2001年01月~02月


◆ 「石油の備蓄の確保等に関する法律」新設へ
      国内の石油産業、全面自由化に突入

    
(2月27日更新)


   石油業法の廃止、石油備蓄法の改正による「石油の備蓄の確保等に関する法律」の新設と石油公団法の改正を柱にした一括法案が今国会に提出されている。石油産業に対する需給調整規制がなくなり、準緊急時、緊急時に的確に安定供給を確保するための法律だけに集約される。法案成立とともにわが国の精製設備の新増設が自由化され、石油の生産・輸入なども自由に行えることになることから、石油精製・元売はより一層、市場原理に基づく経営を求められることになる。
 これまで石油精製業が精製設備を新増設する場合、事前に許可を取らなければならなかったが、今後はこれを廃止。精製業自体の許可制も届出制となる。石油販売業者の届出制はそのまま。一方で特石法廃止以来、急増している石油輸入業は、届出制から登録制に変更する。
 また、石油業法に基づき石油情報を把握するために行ってきた石油生産計画の届出、石油輸入計画の届出、生産計画の変更勧告などの措置を廃止。さらに、毎年度、石油審議会を通して策定してきた石油供給計画も廃止する。ただ、緊急時に備蓄などを放出する際に必要となる需給情報については定期的に報告を求める考えで、需要想定も作成する方針。
 法案が国会で承認されれば今年中に施行されることになる。




◆ PEC、日石三菱などの共同による燃料電池自動車、
     実車走行試験始まる

  (2月27日更新)

   燃料電池自動車の実用化に向けて石油産業活性化センター(出光昭理事長、略称PEC)は2月15日からダイムラー・クライスラー社とマツダ、日石三菱と共同で実車走行試験を始めた。走行試験にはダイムラー・クライスラー日本ホールディングが提供するNecar5とマツダが提供するプレマシーFC・EVの二台の燃料電池自動車を使用。日石三菱精製横浜製油所に設置した燃料給油設備を利用して、実用化に向けた走行性能、燃費および排ガス性能などのデータ収集を行う。
 1月22日にエネ庁が公表した燃料電池実用化戦略研究会報告では、この燃料選択について、当面、初期導入が可能なのは圧縮水素やメタノールであり、特定区間をフリート走行する自動車に限定されるとの見通しを示す一方、近未来では硫黄などの不純物を除去した改質ガソリン(クリーンガソリン)や天然ガスから生成される液体合成燃料(GTL)が、既存の給油所などのインフラを活用できることから有望な選択肢と指摘した。
 PECのこの走行試験ではこうした指摘に沿って、当面はメタノールを燃料とする燃料電池を使用するが、将来的にはガソリン燃料電池車の実用化を目指す。




◆ 昨年の石油販売業者の倒産件数、史上最多に
  (2月1日更新)

   昨年12月の石油販売業者の倒産件数は5件で、平成12年の総倒産件数は史上最多の75件に達した。負債総額も過去最多となった11年の164億円のおよそ2倍にあたる308億円となった。規制緩和から5年目となる昨年、激しい市場競争と価格の低迷によるマージンの圧縮で、事業撤退だけでなく破産、任意整理などに追い込まれる事業者が増加している実態が浮き彫りになった。
 帝国データバンクが19日に発表した全国企業倒産集計によると、12年の企業倒産件数は19071件で戦後4番目の高水準を記録、負債総額も23兆9874億円で戦後最悪の状態に陥った。




◆ セルフ急増、全国で356ヵ所に
  (2月1日更新)

