2001年03月~04月


◆ 日石三菱の給油所統一ブランド、「ENEOS」(エネオス)に決定
      ブランド管理の強化示唆

    
(4月24日更新)


   日石三菱が7月から統一する新給油所ブランドが「ENEOS」(エネオス)と決定した。 「ENEOS」はエネルギーとネオス(ギリシャ語で「新しい」の意)を併せた造語で、日石三菱の「顧客の多様なエネルギーニーズを満足させる企業理念」に沿って設定された。『国内最大のネットワーク』『顧客に支持される給油所サービス』『ブランド価値向上のための商品開発』によって、“ドライバーズ・ベストをめざして”を新ブランドのスローガンとする。
 9月末までの3ヵ月間でサインポールを一新し、塗装は来年3月までに塗り替える。また、7月の新ブランドスタートの記念商品として、ENEOSを冠した「ハイオクガソリン」(従来品比で燃費と加速性能を向上)と「オイル」(新API規格SL級四銘柄含む)を新発売、さらに10月から「ENEOSカード」(∥個人、法人カードは来年4月から)を統一発券する。既存のレギュラー、灯油、軽油、プレミアム軽油についても「ENEOS」が冠される。社名については、渡文明社長が記者会見で「社名変更は議論もしていないし、予定もない」と言明している。
 統一ブランドの登場で、別マークで近接していた系列店が同一マークになる懸念について渡社長は「隣接していることを削減の端緒とはしない。相乗効果を期待する」と語るとともに、合併による両系列の統合について「販売と物流はほぼフィニッシュ」と総括した。また、新たな特約店契約の発生については「基本的に従来と同じ考え方の契約をお願いする。ただしブランド使用に関する契約事項については、消費者への責任問題が発生する」として、特約店・販売店へのブランド管理の強化に言及した。





◆ 改正廃棄物処理法、4月1日施行。  マニフェスト制度見直し
  (4月3日更新)

   改正廃棄物処理法が4月1日から施行された。今回の改正では産業廃棄物の適正処理強化を目的に、(1)「排出事業者責任の強化~委託基準の強化、産廃物管理票(マニフェスト)制度の見直し」(2)「産廃物処理業、産廃物処理施設の許可・取消要件の強化」(3)「野焼きの禁止」(4)「罰則の強化」などが盛り込まれた。
 この中でとくに注目されるのが平成10年12月に始まったマニフェスト制度の見直し。現行制度では中間処理を行う場合、排出事業者に中間処理以降の確認を行う義務が課されていないため、最終処分終了までの排出事業者責任が確保されていない問題があった。改正後は最終処分を記載した写しの送付が義務化され、排出事業者が最終処分まで終了したことを確認する流れが創設される。
 またマニフェストそのものの適正管理を促進するため、罰則が強化される。これまではマニフェストを虚偽記載した排出事業者に対して五十万円以下の罰金が課せられてきたが、改正後は交付義務違反つまりマニフェストを交付しないだけで排出事業者に五十万円以下の罰金が課せられる。記載義務違反、写しの保存義務違反の排出事業者にも同様の罰則が適用される。
 さらに、すべての廃棄物について原則として焼却が禁止となる。違反者には三年以下の懲役、三百万円以下の罰金またはその両方が課せられる。販売業者には給油所から出る産廃物の適正処理の徹底が求められることになり、各県の石油組合で改正内容の周知を図っている。




◆ 東京都が、四月から軽油引取税にかかわる「課税免除制度」の
     運用を厳格化。課税済軽油の流通の不透明さ解消へ

  (4月1日更新)

