 105.9 122,414 102.9
1995年度 51,628 102.5 30,017 108.0 45,452 102.7 127,097 103.8
1996年度 53,032 102.7 29,790 99.2 46,064 101.3 128,886 101.4
1997年度 54,089 102.0 28,134 94.4 44,567 96.8 126,790 98.4
1998年度 56,022 103.6 27,319 97.1 43,265 97.1 126,606 99.9
1999年度 57,048 101.8 28,423 104.0 42,181 97.5 127,652 100.8
2000年度 57,808 101.3 28,853 101.5 40,533 96.1 127,194 99.6
02年1月 4,525 103.6 4,371 92.0 2,925 102.1 11,821 98.7
2月 4,321 99.5 3,789 85.5 3,103 97.7 11,213 93.8
3月 5,013 102.4 3,127 97.3 3,482 98.7 11,622 99.8
2001年度 58,657 101.5 28,058 97.2 40,042 98.8 126,757 99.7
02年4月 4,861 104.3 1,684 102.8 3,239 100.3 9,783 102.7
5月 4,855 97.8 1,093 81.0 3,092 93.7 9,040 94.0
6月 4,652 98.1 1,061 91.4 3,114 94.3 8,827 95.9
7月 5,345 100.3 1,158 106.5 3,376 96.6 9,879 99.7
8月 5,833 106.5 1,154 112.2 3,388 100.4 10,375 105.0
9月 5,105 107.0 1,471 102.9 3,325 100.6 9,902 104.2
10月 4,951 103.2 1,870 118.9 3,443 100.4 10,264 104.7
11月 4,884 103.0 3,399 122.7 3,365 97.3 11,648 106.2
12月 5,414 101.9 4,982 105.0 3,473 95.2 13,868 101.2
03年1月 4,689 103.6 4,656 106.5 2,874 98.2 12,219 103.4
2月 4,584 106.1 4,272 112.7 3,081 99.3 11,937 106.5
02年度(~2月) 55,173 102.8 26,798 107.5 35,771 97.8 117,742 102.3
03年3月想定値 5,156 102.9 3,361 107.5 3,407 97.8 11,885 102.3
02年度想定値 60,329 102.8 30,159 107.5 39,178 97.8 129,627 102.3




◆ 「若手議員の会」に政治支援要請
  (5月9日更新)

   全石連と油政連は4月15日に開かれた自民党の「ガソリンスタンドを考える若手議員の会」の総会に出席し、軽油引取税脱税に対する罰則強化を強く要望するとともに消費税の総額表示義務付け問題への理解と支援を求めた。軽油引取税の脱税問題については、混和脱税事件などが後を絶たないことから、罰則の強化などの抜本的な防止対策の早期実施が必要と訴えた。消費税の総額表示義務付けについては業界側が、価格転嫁の困難性を訴えるとともに、罰則規定がないために価格表示方法がばらばらになり、消費者の誤認や混乱が生じる可能性があるとして、義務付けの対象から外すことを求めた。さらに長年の課題である貸倒れ発生時のガソリン税相当額の販売業者負担の回避に向けて、精製元売を通じた還付制度の創設を要望した。




◆ 2002年度倒産件数過去最悪に
  (5月9日更新)

   2002年度(2002年4月~2003年3月)の石油販売業者の倒産件数は88件で、過去最悪となった。これまで最も倒産件数の多かったのは2000年度の72件だったが、それを大きく上回った。2002年度の負債総額は225億円で過去最高を記録した2000年度の267億円に次ぐ規模となった。石油販売業界は、景気低迷に加えて自由競争による生き残り競争とセルフ給油所の増加による市況の低迷でマージンが減少。事業の収益性の悪化が加速した結果、自ら選択可能な事業譲渡や廃業ではなく、倒産という最悪の事態に追い込まれるケースが増えた。





◆ 商社がバイオ燃料プラン
  (5月9日更新)

   バイオマスエネルギーの事業化計画を進める三井物産と三菱商事は4月3日に開かれた総合資源エネルギー調査会の燃料政策小委員会に出席し、それぞれの事業の取り組み状況を説明した。
三井物産はサトウキビなどから生産するバイオマスエタノールを、主にブラジルやインドから輸入し、ガソリンなどに混合して販売する計画。一方の三菱商事は、パーム油から生産したパームメチルエステルを輸入し、軽油と混合して販売する計画。輸入したパームメチルエステルを軽油と混合してバイオディーゼルとして販売するほか、副産物のバイオエタノールもガソリンと混合して販売する計画だ。
これらのバイオエネルギーの実用化に向けては両社とも今後、社内体制を強化する方針だが、欧米の事例を参考に税制上の優遇措置や普及促進対策の必要性を強調。さらに原料の確保に向けても国のバックアップが必要と訴えた。




◆ イオングループが関東にも給油所建設
  (5月9日更新)

   栃木県南の国道50号線沿いの東北道佐野インター付近に建設を進めている大手流通業のイオングループのショッピングセンター内で、給油所建設が進んでいる。給油所運営は三菱商事石油が行う計画で、オープンすれば県内ではダイエーの石橋給油所に次ぐ流通大手の異業種参入となる。地元では、この異業種参入を冷静に受け止めているが、国道50号線沿いはセルフサービスとフルサービスの価格格差を認めない量販店がひしめくだけに、今後の市場動向の成り行きが注目される。




◆ 佐賀でダイヤバックスがFC第1号店オープン
  (5月9日更新)

   大手カーショップのオートバックスセブンと三菱商事石油は、両社が出資する合弁会社ダイヤバックスをフランチャイズチェーン(FC)方式で全国展開する計画だが、3月28日、その第1号店となる「オートバックスエクスプレス江北店」(敷地面積約600坪)を佐賀県江北町のショッピングセンター・ジャスコ江北店の敷地内に、セルフ方式でオープンした。
 同店の運営はダイヤバックスと三菱商事石油の子会社であるレッドダイヤがFC契約を締結し行うもので、当初の予定を1日繰り上げ、同日午後から給油部門の営業を開始した。なお、給油所に併設するカー用品部門は、4月16日にオープンした。三菱商事石油では、セルフによる燃料油販売に加え、洗車・オイル・タイヤ・カーメンテナンス整備といった油外販売に力点を置いたトータルカーケアショップを目指すとしている。