   石油情報センターがまとめたところによると、昨年12月末現在、セルフサービス方式を導入した給油所は全国で356ヵ所に達したことが明らかになった。全固定式給油所に占めるセルフ給油所の割合は0・67%となり、長崎を除く全都道府県にセルフ給油所が登場した。
 給油のセルフ方式が認めらた平成10年4月以降、同方式を導入する給油所は徐々に増えていたが、昨年9月までは月平均8ヵ所程度の出店数にとどまっていた。しかし昨年10月に25ヵ所、11月に24ヵ所、さらに12月には一気に53ヵ所が出店するなど、セルフ給油所数全体の3割近くがこの3ヵ月間に出店したことになり、ここにきて出店のスピードが急加速している。
 都道府県別では、千葉が40ヵ所で最多、次いで香川が27ヵ所、埼玉、岡山が21ヵ所、神奈川が19ヵ所となっている。また、固定式給油所数に占めるセルフ給油所の割合は香川が4・69%、岡山が1・98%、千葉が1・83%で、セルフ化比率が高い。356ヵ所のうち新設は22%。
 営業形態では、24時間営業が全体の52%、コンビニ、ミニショップ併設が54%、ショッピングセンター、ホームセンター、スーパー隣接が22%、ファーストフード、コーヒーショップなどの併設が22%、オイル・カーケアショップ併設が19%などとなっている。




◆ 輸入軽油に対する課税方式、「保税地からの引取時課税」に変更
  (1月1日更新)

   納税すべき額は正確に申告しながら、実際には軽油引取税を納税しないまま踏み倒してしまう「不納入事案」による被害が、この一年で急増する気配を見せている。この「不納入事案」のうち、保税地内でペーパーカンパニーに輸入軽油の転売を繰り返し、納税主体の特定を困難にすることで徴税を免れていた「輸入パターン」に対する対策として国は、これまで「譲渡後課税」だった輸入軽油に対する課税時期を、「保税地からの引取時課税」に変更する方針を固めた。年明け後の通常国会で正式に決定する。これにより、輸入軽油が国内に流通する前の段階で徴税できる仕組みとなる。このほか、悪質業者が輸入元売業者として参入することを防ぐため、「輸入元売業者ににかかわる指定要件の強化」も同時に導入される見通しとなった。
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◆ 東京都の公害防止条例、30年ぶり全面改正
     ディーゼル排ガス規制強化
  (1月1日更新)

   東京都は昨年12月15日の定例都議会で、都の公害防止条例を全面改正し、新たに「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」(環境確保条例)を制定した。来年度から施行される。新たに制定された環境確保条例は、ディーゼル車の排ガス規制が柱となっており、「都独自のPM(粒子状物質=すす)排出基準の設定によるディーゼル車の運行禁止」「低公害車の導入義務化」「重油混和燃料の使用禁止」など、ディーゼル車の排ガスに対する都独自の規制強化策が盛り込まれた。このほか給油所業界関連としては「深夜営業規制」が導入され、住宅地の給油所では、深夜(午後11時から翌日の午前6時まで)に定められた規制基準以上の騒音を発生させることが禁じられる。




◆ 福岡石商
     全石連に給油所の注入口統一化検討を要望

  (1月1日更新)

   福岡石商は、石油製品の混入事故防止の観点から、系列によって異なる給油所注入口の「油種識別色」、「品名」、「緊結金具」の統一化に向けて、研究・検討を進めるよう要望した。全石連ではこれを受けて、政策部会で検討に入る考えを示している。福岡市内では昨年前半に、荷卸時の保安管理の不徹底によるコンタミ事故が相次いだことから、販売業界、元売、運送業者、福岡市消防局など関係者による「給油取扱所における事故の再発防止会議」が発足し、具体的な対応策を検討してきた。今回の要望もこの対応策の一環として踏み切ったもので、同石商ではこのほか、消防局と連携し給油所従業員を対象とした講習会の開催などにも取り組んでいる。




◆ 近畿2府4県 不正軽油追放で抜取調査
  (1月1日更新)

   近畿2府4県が、「不正軽油追放強調月間」に指定された昨年十月に実施した軽油抜取調査(事業所抜取および路上抜取)で、全体の2・9%からクマリン反応が検出された。サンプルは前年を390本下回る2731本を採取、このうち前年を31本上回る78本からクマリン反応が検出され、検出率は前年の1・5%と比較すると二倍近くにまで増加した。2府4県では、クマリン反応が検出されたサンプルについて、今後さらに詳細な分析や調査を実施する構えを見せている。