   東京都は四月行為分(五月申告分)から、課税済軽油の流通に関する「課税免除制度」の運用厳格化に踏み切った。輸入軽油が市場に流通する際に多く見られる課税済軽油の引き取りについては、これまでは「軽油引取税納入申告書」の提出の際に「課税免除承認申請書」、「課税済軽油引取経路明細書」ならびにその事実を証する書類を提出させることによって、課税済軽油の流通経路を明らかにするとともに課税済軽油に対する二重課税を防ぐ形をとってきた。しかし実際には、実体のないペーパーカンパニーなどを流通経路の中に何社も含ませることで流通実態の把握を困難にし、結果として軽油引取税を脱税するという事例が多数報告されている。
 こうした事態を憂慮した都が、課税済軽油の流通を実質的に担保する格好となっている「課税免除制度」の運用厳格化を打ち出したもので、具体的には、課税済軽油の引き取りを行った場合に引き取り先に対して義務付けている「軽油引取税の申告を行った者の住所・氏名、申告道府県税事務所名および課税済軽油の出荷地の確認」や「軽油引取税が課された後の流通状況を示す一連の納品書の写し等の添付」などについて、改めて一層の徹底を図る。こうした書類が不備だったり未課税の事実が判明した場合には「課税免除」は承認されず、“課税済軽油”を引き取ったとする業者に納税義務が生じることになる。
 東京都が「課税免除制度」の運用厳格化に踏み切ったことで、同様の動きが関東各県でも広がりつつあり、脱税の温床となってきた課税済軽油の流通経路の不透明さに、ようやく行政の手でメスが入れられることになりそうだ。




◆ 都の環境確保条例施行規則公布
      ベーパーリカバリー装置、都内全給油所設置義務付けへ

  (3月26日更新)

   東京都が昨年12月に「公害防止条例」を全面改正して新たに制定した「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(環境確保条例)」の施行規則が3月9日に公布された。施行は4月1日から。
 この施行規則の中で、ベーパーリカバリー装置の設置義務付けにかかわる地下タンク容量の基準値が大幅に引き下げられた。これまでは「燃料油揮発油(ガソリン)、灯油または軽油のすべての貯蔵施設の容量の合計が50㌔㍑以上のもの(給油所)」と定められていたが、今回の改正により新たに「燃料油揮発油の貯蔵施設の容量の合計が5㌔㍑以上のもの(給油所)」という設置基準が加えられた。通常の営業をしている給油所でガソリンの地下タンクの容量が5㌔㍑未満というケースはほとんどありえる得ないことから、実質的には都内の給油所のほとんどすべてが設置義務付けの対象とされたことになる。経過措置として平成15年9月30日までは適用が猶予されるが、こ2年半の間に都内のほとんどすべての給油所がベーパーリカバリー装置の設置を迫られることになる。
 ベーパーリカバリー装置はホース部分だけでも1基数万円から10数万円といわれ、これを1給油所当たり複数本の通気管に設置するとなれば、設置費用も含めて給油所側の費用負担はかなり大きなものになると予想される。東京石協(小澤二郎理事長)では、組合員給油所が背負うことになるこうした費用負担を少しでも軽減するため、ベーパーリカバリー装置の斡旋販売を開始することを早々と決めている。




◆ 環境省、「ガイアックス」の環境効果に疑問!
  (3月12日更新)

   環境省は3月1日、アルコール系自動車代替燃料の「ガイアックス」の排出ガスの実態調査の結果を発表した。低公害を売り物にした同燃料に対して社会的な注目が集まっていたことから実施したもので、国の規制物質である一酸化炭素や炭化水素はガソリンに比べて排出量が少なかったが、窒素酸化物は平均規制値を超える量を排出。また、発ガン性物質ともされているアルデヒド類の排出も多くなることがわかった。環境省は同燃料の環境効果に疑問を投げかけたとも言えそうだ。
 ガイアエナジー(金濱道啓社長)が一昨年から発売したガイアックスは、関東地区を中心に同燃料を取り扱う店舗が増えており、全国で173店(2月27日現在、全石連調べ)となっている。
 このため環境省では同燃料の環境保全上の効果を把握するため実態調査を行ったもので、同燃料に対する初の公的調査ともなった。
 乗用車2台と二輪車1台を使って排出ガス試験を行ったところ、ガイアックス100%を使用した場合、一酸化炭素と炭化水素はガソリンよりも排出量が低下したものの、窒素酸化物(NOx)はガソリンを使った場合よりも5倍の排出量に達するケースもあった。また、ホルムアルデヒドの排出量も乗用車、二輪車ともに増加することがわかった。
 窒素酸化物の増加について環境省では「触媒が正常に作動する制御範囲を超えたためではないか」と指摘。環境への効果についても疑問があるとの見方をしている。